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天津理工大学
- 天津理工大学短期研修レポート
- 伊藤 梨里
- 中国語専攻1年
- 2018年3月~4月
私は春休みを利用して約1カ月間、天津理工大学に留学してきました。初めての海外ということもあり、とてもワクワクでいっぱいで不安はあまり感じませんでした。なぜ、留学をしようと思ったかというと、第一に語学力を高めたいと思ったからです。そしてこの留学プランは比較的安く、自分で働いたお金でもいけると思ったのも一つの理由です。
3月3日に羽田空港でエアーチャイナの飛行機に乗り、北京空港に着いたのは夜の10時頃で、そこから寮に着く頃には12時を回っていました。寮の手続きを終えて部屋に向かったのですが、私の同部屋の子はなんとタイ人でした。私は一緒に留学に来た友達と同じ部屋だと思っていたので、正直かなり驚きました。最初は戸惑いましたが、日も経てば慣れていくもので、今思えば中国語を使う機会が増えて良かったと思っています。なにより、同部屋の子はとても親切でいつもお世話になっていました。
授業は12日からということで、3日から来ていたので時間に余裕があり、大学内の超市や食堂に行ったりしていました。なんといっても、食堂の食事は安くボリューム満点で美味しかったです。特に私のオススメは第1食堂3階にある羊肉火鍋です。また、そこの1階にジュース屋がありそこにも結構通っていました。そして、浜江道という商店街にも行きました。そこではユニクロの半袖シャツを買って帰りました。値段は日本と大体同じです。基本寮内が暖かかったため半袖も必要だと思ったからです。ちなみに、天津の天候に関して言うと、基本雨が降ることはなく乾燥していました。さらに、4月に近づくにつれ気温も高くなり、私は日中半袖で歩いていることもありました。1着は半袖を持っていくといいと思います。
授業面では、授業が始まる前にクラス分けのテストを行いました。しかし、クラスはどうやら決まっていたらしく、私は4班中級でした。授業は総合・読解・口語・リスニングのうちから1日に2科目を行い、1コマ休憩を挟んだ90分授業でした。もちろん中国語での授業だったので、最初は全く聞き取ることが出来ませんでした。日本で習っていた単語もいざ話されると、どういう漢字だったか思い出すのも一苦労でした。なので、使われた単語をその都度、紙辞書で調べて学びました。一回習った単語が会話の中で使われていると、こういう意味だとすぐに頭に思い浮かぶようになり進歩を感じました。また、その単語の中でもどのような意味合いでその単語を使ったのかも考えさせられました。なにより、クラスメイトも多国籍でタイ人、ロシア人、コートジボワール人、韓国人がおり、愉快な人たちばかりでした。さらに、私のクラスは特に少人数で、授業を受けやすかったと感じました。総合の授業の中では、1人ずつ出されたお題に対して紹介する機会があり、私は日本の宅配について話しました。そこで日本との文化・生活様式の違いを知ることができ、とても楽しかったです。
生活面でいうと、トイレの紙は流せないので注意が必要です。ユニットバスで湯船はないです。なので、入浴した後トイレのほうに水が流れて来る事がありました。ほかは不自由なく過ごせました。洗濯は10回分入った洗濯カードを事務室にて50元で買います。自炊をする場所もあったのですが、私はほとんど食堂に行って食べていました。
観光面では、学校企画の校外学習に参加し、万里の長城、故宮にも行きました。万里の長城はとにかく壮大でした。想像していたより傾斜があり、一歩一歩慎重に歩く必要がありました。また万里の長城に行くまでの道のりもなかなか苦労しました。行くとしたら学校企画のもので行くことをオススメします。ただし、短期留学の人はちょうど帰るタイミングになると思うので、半年留学からの人が行けると思います。また、万里の長城と故宮ともに休日・祝日に行ったため、大変混んでいました。ですが、行く価値は十分にあります。日本の文化遺産とは違った壮大さを味わうことができます。
そして私が一番伝えたい事は、中国人を一部のイメージだけで偏見してはいけないということです。中国人のイメージとして、性格が攻撃的で怖いと思っている人が今でもいると思います。私もそう思っていました。ですが、私が実際出会った中国人の方は優しさがあり、温かみのある人達でした。そう感じたエピソードがあり、私が高鉄の座席に付いているテーブルにマックの飲み物を置いていたのですが、下に落ちたものを拾ったと同時に飲み物をこぼしてしまったのです。すると隣の若い男性の方が一緒になって拭いてくれたのです。しかも、「僕がやりますから」と言って率先してやってくれたのです。ゴミ入れを持ってくれたり、最後には手を拭くためのウェットティッシュをくれたりもしました。私はお礼に飴をあげました。この出来事は今もとてもよく覚えています。そこで、中国人だからと決めつけるのは良くないと改めて感じました。
私はこの留学を通して、積極性と自信を持てるようになりました。留学に行く前は何かをするのにも自信なさげにすることが多々あったのですが、留学先でこんなことを経験してきたのだからできるみたいな心構えができ、以前とは少し変わったような気がします。この勢いを保ってこれからの勉強にも臨みたいですし、残りの大学生活をもっと活用しようと思いました。そして、日本で中国語をさらに身につけて、中国にまた行きたいと思います。
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