マールブルク大学

Reitaku University International Exchange Center Reitaku University International Exchange Center

Philipps-Universität Marburg

マールブルク大学

マールブルク大学

Fachbereich 09 Germanistik und Kunstwissenschaften, Deutschhausstr. 3 35032 Marburg

https://www.uni-marburg.de/de/fb09/fachbereich

プログラム概要

ドイツ語
沿  革 1527年創立。当時のヘッセン方伯フィリップによって建てられた世界最古のプロテスタント大学である。伝統的に医学、化学、哲学に強く、ノーベル賞受賞者も多く輩出している。法学、宗教学、経済学、社会学、歴史文化学、ドイツ文芸学、化学、医学など21学部134専攻から成る。学生数は約24,000名、そのうち留学生は3800名以上。
特  色 ●学期が始まる前に留学生用オリエンテーションプログラムが用意されている。授業は、ドイツ語集中講座と学期中のドイツ語講座に加え、学部の授業に参加することが可能。学期開始時にコーディネーターと相談して受講する授業を決める。
●ドイツ語専攻以外の学生は、英語で行われる学部授業にも参加できる。
●留学開始までにドイツの生活環境に慣れるため、9 月にドイツ各地で行われる語学研修に参加することを推奨する。希望者はそれに参加し、修了者には2単位認定される。
 費用と期間はプログラムによって異なる。
 費用概算:約800€~1450€(講座費用+宿泊費+交通費)
宿  泊 ・学生寮(1人部屋で、バス、トイレ、キッチンは数名共同のユニット式)
 参考寮費:1ヶ月200〜370ユーロ(インターネット、光熱費も含む)
・寮契約時に最初の1ヶ月分の寮費と保証金(200〜300ユーロ)を支払う。
・寮によっては、個人でインターネット契約を結ぶ必要がある場合もある。
生  活 マールブルクはフランクフルトから北へ電車で1時間のところにある。比較的小さな町で、山の上に立つ城に向かって旧市街がある。メルヒェン街道にあるため、グリム童話に因むオブジェも多い。旧市街は戦争での被害を免れたため、ドイツの古き良き街並みが残っている。生活や勉学に必要なものはすべて揃う。
条  件 ●ドイツ語・ヨーロッパ文化専攻:ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)A1 レベルのドイツ語力があると認められること(検定試験の合否、授業成績などから総合的に判断する)。留学前に「ドイツ語基礎科目(A 群)ⅢまたはⅣ」を修了していること。
●ドイツ語・ヨーロッパ文化専攻以外:留学時点でドイツ語Ⅰ,Ⅱを修得済みであること。留学前までにドイツ語Ⅲあるいはドイツ語特別演習 A・B の履修を強く推奨する。これらの科目を履修していない場合は、プログラム担当教員との面談が必要。TOEIC 600 点以上。累計GPA が 1.5 以上あること(英語 2 専攻)。
留学時期 原則として2年次秋学期から半年あるいは1年間、3年次春学期から半年間。
*それ以外の時期/期間は相談に応じる。
担当教員 武井
特記事項 麗澤大学海外留学奨学金・日本学生支援機構奨学金

PICKUP留学体験記

一足先に留学を経験した麗澤大学の先輩たちが、留学先でのさまざまな体験談を語ってくれた「留学体験記」

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マールブルク大学

マールブルク大学留学体験記
瀬尾拓豊
ドイツ語・ヨーロッパ文化専攻3年
2023年10月~2024年8月

   私は昨年9月のドレスデン事前研修を経て、10月から今年の8月までマールブルク大学の学生として過ごしていました。マールブルクはフランクフルトから電車で1時間程度の距離です。マールブルク大学はグリム兄弟が通っていた大学として有名です。留学生オリエンテーションの前日にマールブルクに到着し、市内のホテルに1日滞在し、翌日オリエンテーション時に書類を提出し、寮の鍵を受け取り、契約書にサインして、いよいよ入寮。「どんな寮なのかな」、「ルームメイトはどんな人なのかな」と期待に胸を膨らませて向かい、いざルームメイトと対面。私のルームメイトはモロッコ人で私を温かく迎え入れてくれて一安心しました。彼はイスラム教徒で礼拝を一日五回行い、豚肉とアルコール飲料を禁止していて、冷蔵・冷凍庫が共用というのもあり私もその二つは避けるようにしました。    日用品を準備しながら、10月中旬に授業がスタートしました。前期は語学講座を2コマと学部授業を3コマ履修しました。語学講座は文法を中心とした授業、学部授業は3つあり「ドイツ語でプレゼンテーションをする」、「ドイツ語の発音記号を学ぶ」、「マールブルク大学の一般の学生が留学生にドイツ語を教える」といった内容です。10月末に住民票を貰いました。(市役所はインターネット予約です) 11月,12月は徐々にマールブルクの生活や大学の授業に慣れていき、日本語を学ぶドイツ人を中心とした外国人と交流するイベントに参加し、実際にドイツ人とその家族と出かけたり、クリスマスパーティーをしたりと貴重な体験をすることができました。また、様々なクリスマスマーケットに訪れ、特にフランクフルトのクリスマスマーケットが一番感動しました。その時、屋台で食べたソーセージは今でも忘れられないくらい美味しかったです。また、この二ヶ月で銀行の開設や保険の契約を済ませました。年越しの際はWuppertalにいる友人とJenaから来た友人と一緒にご飯を作り、年を越しました。12月31日から1月1日になった瞬間花火が舞い上がり、爆音が町中に鳴り響きとても面白かったです。    1月,2月,3月はドイツ国内を旅行し有名観光地は全て制覇することができました。町によって風景や特産品が違うので、毎回が新発見でとても楽しかったです。また、1月から7月までの期間はあまり日本のガイドには載っていないヘッセン州内(マールブルク大学の学生証は学期中ヘッセン州内の公共交通機関は乗り放題です)の町を観光しました。小さな町にも観光地はあり、有名な観光地よりも人が少ないので快適に観光できました。この時期が最も寒い時期で毎日氷点下なので体調管理が大変でした。またこの期間にようやく滞在許可証を受け取れました。 授業は2月の初旬に終わり、半年で帰国する留学生と別れを告げなければいけませんでした。マールブルク大学の留学生の5割は韓国人で彼らのほとんどが日本語を少し話せるのでとても驚きました。また、他のヨーロッパの国々の方、中東、アジア、アフリカなどの様々な人に出会い、外国人が思ったよりも日本に興味を持ってくれたので、それがきっかけですぐに打ち解けることが多かったです。そのような彼らと別れなければいけないのはつらいですが、新たな出会いに期待して前向きな気持ちでこの冬学期を終えました。    4月,5月,6月は滞在許可証を得たので海外に旅行をしました。二回行き、一回目はオランダ(アムステルダム)、ベルギー(アントワープ、ブリュッセル)、ルクセンブルクのルートで、二回目がフランス(パリ)、スイス(ジュネーブ)、スペイン(バルセロナ、マドリード)のルートでした。宿泊施設のほとんどをホステルだったので、毎回の都市でたくさんの出会いがありとても楽しかったです。個人的にオランダが一番良かったです。オランダのキューヘンホフ公園という植物園(期間限定)と風車村がとても印象に残っています。また、この時期からマールブルク大学のダンスサークルに参加しドイツ人のダンスを肌で感じ、バトルのイベントやドイツ人のレジェンドダンサーのワークショップにも参加し、貴重な体験をさせていただきました。    7月は基本的には帰国の準備でした。住民票、銀行口座、保険、ラジオ料金の解約をこの月に済ませました。夏学期の授業は語学講座の2コマでした。ここでも出会いがあり、様々な人と話をして、多くの価値観と考え方を得ることができました。冬・夏学期を通して外国人は日本に対して黄金郷のようなイメージが強く、多くの人が私に対して「日本人である君がなぜヨーロッパに来るの?」と質問しました。質問する人はアフリカの若い人や中東の3,40代の人が中心でした。このことに対して興味深いなと思うと同時に色々考えさせられることがありました。7月31日に退去しました。    8月は3日間オーストリアのウィーンに滞在し、その後は帰国までの残りの数日をフランクフルトで過ごしました。フランクフルト滞在時はマールブルクに半日間過ごし最後、マールブルクに別れの挨拶をしました。その際、ルームメイトにも再度別れを告げました。というのも私にとって彼は最高の友人だからです。無宗教の私とムスリムの彼では最初は価値観が合わなく困難な日々が続きましたが、徐々にお互いの意見を尊重し合い毎日必ず1時間は話すようにまでなりました。また、留学中お互いに助け合って生活したのでよりきずなが深まり帰国する前々日に別れを告げた際の最後、彼が窓を開けて「Takuto, Auf Wiedersehen」と言って手を振ってくれたときのあの光景は今でも忘れていません。また帰国前日の最後の夕食時に、検定試験で知り合ったインド人とご飯を食べて、最後まで楽しむことができました。    今回の留学を通して、留学前の日本での当たり前の価値観が海外では通じず、しかしその新たな価値観を受け入れることで新しい道を開くことができることを学びました。また、海外にいるからこそ自分の性格を知ることができ、成長することができました。今回、留学を支えくれた現地の方、麗澤大学の方、家族への感謝を忘れずに残りの大学生活を過ごしていきます。

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マールブルク大学

半年間の初留学を終えて
下馬場悠
ドイツ語・ヨーロッパ専攻2年
2023年10月~2024年2月

   半年間にわたるドイツ、マールブルクでの留学経験は、私にとって一生の宝物となりました。言葉、文化、人々との交流を通じて、新しい世界に触れる喜びと挑戦を経験しました。    私が留学をした街、マールブルクは、中世の面影を残す美しい街でした。石畳の小道が続く歴史ある街並みは、まるでタイムマシンに乗ったかのような感覚を与えてくれました。夜になると趣を感じる街灯がマールブルクの街を照らしました。マールブルク城の壮大な姿勢やラーン川が流れる風光明媚な景色は、留学生として訪れる価値がある場所だったと思います。街の周りを山が囲んでいるため、日照時間が比較的短く、一日を通しても、寒い時間が続く毎日でした。    そんなマールブルクは、郊外に位置する街で主要なショッピング施設から教育機関といったものは数えるほどしかありません。そのため、街を歩いていたりバスに乗ったりしていると、知り合いと会うみたいで、「お、やっほー」という感じで話している場面をよく目にしました。街中という繋がりで言うと、歩きながら電話をしている人が体感、日本の倍はいたと思います。いたるところでコミュニケーションが行われていました。そんな環境に胸躍る自分が居ました。    最初の数週間は、言葉の違いが大きなハードルでした。ドイツ語は授業だけでなく、日常生活や友達との交流でも、初めての経験に戸惑いました。特に生活面である買い物の際に、尋ねられるとこちらの意見を上手く伝えられないこともありました。だからこそ、時間がかかっても身振り手振りで知っている言葉をつなげて説明した後に相手が理解してくれていると、とても嬉しい気持ちになりました。積み上げてきたものが実になる瞬間は忘れられません。相手の嬉しそうな顔、言葉、表情、全てが記憶に新しく刻まれています。    そして留学中には、慣れない習慣や文化が日常に溶け込んできました。異文化というのは、魅力的に見える一方で、今までの常識を覆す新たな大きい壁となります。私の住んでいた寮では、約20人の留学生で生活しており、キッチン・トイレ・シャワーが男女共同でした。特にキッチンでは各国の料理が作られます。そのため、美味しそうに見えたり匂いに惹かれるものもあれば、「なんだこれ…」といった鼻の曲がるようなものもありました。しかも数時間は匂いがこもったりするので、生活空間における匂いは大切なのだと感じました。また、宗教の信仰という点も驚くことが多かったです。神に祈りを捧げ、信仰する文化が日本では薄いことを話すと、なぜなのか理解できず、彼らも自分たちの常識が通じないことに驚きを隠せないようでした。そのため、信仰という行いの魅力を、説かれたこともありました。また、地元の祭りやイベントに参加することで、地域社会とのつながりを深め、本物のドイツ文化に触れることができました。クリスマスマーケットは定番ですが、各街ごとの特色があり、小さな子供の遊戯の発表、多岐に渡る工芸品の数々、これでもかと、至る所ににあるグリューワインのお店。ひたすらにドイツの文化と歴史を肌で感じられる機会となりました。    マールブルクでの半年間の留学生活は、初めは不安と戸惑いに満ちていましたが、最終的には行って良かったと思えるものになりました。全てが終わって振り返ってみると、正直に言って留学前と比べて何かしら成長できたのか、実感が湧いていないわけではなく、けれどたくさんってわけでもありません。不思議な感じです。ただ、友達もできたし、ドイツ生活にも慣れたし、旅も数多くできたし、日本では絶対できないような経験が出来たことにはすごく感謝しております。正直、異国の地で生活するのは思っていたより辛かったですし、日本食が恋しかったり日本に帰りたいなって思ったこともあったりしました。それでも半年間、なんとか頑張ってこられました。    なんで頑張ってこられたかというと、いかに自分が思っているよりも狭い世界で生きてきたのかを思い知らされました。 おそらく日本人のほとんどは、良い大学に行き、大企業に就職して、家庭を持って幸せに生きるっていう人生をセオリーとして考えがちです。それも1つの生き方であることに変わりはないし、とてもいいと思います。しかし、選択肢なんて無限大なんです。異国の地を旅してて感じたのですが、「幸せになるための1番大事なことってお金でも頭の良さでもなく、経験と出会い」だと、そう気づきました。色んな選択をして、様々な経験をして、多種多様な人と出会って、パッションをもらって、初めての多くのことを知って成長していくんだ、何歳になっても人間って成長できるんだと、そう気づかされた感じがしました。こんなにも知らないことがあるのに、それらを知らずに生きていくって、すごくもったいないと思います。お金がなくても頭が悪くても、少しのパッションとひと欠片の知識さえあれば、旅はいくらでも出来ます。そして新しい経験をすることで、新たなパッションと知識へと昇華されます。そうすることで、次の旅の準備は完成します。こうして、人間の成長しているのだと思います。と言っても、旅なんてそう簡単に出来ないという人もいるでしょう。今回は新しい土地へ訪れる本来の意味で、旅という言葉を起用していましたが、本来の旅でなくてもいいと思っています。新しい職場、新しい学びの分野、新しい人との出会い、新しい場所へ赴くということ、挑戦するチャレンジするといったことも旅の一つで、それが人生を豊かに横に広げてくれ、パッションと知識を与えてくれる、そんな価値ある意味に気づかせてくれた留学、ひいては”旅”だったと思います。確かに高級なホテルに泊まってる人を見たら羨ましいと感じたり、保守的に何かを続けることもかっこいいと思ったりします。お金があって頭も良かったらもっと楽しいと思うけれど、やはり何か新しいことに挑戦することが一番大切だと再認識することが出来ました。    私は"世界の全てを訪れる”っていう人生の夢があります。いつか誰かに「そんなこと世界情勢とか現実的に考えてできるわけがない」とバカにされたこともありました。ですが、私は出来ると思っています。人生一度きり。やらない後悔よりやる後悔をして行きたいと思います。     最後にこの半年間を支えてくれた友達や先輩、先生や事務員の方々、そして家族には感謝しかありません。この体験は私を支えてくれる人達の賜物であることを忘れずに、これからも新たな挑戦をしていきたいです。

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マールブルク大学

マールブルク大学留学体験記
佐藤佳恵
ドイツ語・ドイツ文化専攻3年
2022年9月~2023年2月

   私は今回、ドイツのヘッセン州にあるマールブルク大学に5カ月間と事前研修でライプツィヒに1カ月間留学に行ってきました。マールブルクへの留学は楽しい部分が多かったですが、もちろん大変な部分もあったので、まずは辛かったことから紹介します。1つ目は履修登録の方法です。サイトにログインするために大学のアカウントを作り、シラバスはこっちのサイトで確認して、留学生向けの授業が載っているのは別サイト、実際に履修の申請をするのはまた違うページでというように履修登録が複雑で、授業ごとに登録の締め切り日が違うことに気を付けながら友人たちと無事に終えることができました。2つ目は坂道が多いことです。それも勾配が急な坂道がいくつかあります。オリエンテーションでの街歩きでは、お城まで行くことになり、息が上がりながら頂上へ着いたときには、景色がきれいだなと思いながら、もうお城まで登らないぞと心に誓いました。しかし実際には、この後も何回もお城まで足を運ぶし、最後に登ったときには息が上がることなく、すいすいと行けてしまいました。他にも役所の手続きを一人でしないといけないなどと大変なことはありましたが、片手で数えるほどしかないです。    反対に楽しかったことは沢山あります。例えば、寮の同じフロアに住んでいた学生と話をしたことです。寮内で人と会うことはそんなにありませんでしたが、キッチンなどで会ったときには話すように心がけていました。よく話していた相手はシュトゥットガルト出身のドイツ人の子で、英語とドイツ語のどちらで話したら良い?と聞かれ、英語の方がドイツ語よりは話せるから英語の方が良いけどドイツ語を勉強するために来ているんだと返せば、じゃあドイツ語だねと言われたのが最初の会話でした。どこから来たのか、なんでドイツ語を勉強しているのか、ドイツのどんなところが好きなのかなどを質問されたり、私も出身地やクリスマス休暇は家に帰るのかなどの質問をしあったりしていました。彼は会うたびに、ドイツ語は上達した?と聞いてきて、毎回前よりはドイツ語上手になっていると褒めてくれるのが印象的でした。    他に楽しかったことは金曜二限にあるSprachpraktische Übungenの授業です。この授業は留学生に対して、現地のマールブルク大学に通っている大学生たちが授業を行い、それを大学の先生が見守るという形の授業でした。授業が始まったばかりの頃は、授業を受ける留学生が私を含めて2人しかいなかったり、配られたプリントに書かれているドイツ語も分からず、何をしないといけないのか戸惑ったりして、この授業を最後までやり切れるのかが不安でした。しかし、同じ授業を受けていた子と、辛いけどこんなマンツーマンの授業を受けられる機会なんて滅多にないから良いチャンスだと思おうと互いに励まし合いながら授業を受けていました。授業は毎回テーマと教えてくれる現地の大学生が変わります。テーマは趣味や、レストラン、病院、天気と季節、クリスマス、予約の仕方、童話、SNSについてなど様々で、テーマごとに使うフレーズや単語、どんなことが思い浮かぶかなどを話したり、毎回授業の終わりに現地の大学生とロールプレイングなどをしたりしました。この授業の面白かったところは、テーマごとにするロールプレイングなど、遊びのようにドイツ語を学べる部分です。レストランではメニューを見て注文をしたり、病院がテーマのときにはどこが悪いのか説明したり、特に印象的だったのは、クリスマスと童話とSNSがテーマときでした。クリスマスのときにはO Tannenbaumをみんなで歌い、童話のときには実際に役を決めて童話をまるまる演じ、SNSがテーマのときには、SNSに対して賛成派と反対派に分かれテレビで見るような討論会をしました。初めは不安だった授業も、途中で留学生が1人増えたり、少人数のクラスだったからこそ分からないときに質問がしやすかったり、現地の大学生でも中国などドイツ以外の出身がいたりとテーマごとに比べてみてどのような違いがあるのか話してみたりと、ドイツ以外のことも知ることができました。載せている写真は、この授業内で行った、日本の冬についてのちょっとしたプレゼンテーションのものです。    他に楽しかった授業はドイツ語の発音のクラスで、授業内で色んな国の早口言葉を生徒に教えてもらったり、1人1枚ずつ写真を受け取り、その写真についての説明を自分で考えて、かるたのように並べて説明がどの写真についてなのかをあてるという遊びもしたりしました。もちろんこのような楽しい遊びだけでなく、発音記号の表を見てドイツ語ではどの発音記号が使われるのかを覚えたり、ドイツ語の単語が出されて、その単語がどんな発音になるのかを発音記号で書いたり、アクセントは単語のどこに置かれるのか、ドイツ語の文章になったときに単語と単語がつながっているように読むところなどを学びました。    そして観光ももちろん楽しかったですが、予測していないようなことも多々ありました。観光で特に覚えていることはフランスからの帰りでベルギーの駅で乗り換え待ちをしたことで、このときは前日になって予約していた列車が走らないことになり、3時間ほど待っていました。ベンチで列車が来る時間まで待っていると、隣に座っていた老夫婦が男性2人にかばんをとられる場面に逢いました。私が警察官を呼んでくることになったのですが、警察官に話しかけるまではできましたが、何が起こったのかを上手く説明出来ずあたふたしてしまい、最低限何かあったときの英語は覚えておくべきだと思いました。    私自身は危険なことに巻き込まれることもなく、無事に留学を終えることができました。やり残したなと感じることもありますが、様々なことを学べて良かったです。留学に関してお世話になった先生方ありがとうございました。

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マールブルク大学留学体験記
山極梓乃
ドイツ語・ドイツ文化専攻3年
2022年10月~2023年2月

   今回今回2022年10月から2023年2月までの約5ヶ月間、ドイツのマールブルク大学に留学してきました。マールブルク大学はドイツ国内でも古くからある学校で、海外からの留学生も多く来ており、様々な文化に触れることができます。大学の建物は街中に点在しており、ガラス張りの大学図書館やMensa(学生食堂)はよく利用していました。    マールブルクはあまり大きな街ではありませんが、街全体が大学のキャンパスのような感じなので、どこに行っても学生がいますし治安も良いです。坂ははっきり言って多いですし急ですが、建物がかわいいのでお散歩にはぴったりだと思います。生活に必要な物も街の中で全てそろいます。国際空港のあるフランクフルトからも電車で1時間半程度の所にあり、後にも書きますが電車で国外に行くことも簡単にできます。EU圏は入国審査なしで行き来できますしね。留学中もちろんとても寒い日もありましたが、今年は暖冬で雪もあまり降らなかったのでとても過ごしやすかったです。    今学期私はマールブルク大学で週に4コマ授業を受けていました。一つは発音について、一つはプレゼンテーションの授業、語学コースが2コマでした。Aussprachはドイツ語特有の発音について、発音記号を用いて少し専門的に学びます。ウムラウトやRの発音や、二重母音、綴りと発音の関係など日本ではなかなか学ぶことのできない内容を、しかもドイツ語で勉強することができました。日本語と比べてみてもかなり違う点があり興味深かったです。Text lesen und sprechenは主にプレゼンテーションやスピーチをすらすら話せるように練習する授業でした。ストレスを緩和する方法を教わったり、外国の早口言葉を教え合ったりして面白かったです。後半は7分程度のプレゼンテーションを一人ずつ行い、それがテストの代わりでした。    語学コースではドイツ語の文法や表現を学びます。私は日本ではあまり文法事項について勉強してきませんでした。しかし、メールを書くためにはやはりある程度は正しい文法や語順については知っている必要があったので、授業は大いに役立ちました。実践のおかげで身についた部分も大きかったです。先生が親しみやすい性格で、教え方が楽しかったことも満足したポイントの一つです。また国籍の異なるクラスメイトとドイツ語で話し合うことができたときや、習った表現が実際の日常生活で使えたときは達成感を感じました。授業にはイタリアやフランスなどErasmusの留学生が多く参加していたので普段の会話は基本的に英語でしたが、授業中はもちろん授業外でも同じコースの子とはドイツ語で話すようにしました。普段からその言語を使っていると上達が早くなるのは本当ですね。途中からはむしろドイツ語で話す方が楽なときもありました。ただ一つ後悔しているのは、今回たった4コマしか取らなかったことです。せっかく海外の大学に行ったのだからもう少し授業を取れば良かったと思いました。    ドイツで学生生活を送るためには色々と手続きがありますが、それをほとんど自力で行うことはとても大変でした。今回前期に同じくドイツのレーゲンスブルク大学に留学しており、夏休みに1ヶ月半ほど一時帰国しました。その際9月いっぱいで滞在許可が切れてしまいました。日本からドイツ等のヨーロッパ圏に行くとき、最初の3ヶ月はシェンゲン協定によって滞在許可無しでも滞在できますが、日本に3ヶ月以上滞在していないとその期間はリセットされません。私はそれを知らなかったため、マールブルクに行ってすぐは不法滞在の状態になっていました。その後急いで滞在許可を申請のために役所や保険会社にメールや電話をして、無事滞在許可を取得できました。なかなか電話では自分の言いたいことが伝わらないこともありましたが、何度もチャレンジして、度胸と忍耐力がついたと思います。ドイツはかなり書類文化なので、何か申請するときなどはきちんと必要書類を確認して持っていくとかなりスムーズに進みますよ。ちなみに解約や登録解除も自力で行う必要があり、帰国前はかなりバタバタしていました。    今回の留学ではドイツだけでなく周辺国にもたくさん旅行に行きました。オーストリア・ウィーン、イタリア・ヴェネツィア、ルクセンブルク、スイス・チューリッヒ、リヒテンシュタイン、フランス・パリ、ベルギー・ブリュッセル、オランダ・アムステルダムの計8カ国です。それ以外にもクリスマスマーケット巡りなどドイツ国内も旅行しました。そしてそのほとんどが一人旅でした。一人旅だとホテルやレストラン、そこまでの行き方など全て自分で調べなければなりませんが、その分自由にできることも多いです。しかしスリや危険な目に遭わないように気をつけたこともあります。あらかじめ治安の良さをネットで調べる、あまり夜遅くまで出歩かない、人通りの多いところを通るなどです。基本的なことですが、危険を回避するためにできることはやった方が安全で楽しい旅行になると思います。学生証があると多くの施設で割引がきくのはもちろん、パリでは追加で滞在許可証を見せるとなんと入場料が無料になるのでとてもお得です!実は今学期使った費用の中で旅費の割合が一番大きかったですが、こんなに長期間しかも学生のうちに行けることはもうないと思うので、とても充実した旅行にすることができました。    今回も大きなトラブルも無くスリに遭うことも無く、無事に留学を終えることができました。留学を終えてさみしくはありますが、それよりも満足感と達成感が大きいです。最後になりましたが、今回の留学を助けてくれた両親、先生方、お世話になった全ての人に感謝したいです。本当にありがとうございました。

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