ヴッパータール大学

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Bergische Universität Wuppertal

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ヴッパータール大学

Bergische Universität Wuppertal Gaustraße 20, 42119 Wuppertal

http://www.uni-wuppertal.de/

プログラム概要

ドイツ語
沿  革 1972年設立。大学は、以前からこの地域にあった複数の専門学校を統合して作られた。人文学、経済学のほかにも自然科学,建築、工学やデザインを学ぶことができる。
総学生数はおよそ20,000名、そのうち留学生が約10%を占める。ヴッパータールは、ドイツ西北デュッセルドルフ近郊に位置する人口35万人の中都市。
山あいにあって坂が多い。世界最古の吊式モノレールで有名である。
特  色 ・授業は、大学付属語学センターで留学生向けのドイツ語コースで学ぶ。
・ドイツ語専攻以外の学生は、英語で行われる学部授業にも参加できる。
・学部の科目を履修することも可能。(希望すれば、ドイツ人のチューターをつけてもらえ
る。)
・ドイツ人との「タンデム・カフェ」が週に1回設けられている。
・日系企業も多いデュッセルドルフから鉄道で 20 分と近い。デュッセルドルフで生活・仕
事をしている麗澤の卒業生も多い。
・留学開始までにドイツの生活環境に慣れるため、9 月および 3 月にドイツ各地で行われる。事前研修に参加することを推奨する。
(事前研修の費用と期間はプログラムによって異なる。費用概算:約 800€~1450€(講座費用+宿泊費))
宿  泊 学生寮は6棟あり、キャンパス隣に位置している。大学までは徒歩5~15分、バスも使える。複数の個室とシャワー・キッチンを共有するユニットタイプの寮が基本だが、完全な個室もある。寮費は、月額約350ユーロで、インターネットが無料で使える。
生  活 街が大きすぎず、小さすぎないので学生としては快適な生活ができる。現地担当者も親身になって面倒を見てくれる。困ったときに相談にのってくれるチューターの学生名簿もある。
日本人コミュニティがあるデュッセルドルフまで出かければ、本格的な日本食を食べることができる。
学食・カフェテリアは9店あり、定食は約2~4€。
条  件 > ・ドイツ語・ヨーロッパ文化専攻:ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)A1 レベルのドイツ語力があると認められること(検定試験の合否、授業成績などから総合的に判断する)。留学前に「ドイツ語基礎科目(A 群)Ⅲまたは IV」を修了していること。
・他専攻:留学時点でドイツ語Ⅰ、Ⅱを修得済みであること。留学前までにドイツ語Ⅲあるいはドイツ語特別演習 A・B の履修を強く推奨する。これらの科目を履修していない場合は、プログラムの担当教員との面談が必要。TOEIC600 点以上。累計 GPA1.5以上であること(英語2専攻)
留学時期 原則として2年次秋学期から半年あるいは1年間、3年次春学期から半年間。
*それ以外の時期/期間は相談に応じる。
担当教員 バッハマイヤー
特記事項 麗澤大学海外留学奨学金・日本学生支援機構

PICKUP留学体験記

一足先に留学を経験した麗澤大学の先輩たちが、留学先でのさまざまな体験談を語ってくれた「留学体験記」

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ヴッパータール大学

好きに囲まれた半年間
中村龍斗
ドイツ語・ヨーロッパ文化専攻2年
2023年10月~2024年3月

   私は2023年の10月から2024年の3月まで、ドイツ、ヴッパータールにあるヴッパータール大学に留学をしていました。約半年間という短い時間でしたが、楽しいこともあれば辛いこと、壁にぶつかることも多かった忘れることのできないとても濃密な時間でした。    私が留学をしたきっかけは、元々ドイツのサッカー文化を通じてドイツの伝統や文化に興味を持ち、特に私はノルトライン=ヴェストファーレン州、ルール地方にあるドルトムントを本拠地としているボルシア・ドルトムントの大ファンであった為、実際にドルトムントの近くで暮らし、言語を学びながら、サッカーを通して知ることのできたその都市、地方の特色などを自分の身で経験してみたいと思ったのが大きなきっかけです。    ヴッパータールはミュンヘンやドレスデンのようにメルヘンチックで中世を感じる街並みだとはお世辞にも言えませんが、都会の喧騒は感じないが田舎でもない、といった大きすぎず、小さすぎずといった都市で、近くにケルン、デュッセルドルフなどといった有名な都市もあるので、観光やショッピングをしたり、サッカー観戦に行ったり、友達と日本食を食べに行ったりなど、息抜きには困る事はなく、立地も含めてとても住みやすい素晴らしい街でした。    ヴッパータールでは私は学生寮に住んでいました。寮は大学から徒歩で約5分程で、MENZA(学生食堂)の近くにあります。大学が山の上にあるので、険しい階段道や坂道を登り、毎朝登校していました。寮では同じ国の人となることが多く、私も同じ日本人の学生と同じ部屋になりました。留学において、異なる国の人たちと暮らし、多くの時間をともに過ごしながら、異文化交流を行なっていくということは一つの醍醐味であるとも言えますが、やはり同じ国の人であると文化の違いもなく、戸惑うこともなかったので寮の中では比較的落ち着いて過ごす事ができました。ヴッパータール大学にはタンデムがあり、毎週水曜日に行われています。ヴッパータール大学の語学コースでは留学生向けということもあり、あまり大学のドイツ人の方と喋る機会がないのでとてもお勧めです。一緒に談笑やゲームをしたり、手作りカップケーキを振る舞ってくれたり、クリスマスの時期になったらクリスマスマーケットに行ったりしました。日本人の私より日本のことを知っているのではないかと思うくらいの知識量を持っていて、日本という国の文化の影響力を改めて感じさせられると同時に、少し誇りにも感じました。    ヴッパータール大学では学期初めにオリエンテーションがあり、そこで住民登録の手続きや、銀行開設、滞在許可証の申請についての説明を行なってくれました。銀行開設は、大学の中に銀行(Sparkasse)の支店があるので、そこで開設する事をお勧めします。住民登録や滞在許可証の申請は大学を通して行なってもらいました。住民登録に関しては何の問題もなく手続きを終える事ができたのですが、滞在許可証の申請については留学中1,2を争うほど苦戦を強いられました。まず必要な書類をメールで提出したのですが、締め切りは明日までといったような連絡が急に来るので本当にとても困りました。そして大学を通しての申請方法は昨年から変わったらしく、担当の方もあまり分かっていない感じでした。私は長期留学前に事前研修を行なっていた為、シェンゲン・ビザの期限が切れるのが他の留学生よりも約1ヶ月早かったので、不法滞在になってしまうのではないか、とヒヤヒヤした日々を過ごしていました。12月中旬に仮ビザを受け取ることができたのですが、その仮ビザは他のEU 内や海外に行く事ができない類のビザでした。    年明けになっても全く連絡がこず、私は2月に海外旅行を予定していたので、担当の方に直接お話に行くと、半年間(1セメスター)なので仮ビザしか貰えないのかも知れないと言われ、そこでその担当の方に外国人局の方の連絡先をいただき、その人に連絡をして滞在許可証を改めて貰う手続きを始めました。 仮ビザをもらいに行った時はてっきりこの一か月後くらいには貰えるのだろうなと軽い気持ちで考えていたので、よりもっと詳しく質問をし、自分のビザの状況やこれから自分がどこへ、そしていつ行くのか、ということについてはっきりと伝えるべきだったな、ととても後悔しています。ですが、今ではこの苦い出来事も自分にとっては記憶に残る良い思い出です。    私はヴッパータール大学での半年間ではStudienvorbereitender Deutschkurs A2, B1 という2つのレベルでの留学生向けの語学コースを受講しました。流れを簡潔に説明すると、まずA2の授業を月曜日から金曜日まで8:15~11:45までの授業を八週間受講します。八週間の授業を終えて、A2コースからB1コースへ上がるためのテストが行われます。合格する事ができれば、ひとつ上のレベルのコースへ進む事ができます。最終的にA2, B1コースを無事に合格する事ができたのですが、振り返ると圧倒的に挫折や悔しい思いをしたことの方が多い期間でした。 授業は全ての説明がドイツ語で行われ、グループワークを中心に行われていました。自己紹介を兼ねたグループワークの様なものを行った時に、国籍はもちろん年齢層も日本の大学に比べると幅広いことに驚きを感じました。年齢や国籍、母語や育ってきたバックグラウンドが違う中で、異国の地で一つの言語を共に学ぶという事は私にとって非常に貴重な経験になり、振り返ってみるともちろん大変ではあったけど、とても楽しく、毎日が充実していた日々であったなと感じています。グループワークやディスカッションにおいては自分の意見を思っていた様に伝えられなかったり、相手の伝えたいことをしっかりと理解できなかったりなど、悔しい思いをすることがとても多く、最初の頃は柄にもなく落ち込んだりしていたのですが、回数を重ねていくごとに上達していくのを感じ、分からなかった時には〜ってことだよね?という様に相手に聞き返す様にしていました。このように自分の伝えたい事が伝わった時、相手の意見を聞き取れた時など、小さなことかもしれませんが、その小さな成功体験の様なものが少しずつ小さく積み重なり、私にとって大きな自信となっていきました。    短い半年間という留学の中で、多くの挑戦をし、挫折を繰り返しながらも学生として、そして一人の人として成長をする事ができました。海外に行ったこともなく、一人暮らしの経験すらない様な私がドイツで約半年間生活し、忘れることのできない素敵な日々を送る事ができたのは大学の方々や、友達、そして日本からずっと応援をしてくれていた家族のおかげです。そして最後に改めて、この半年間の留学生活を通じて出会えたすべての人に感謝します。この感謝に気持ちを忘れずこの経験を糧にし、残り少ない学生生活をより有意義なものにできるように過ごして行きたいです。

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ヴッパータール大学

ヴッパータール留学体験記
松田拓也
ドイツ語・ヨーロッパ文化専攻2年
2023年10月~2024年2月

   半年という期間はとても長く、春の訪れは幾年先か、というのが留学当時の私の感想です。初の海外での長期滞在、それが半年の生活ともなればきっと誰にとっても忘れられない経験となるものでしょう。そんな一冬の記録を、できるだけ楽しく振り返りたいと思います。    私が半年間過ごした街の名前はヴッパータール。ドイツ西部、ノルトライン州のおよそ中心辺りに位置します。町の雰囲気や規模は日本でいう都市郊外のものに近く、生活するにはすごく丁度いいというのが私の評価です。寮からは大学まで徒歩6~7分、スーパーまで徒歩5分、街の中心部まで徒歩15分ほどという好立地。坂が多いこと以外は生活における不便はありませんでした。もっとも海外での生活が楽というわけはなく、物価が高ければ自炊をする必要がありますし、授業や買い物、手続きなど自分の意見・要望をドイツ語で伝える必要がある時は当然身振り手振りで頑張る必要があります。でも伝わらないからこその、伝わったときの喜びや安堵といった感情は留学ならではのものだったと思います。    一ヶ月も経てば生活にも慣れてきたところで、その頃になるとドイツ国内の各都市を周り始めます。何回も通った場所から小旅行で訪れた遠方まで、私の訪れた街のいくつかを完全に主観で振り返りたいと思います。    都市1、デュッセルドルフ。私たちヴッパータール留学組の半年間を記すうえでなくてはならない場所になります。というのも、デュッセルドルフにはヨーロッパ有数の日本人通りが在り、日本食が買えるのはもちろん、日本人が経営する飲食店や美容院まで揃っています。食事というのは異国でのメンタルを調整するのにこれ以上はないツールですから、ヴッパータールから電車で30分という位置にあるこの街には感謝しかありません。少なくとも、私が半年過ごせたのはデュッセルドルフのおかげといっても過言ではないと思います。(治安7点、過ごしやすさ9点、食事10点)    都市2、ケルン。ノルトライン州の観光地といえばやはりケルンで、一時間ほどで行けるこの街には何度か足を運ぶことになりました。まずケルンの駅に到着して一際目を惹くのはケルン大聖堂。約百メートルほどのゴシック様式の大建築が街のシンボルとして聳え立っています。ライン川に沿って歩けばレストランをはじめ様々な店が立ち並び、中でもチョコレート博物館は観光客に絶大な人気を誇り、そこで買えるチョコレートはドイツ土産にもってこいです。(景観8点、人混み5点、大聖堂10点)    都市3、ベルリン。場所は大きく変わりドイツ東部、首都であるベルリンはまさしく芸術の街というに相応しい都市だったと思います。かのベルリンの壁は2キロメートルにも及ぶアートになっており、観光客たちはカメラを片手に楽しんでいました。またベルリンフィルのオーケストラは世界でも有数のものであり、都市内外問わず様々な人がコンサートへ足を運んでいました。私も演目を聴きましたがその迫力・感覚は、言葉で表現するには少し難しいものでした。(景観7点、都会度9点、芸術10点)    ドイツの都市は、文化・歴史的なランドマークを有しかつその景観や価値を損なわないような発展をしてきたように感じられました。その対となるのが都市から少し離れた観光地、中世の建築を残した街並みはまさに誰もが想像するようなドイツそのものとなっていました。    観光地1、ローテンブルク。ドイツ南部、ミュンヘンから数時間の丘に位置するのは城壁に囲まれた中世都市。まるで時代が変わったかのように錯覚させられる街並みは、中世の宝石箱とまで称されドイツ国内有数の人気観光地となっています。他の都市と違うのは街そのものが観光地であるという点で、城壁内はどこを歩いても現代らしからぬ景色が広がっていました。(景観10点、建築10点、アクセス6点)    観光地2、ドレスデン。今度はドイツ東部、ベルリンから2時間ほどの街がドレスデンです。此方も同じく国内外で人気の観光地であり、訪れる目的はドレスデン城と周辺の街並みにあります。一見一般的なドイツの街のようで、しかし旧市街まで歩を進めれば景色は一転、エルベ川沿いに中世の街並みに早変わりします。馬車を横目に城の中へと進むと中は博物館となっており、当時の装飾が再現された館内では様々な展示が行われていました。中世の武具や鎧の数々に心躍らせていたのもつい最近のことのようです。(景観8点、過ごしやすさ8点、場内展示10点)    観光地3、ネルトリンゲン。再び南部に戻りバイエルン州ネルトリンゲンは、上記の観光地と比べ少しマイナー。隕石の落下跡に建てられたという歴史的背景を持つこの街は、その輪郭に沿い円形の城壁に囲まれています。城壁並びに街並みは海外でも人気のあの漫画、進撃の巨人のモデルとして知られています。実際の城壁は50メートル、ではなく十数メートルほどの城壁で、上に登り街を一望しながら歩くことができます。観光客もそれほど多くなくのんびりとした印象を受けましたが、城壁内にはしっかりと作品のファンによる痕跡が沢山残されていました。(景観9点、人混み10点、巨人への備え2点)    これらの評価はあくまで主観によるもので、私が建築や景観が優れ、人が多すぎず落ち着いた雰囲気の街を特に評価するという価値観が前提となっています。この留学を通して、沢山の街を訪れました。それこそ書ききれないほどで、例えばドイツ国外で一国だけ、イギリスへ訪れたこともありました。留学の目標であった、異国の街を訪れて自分の目で文化・歴史に触れること。それは十分に果たされたと思います。初めてのプロのオーケストラのコンサートやサッカーの観戦がドイツのもの、というのは特に贅沢な経験だったと思います。ただ、ほかのヨーロッパ諸国を周るには半年という期間は少ないというのが正直なところです。ビザを留学前に取得しなかった事、ビザの申請を自分でやらなかった事は今回の留学における失敗でした。   半年という期間はとても短く、夢のようで、しかしどこまでも鮮明な記憶です。異国の地で見て、感じて、考え、そして記憶に刻まれたものが収穫であり成長である、というのが今の私の振り返りとなります。

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ヴッパータール大学

ドイツへの留学を振り返って
熱田悠真
ドイツ語・ヨーロッパ専攻2年
2023年10月~2024年2月

   私はドイツ西部にあるヴッパータール大学に約半年間留学をしていました。今回のドイツ留学が初めての海外生活という事もあり、出発する一カ月ほど前にはすでに変な緊張を感じていました。しかしドイツへの出発が徐々に近づいてくるなか、次第にその謎の緊張は薄れ、代わりに現実感のなさを感じるようになりました。    出発当日、現実感のないまま空港で友人と合流し飛行機に乗っているときもあまり海外に行くという実感がありませんでした。私のフライトはドバイで乗り換えが必要だったのですが、そこで多くの外国人の姿を見てようやく海外にいるのだと実感しました。ドイツについたときには乗り換えの疲労と、長時間のフライトの疲労でくたくたになっていましたが、ホテルのチェックインの時間が近かったため先に着いていたもう一人の友人と合流し、すぐにホテルに向かいました。電車でホテルへ向かったのですが、駅に入るとすぐに不快な臭いが鼻を突きました。日本であれば異臭騒ぎにでもなりそうな臭いだったと記憶していますが、周りの人たちはそれがあたかも普通のことかのように気にするそぶりも見せず通り過ぎていく様を見て衝撃を受けたのを覚えています。    二日目はフランクフルトから大学のあるヴッパータールへ向かうことになりました。日本でいう新幹線のような列車を利用して2時間半ほどでヴッパータールまでいけるのですが、フライトの疲労はとれておらず、その時間を異常に長く感じました。やっとの思いで大学の寮まで到着し、様々な手続きを済ませ部屋の掃除や寝具の取り換えなどを行い、疲れた体を休めるためにその日を終えました。    学校が始まるまでの2週間ほどは何もすることがなく自由に外に出れたので、その間にドイツでの生活に慣れておこうと考えいろいろな場所へ出かけました。最初は初めて見ることだらけで戸惑うことも多かったですが、そんな環境でも慣れてくればなんだかんだで楽しいと感じられるのでつらいと感じることなく生活できていました。また、慣れてくるとドイツに住んでいる人たちの親切さにも気づくことができました。町の人や学校の関係者など接する人全員がやさしかった印象があります。特にスーパーの店員やお店の人は日本にあるような、マニュアル的な接客や優しさではなく、その人本来の親切さからくる接客をしているのではないかと感じることができました。 ドイツでのそんな暇な時間もすぐに終わりをむかえ、授業が始まりました。学校の授業が始まってすぐの頃は、受け答えもグループワークもすべてドイツ語で行う授業にプレッシャーを感じ、ドイツでの生活が少しいやになっていました。留学前の学校で行われた研修で、留学中の気分はジェットコースターのようなものだといわれていたのですが、まさにその通りだと実感しました。気分が落ちる前まではドイツでの生活を楽しめていたのに、一度気分が落ちてしまうと何も楽しめなくなってしまうことを体験して本当につらい期間を過ごしました。しかし、時間がたつにつれていつの間にかこの時間も含めて楽しいと感じることができるようになってきて、自分が少し成長できたように感じられたことがうれしかったです。    それからの留学生活は非常に早く過ぎていった感覚があります。当時はとても苦しかったですが、今ではあの期間を経験したからこそより楽しい留学にすることができたと考えています。私は学校の授業だけでなく、ドイツ人の学生と日本人の学生が集まって会話をするタンデムにも積極的に参加し異文化交流にも力を入れて取り組みました。その中でも特に印象が残っているのは、タンデムのメンバーで一緒にいったクリスマスマーケットです。全員でまとまってどこかへ行くというのはそれが初めてで、普段はいつも教室の中だけでやり取りをしていたのが、いつもとは違うイベントで会うのが非日常感があって記憶に残っています。残念ながらその日の天気は良くなかったですが、夜だったというのもあって周辺がライトアップされていてとても綺麗でした。そんないつもと違う雰囲気の中で行う異文化交流は人生を豊かにしてくれる非常にいい経験になったと思います。    それと同じくドイツでの旅行もまた良い経験になったと考えています。ドイツでの観光地にはお城や歴史的建造物が多かった印象で、そういったところを観光しているとそこでの歴史を間近で見ることができて面白かったです。この建物はどういった流れで作られたのか、どのような歴史があるのかを学ぶと自分の中に新しい価値観ができていくような感覚で今まで以上に世界が広がって見えるようになれたと感じました。    私が行った観光地を一つ例に挙げるとすればバイエルン州にあるノイシュバンシュタイン城が歴史を学ぶのに適していると思います。そこでは場内を見て回れるツアーがあるのですが、そこでは日本人向けに日本語の音声ガイドを貸出していて内容がわかりやすく説明されるのでそこでの歴史を学ぶにはうってつけです。もちろん日本語以外にも音声ガイドの言語を選択できるので、専門的な内容なので難しいと思いますが、歴史よりもドイツ語の聞き取りをしたいという方はぜひチャレンジしてみてください。ただし一つ注意点があり、この城の位置が都市から離れているという点です。私はミュンヘンへ旅行に行ったついでにこの城へ向かったのですが、中央駅から最寄りの駅まで、2時間ほどかかりました。そこから私は城を観光して夢中になって探索しているとあっという間に時間が過ぎて帰る時刻になりましたが、都市部から離れすぎていて、電車が少ないため次の電車に乗れなければ数時間待たなくてはいけないという状況に陥りました。長い時間観光をして歩き疲れていたので早くホテルへ戻って休みたかったために走ってギリギリ間に合いましたが、自分以外の観光客もほぼ全員駆け込み乗車だったのでここへ行く場合はいつも以上に時間に余裕を持って行動するのが大切だと思います。    今回の留学で様々なことを学べましたが、何よりも自分が成長できたと感じられることが何よりも大きな収穫だと思います。これからも更に自分を成長させられるように日本での生活にこの経験を活かして過ごしていきたいと考えています。

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ヴッパータール大学留学体験記
鈴木麻友
ドイツ語・ヨーロッパ専攻3年
2022年10月~2023年7月

   私は10月から7月までの約10ヶ月間、ドイツのヴッパータールに留学しました。留学の準備期間も含めたこの1年間は常に何らかの問題を抱えたくさん悩み、問題を解決するためにたくさん動いて来ましたが、留学を終えた今、本当に自分でこの1年間を乗り越えたのか信じられないという気持ちが大きいです。そして、ありきたりな言葉になってしまいますが、たくさんの人たちに支えられた留学生活でした。    このドイツ留学が私の初めての海外と飛行機でした。たくさんの友達が送り出してくれましたが、出発の直前までドイツに行くという実感は湧いていませんでした。留学を経験したくて麗澤大学への入学を決めたのに、楽しみにしていた留学のはずなのに、いざ搭乗券を発行し手荷物検査となると、家族や友達と離れる寂しさと不安で「行きたくない」とまで思いました。しかし、飛行機に乗らないという選択肢がある訳でもなく、気づいたらフランクフルトにいました。自分でもこんなにマイナスな気持ちを持ったままドイツに行くことになるとは思っておらず、驚きでした。    私が受講したドイツ語の授業にはトルコ人の受講生が多く、そのほとんどがドイツの大学へ入学するためにドイツ語を受講しているという生徒でした。最初は自分が思っていることをうまくドイツ語で伝えることが出来ず、図書館に誘ってもらっても、「何を話して場を繋ごう…」と心配しながら会うことが多かったです。ですが、私が質問にすぐ答えられなくても、急がせたり、話題を変えたりすることなく、私が理解するまで単語の説明をしたりしていつも優しく接してくれました。会話の途中どの単語が正しいのか言い合いをしながら、みんなで辞書を引いて確かめたり、試験前は21時まで図書館にこもったりしてドイツ語を勉強したのがすでに懐かしいです。みんなとても優しいドイツ語勉強のパートナーでした。    ドイツ留学での一番の思い出は、クリスマスマーケットです。私は小さい頃からピアノを習っており、そのピアノの先生がドイツに住んでいた経験があった為、ドイツに関する色々な話を聞ける機会があり、ドイツに興味を持ちドイツ語専攻へ入学しました。「ぜひ一度ドイツのクリスマスマーケットに行ってみて欲しい」と言われていた為、念願のクリスマスマーケットでした。11月上旬から準備が始まり、終わりが遅いところだと12月末もしくは年明けまで開催していました。ドイツの冬は寒く天気も悪い日が続きます。そんな中、ライトアップされ、大勢の人が楽しそうに会話をしていたクリスマスマーケットは夢のような時間でした。じゃがいもを潰して揚げたものにりんごのムースをつけて食べるライブクーヘンを食べたり、グリューワインを飲んで暖まったり、ドイツの友達に案内してもらいながら本場のドイツでのクリスマスを経験することができて、とても嬉しかったです。    私は「ドイツ人の時間の使い方」についての比較研究を行いました。今回ドイツで生活をして、時間に対する考え方がドイツ人と日本人では違うということを大いに実感しました。まず、ドイツでは電車が時間通りに来ないことは日常です。私もドイツにいる間に電車の遅延は何度も経験しましたが、時間通りに来なくても、例え電車がキャンセルになっても、怒鳴ったりして怒り出す人は一人もいませんでした。電車が時間通りに来ないことにイライラしたりしないのか友達に聞くと、「電車が遅延したせいでその先の予定が変わっても、その時にできることを楽しめばいい」と言われたことがとても印象に残っています。日本人の友達と会う約束をするときは何週間か前から予定を組んでおくことが多いです。しかし、ドイツでは当日、何時に会うか決めたり、まず会えるかどうか確認をしたりするところから始まります。ドイツ人の友達たちは「今」に焦点を当てて生活していました。また、スーパーマーケットなどのお店が日曜日や祝日は完全に休みです。24時間開いているコンビニ、休館日なんてないショッピングモールに慣れていたため、最初は買い物に行き忘れていて、部屋に食べるものがない日曜日を迎えることもありました。さらに、ショッピングモールが開いていなかったらせっかくの休みなのにどこで友達と遊ぶのか、という疑問も抱いていました。結果的に、休日は公園へ行って喋ったり、ハイキングへ行ったり、近くの植物園へ行ったりすることが多かったです。日本にいる時と比べ、自然に触れる機会と歩く機会が増えました。    もう一つ、日本の大学生と時間の使い方が違うなと感じた部分は学習時間の確保の仕方です。日本の大学生は私も含め、大学に入学してから勉強時間が減ったという人の方が多いのではないかと思います。ドイツの大学生はみんな大学受験を控えた高校生のように日常的に図書館へ通い勉強していました。その時に私も誘ってもらい、授業後にも勉強をする習慣を身につけました。    色々な不安を抱えたまま始まったドイツ留学でしたが、「行動力」という点で一番成長することができたと感じています。留学前は「こう動いたらいいかもしれない」と分かっていても、「誰か私よりもいい案を持っている人が先に動いてくれるだろう」と他人任せな部分がありました。ですが留学を通して、まず動いてみないとどうなるか分からない状況をたくさん経験しました。自分が乗るはずであった電車が来ない時、ビザに関するメールを送っても外国人局から返信が一向に来ない時。次にできることは何か考えて動き続けることが大切だと学びました。7月上旬に母がドイツに来てくれて、一緒にイタリアへ旅行することができました。イタリアへ移動する日は鉄道ストライキと被り、ドイツへ帰る日は空港ストライキと被り、ドイツ留学で培った「行動力」の最終試験を受けさせられているような状況でした。内心は不安でしたがいつものことだから、と言いながら代替案を考えていく私をみて母から「逞しくなったね」と言ってもらえた時は、とても嬉しかったです。    ドイツ留学で経験したことは私の大きな自信につながりました。そして、どんなに不安でも行動してしまえば行動しないよりも良い経験ができるということも実際に体験し学びました。大学生活も残り1年半となりましたが、就活も勉強も日常生活もこの留学で得た自信と行動力で実りあるものにしていきたいと思います。

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