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パヤップ大学
- アジア圏で英語留学
- 今関 桃香
- 国際交流・国際協力専攻2年
- 2017年7月~1月
私は、高校生の時に旅行でタイに行ったことがきっかけでタイが大好きになり、大学に入ってからは第二外国語としてタイ語を学び始めました。大学に入って少し経った頃からタイへの留学に興味を持ち始めました。これは単純にタイが好きだからという理由でした。しかし、それしか理由が無かった為、どの大学に留学するか決められないでいました。そんな時、タイ留学の説明会で国際交流センターの方にパヤップ大学を勧めてもらいました。パヤップ大学はタイにありながら、英語力を伸ばすのに適している上に、英語圏に留学するより安くいけると教えていただきました。そしてタイスタでチェンマイを訪れた際、パヤップ大学を見に行き、一目で気に入ってしまい「ここで勉強したい!」と思うようになりました。
実際に留学する前は、タイに住むのだからやはりタイ語をしっかりと勉強していこうと思っていたのですが、実際にパヤップ大学に留学してみると、外国人学生が通うインターナショナルカレッジと呼ばれるところは公用語が完全に英語でした。生徒はアメリカ人、イギリス人などといった英語を母語とする人やアジア人など本当にたくさんの国の学生がいました。パヤップ大学があるチェンマイは、タイの第二の都市と言われるほど栄えた場所で外国人観光客も多いので、大学の外でも英語が通じるお店がほとんどでした。英語だけで特に不自由はないのですが、タイ語が少し話せると、値段を安くしてくれたり、仲良くなれたりして楽しかったです。
タイに着いてから授業が始まるまでの数日間はパヤップのタイ人学生が交換留学生を連れて、スーパーマーケットやショッピングモールに連れて行ってくれました。チェンマイには無印良品やダイソーなどそのほかにも日本のお店が色々とあるので、生活用品は簡単に揃います。この時の交換留学生は私を含めて10名ほどでした。インド、インドネシア、カンボジア、ベトナムからの学生たちでした。交換留学生は私たち10名のみで、ほかの外国人学生はパヤップ大学に正規生として入学した4年間通う学生たちです。どの国から来ている学生もみんな英語がとても上手で、特に英語での会話力が高いと感じました。そして、フレンドリーで優しく、英語が苦手な私にも積極的に声をかけてくれました。
授業が始まると、1週目はいろいろな授業を見てどの授業を受けるか決めました。パヤップ大学のインターナショナルカレッジは、EC(English Communication)、HIM(Hospitality Industrial Management)、IBM(International Business Management)という専攻があり、私たち交換留学生も選ぶことが出来ます。私は、IBMに所属していました。正規生は選んだ専攻の決まった授業を受けなくてはならないのですが、交換留学生は一つの専攻に所属するものの、ほかの専攻の授業も自由に受けることが出来ます。基本的に、授業は90分で同じ科目が週に2コマあります。私は、経済・英語コミュニケーション・タイ語Ⅰ・タイ語Ⅲの4つの授業を受けていました。
授業は全て英語で行われるのですが、英語を母語とする人たちと一緒に授業を受けるので、特に最初はついていくのが大変でした。周りのみんなはとても英語が上手なので、先生もわざとゆっくりとしゃべるようなことはなく、ナチュラルスピードで進みます。少人数授業で指されることも多かったのですが、最初のうちは質問の意味すら分からず何も答えられませんでした。しかし、私は人一倍指される回数が多く、このままではいけないと思い、毎回予習復習を徹底的に行うようにしました。そうすると段々と内容が理解できるようになっていきました。内容が理解できるようになってからも英語で上手く答えることができなかったり、黙り込んでしまうこともありました。そんな時は、なんで先生は私のことばかり毎回指すのだろう、嫌だなあなんて思っていました。
しかし、先生が授業をまじめに聞いていない他の生徒は指さないのを見て、授業を一生懸命聞いているから指されるのだと気がつきました。一生懸命授業を受けているけど、英語が苦手な私に、次の単元に行く前に必ず問題を出して理解できているか確認してくれていました。答えられないとき、理解できていないときはもう一度私に分かるように説明して、授業に置いて行かれないようにしてくれました。先生が私のために毎回指してくれているのだと気がついてからは、上手く言えなくても単語でもいいから何か答えようと気持ちが変わりました。他の学生のように上手く答えられなくても、私の英語に真剣に耳を傾けて、合っていた時には、”Yes! Exactly!!”と言って喜んでくれました。他の学生も私が英語が苦手なことを分かっていたので、答えるのに時間がかかっても優しく見守ってくれました。カナダ人の年上の女の人や仲が良く面倒見の良いベトナム人の友達は、私が答えられると、わざわざ私の方に振りかえってニコッとしてくれました。最初は授業に行くのが嫌だと感じていたのですが、周りの人たちのおかげで勉強も頑張れたし、何より授業に行くのが楽しいと思えました。その他の授業も教えてあげたり、教えてもらったり、みんなで助け合いながら1学期間頑張りました。
学校では楽しいことも大変なこともたくさんあったのですが、何より大変だったのは繰り返し体調を崩してしまったことです。1学期間で他の誰よりも病院に行ったので、病院体験記も書いておきます。チェンマイには、バンコク病院チェンマイとチェンマイラムという大きな病院が二つあります。この病院は医師、看護師、薬剤師、スタッフとほとんどの人が英語を話せます。昼間だと、日本人のスタッフもいて通訳をしてくれます。医療用語は聞きなじみのない単語が多いので通訳者がいると安心して診察が受けられます。私は、何度か熱を出し入院したのですが、きれいな個室を用意してくれるので入院していてあまりストレスはなかったです。しかし、日本人には薬が強すぎるので副作用が出て薬が飲み続けられないということも何度かありました。熱が出た時も本当にいろいろな人に助けてもらいました。日本人の友達とイギリス人の友達は直ぐに私の部屋に駆けつけてくれて、その後コンビニに行って冷えピタやフルーツジュース、ゼリーなど買ってきてくれました。胃カメラをしに行ったときは、日本語学科の日本人の先生が車を出してくださり、通訳もしてもらいました。その後も心配して頻繁に連絡をくださり、いつも親身になって話を聞いてくれる頼れる存在でした。入院したときは、タイ人の友達が心配して2,3日一緒に病院に泊まってくれました。私は本当に周りの人に恵まれていると改めて思いました。
勉強、生活、すべてにおいてとても貴重でためになる経験が出来たと思います。絶対に忘れられない5カ月間になりました。タイではたくさんの人にお世話になったので、日本では留学生にとって日本での生活がより楽しく貴重なものになるよう手助けをしていきたいです。
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