【後編】北海道で見つけた「幸福」の答え。人とのつながりが拓く、地域創生の新しい可能性
北海道枝幸町でのフィールドワークを通して見えてきたのは、物質的な豊かさでは測れない「幸福」のかたちでした。2025年9月、実習でこの町を訪れた内澤さんは、地域で暮らす人々との対話を重ねる中で、人と人とのつながりが生み出す豊かさに触れ、便利さにあふれた都会の日常とは異なる価値観を実感しました。後編では、北海道での経験を起点に広がった学びと実践、そして内澤さんが描く「その町らしい幸せ」を支える将来の目標について伺いました。
※取材時、3年次生
各地で見えた、地域活性化の共通点

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大学での学びは枝幸町に留まらず、茨城県境町や千葉県柏市など、様々な自治体との関わりへと広がっていきました。たとえば境町では、世界的な大会の舞台にもなったスケートボード施設が移住を促す資源となっており、柏市では膨大なデータを分析しながら地域の動向を把握する取り組みが行われています。このように、地域ごとにアプローチは大きく異なります。そうした現場を実際に訪れ、話を伺う中で見えてきたのは、地域ごとに方法は異なっても、それぞれの場所で人の関わりがまちづくりを支えているという共通点でした。
入学当初の私は、地域の活性化といえば「外から人を呼び込むこと」が重要だと思い込んでいました。しかし、各地での実習を重ねる中で、その考えは少しずつ変わっていきました。新しいものを生み出すだけでなく、今ある魅力を、どのように地域の中で育て、つないでいくか。その積み重ねが、まちを支えていくのだと感じています。大学で多くの地域の現場に触れたことで、私の視点は「自分一人」から「地域全体」へと広がっていきました。
一歩ずつ進む。地域を支える仕事を目指して
卒業を意識する時期になり、自分の将来について考える機会が増えました。正直なところ、まだ「これだ」と言える具体的な職業をひとつに絞り込めているわけではありません。ただ、大学での学びや地域での実習を通して、自分が大切にしたい方向性は見えてきています。それは、それぞれの場所にある「その町らしい幸せ」を支える仕事に携わりたいという思いです。
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枝幸町や自治体との活動を通して、社会は多くの人の力によって成り立っていることを実感しました。公務員として直接地域を支える道もあれば、民間企業がインフラやBtoB(企業間取引)の分野から支える方法もあります。どの立場であっても、大切にしたいのは、人と地域をつなぐ視点です。
また、廃校再生イベントのリーダーを務めた経験から、周りに相談し、頼ることの大切さも学びました。一人で抱え込んで頑張りすぎていた頃の自分と比べると、今は周囲と協力しながら物事を進められるようになったと感じています。将来は地元の茨城県をはじめ、様々な地域で誰かの力になれるような、自分なりの貢献の形を見つけていきたいと考えています。

自分を超えて。ワクワクする直感を大切に

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高校生の皆さんに伝えたいのは、「今の自分のやりたいことだけに縛られないでほしい」ということです。私自身、高校時代は文化系の部活動で静かに過ごしており、まさか自分が北海道の町を歩き回り、地域の方々と深く関わるようになるとは思っていませんでした。大学は、自分の気づいていなかった一面に出会える場所だと感じています。だからこそ進路を考える際には、今の自分にできることの延長だけでなく、「ここなら新しい自分に出会えそう」と思える直感も大切にしてほしいです。
大学選びで大事だと思うのは、偏差値や知名度だけではなく「先生や学生との距離感」です。実際にオープンキャンパスへ足を運び、在学生や先生とのやり取りを通して、その場の雰囲気を感じてみてください。先生が学生一人ひとりに向き合い、気軽に相談できる環境は、新しいことに挑戦する上で大きな支えになります。
やりたいことは、大学生活の中で変わっていってもいいものだと思います。むしろ、変化を楽しめる環境を選ぶことが、後悔しない進路選びにつながると実感しています。皆さんが、自分らしくいられる素敵な場所に出会えることを心から応援しています。



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