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CPILS
- 大学一年生の夏をセブ島で過ごす
- 山崎結羽
- 英語・リベラルアーツ専攻1年
- 2023年8月
私は今回のセブ留学が人生初の海外でした。ずっと海外に憧れがあったのでセブ留学が決まった時は留学が楽しみでとてもわくわくしていました。
成田空港からマクタン空港に着いたのは20時過ぎでした。空港に学校のスタッフさんが迎えにきてくれてバスで学校まで向かいました。バスの中から見る夜のセブの街並みが文字通り私の初めての海外でした。それは私にとっていい印象であったのかというと、とてもそうとは言い切れません。整備されていない交通網、ごちゃごちゃした電線と家、道路の端に寄せられたペットボトルやごみなど日本とはまるで違う世界に私は言葉が出ませんでした。私が特に驚いたことはストリートチルドレンと野良犬の多さです。バスで移動していたとき、時間はすでに21時近くでしたが、道端には一人でぼーっと立っている子や、数人で楽しそうに遊んでいる子達が沢山いました。また、日本では一度も見たことがなかった野良犬を何度も見ました。道端で寝ている犬だったり、ご飯を食べている人のそばでご飯をくれるのをじっと待っている犬だったり、車のすぐそばを普通に歩いていたり、日本では全く見ない光景にただただ衝撃を受けた時間でした。私はこのセブでの最初に見た景色をこれからも絶対に忘れないと思います。
授業は朝の8時から始まります。CPILSは学校と寮が同じ施設内にあるので外を移動する必要なく教室に行けます。私たちはGeneral ESL Plusというコースをとっていたので、1限(8:00-8:50)から10限(6:50-7:40)まで授業がありました。そのうち1コマ空きがあり、どの時間に空きなのかは個人で違いました。私はラッキーなことに1限が空きだったのでみんなよりも少し遅くまで寝ていられました。クラスは1:4が2つ、1:8が1つ、グループが2つ、1:1が4つです。私が特に好きなクラスは1:1でした。しかし先生と二人きりの授業なんて日本でも受けたことなかったし、それにずっと英語で話すなんて難しいと初めは思っていて、正直1:1のクラスが憂鬱でした。でも少しずつ英語で話すことにも慣れてきて、自信を持って先生と話すことができるようになってからは、気づいたら一番苦手だった1:1のクラスが1番楽しみなクラスになっていました。そしてCPILSの先生はみんな優しくてとてもフレンドリーです。私が英語に詰まった時は出来るまでひたすら待ってくれるし、話したいことを英語で伝えるのが大変で文法がぐちゃぐちゃでも理解してくれて、こういう表現もあるよとアドバイスをくれたりして、まさにここは英語を楽しく学ぶのに最適な環境でした。私の担当の先生の中には私と年が近い先生もいて、授業の合間に先生と自分の好きなことを教え合ったり、お互いの国について教え合ったり、時には先生が私に好きなタイプは?とか、インスタ交換しようよ〜などと言ってくれて本当に友達のような感覚で接してくれてとても楽しいし嬉しいです。それにこのような会話をしているときは、日本語を使わずに相手とコミュニケーションを取り、日本の友達とするような会話を英語で出来ている自分に自信がつく瞬間でもありました。それにどの先生もしっかりメリハリをつけてくれるので授業では為になる知識を沢山学ぶことが出来ました。楽しく話す時は楽しく話す、勉強するときはしっかり勉強するという、今するべきことをはっきりしてくれたので私も気持ちを切り替えて勉強することが出来ました。
私の部屋は2人部屋でルームメイトは台湾人でした。私にとってこの一ヶ月の留学の中でルームメイトの存在はとても大きかったです。彼女は私よりも1週間早く来ていて1週間早く帰りましたが、初めの週は、私は生活に慣れなくてクラスが終わったらすぐに寝てしまっていたのですが、彼女は授業が終わっても自習室に行って夜遅くに帰ってきて、そのあとにまた部屋で勉強していました。初めから私よりも断然英語が話せるのにその姿勢に私はすごく感動し、彼女が私のモチベーションになっていました。年が同じだったので私たちはすぐに仲良くなることが出来ました。夜中まで一緒に勉強したり、夜ご飯のあとにデリバリーしてマックを食べたり、週末には一緒に遊園地に行こうと誘ってくれて遊園地に一緒に行きました。同じ学校に通う生徒という同じ立場の子と英語で話すことは、クラスで先生と話すこととは大きく違いました。先生のように優しい英語で話してくれるわけでもないし、言葉に詰まっても待ってくれるわけでもないし、ゆっくり話してくれるわけでもないので、初めは聞き取ることと自分が話すときにとても苦戦しました。でも会話が成り立った時、冗談を言い合えるようになった時は本当に楽しくて嬉しかったです。母国語が英語じゃない二人が英語でコミュニケーションを取り、友達になるということが不思議な感じがしました。彼女との思い出は私にとってかけがえのない素敵な経験の1つです。
セブでの休日の過ごし方は自分次第で大きく変わります。学校近くのショッピングモールに遊びに行ったり、自分でツアーに申し込んで観光に行ったり、部屋で一日中寝たりと、出来ることは様々です。私が1番印象に残っているのは最初の休日にオスロブという地域に行ってジンベイザメと一緒に泳いだことです。オスロブはセブシティから約3時間ほど離れたところにあり、世界有数の野性のジンベイザメと泳げる観光スポットです。私はジンベイザメと泳ぐために朝の4時に学校を出発し朝の8時くらいに海に入りました。水族館でしか見たことがなかったジンベイザメが目の前を優雅に泳ぐ姿は本当に壮大で感動しました。現地スタッフが専属カメラマンになってくれて私たちとジンベイザメのいいツーショットが撮れるよう全力でサポートしてくれました。日本では絶対に体験できないようなことを体験できるのも留学の醍醐味だと思います。皆さんもセブに訪れたらオスロブに行ってジンベイザメと泳ぐことをお勧めします。
セブでの1ヶ月は長いようで短いあっという間の1ヶ月でした。語学留学という目的で行った留学でしたが、語学はもちろん、それ以外のこともたくさん学べた非常に密度の高い留学でした。また、自分を見つめ直すいい機会にもなりました。セブで生活している中で、日本とセブを比べる機会が多くありました。ストリートチルドレンを見ても、この子達と同い年の日本に住む子供達はこんなことしたことがないんだろうなとか、セブでは水道水が飲めないけど日本では気にすることなく飲めることなど自分がいかに恵まれているか、こういう問題に対して私は何が出来るのか、実際に目にして自分で気づいたことによってより深く考えるきっかけになりました。日本とのギャップに苦戦する毎日だったけど今思えば全てが貴重な経験でセブに留学できてよかったと思います。この経験を活かしてこれからは物事を広い視野で考え、ここで鍛えた英語力を保ちつつ、さらなる語学力向上に向けて勉学に励んでいきたいです。
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