地域連携プロジェクト、アプリ開発、サークルの立ち上げ、シンポジウム登壇――大学内外で活動の幅を広げる上林さん。その原動力は、「やりたいと思ったこと、興味を持ったことにはまず挑戦してみる」という姿勢です。前編では、新設された工学部を選んだ理由や、地域と向き合う学び、課題解決に挑む実践について伺いました。
※取材時 2年次生
「自分たちでつくる」大学生活のスタート
―まずは麗澤大学の工学部を選んだ理由を教えてください。

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進路を決める際、様々な大学を調べてみたり、オープンキャンパスに足を運びました。ですが、正直なところ最初はなかなか決められませんでした。どの大学も魅力的に見えましたが、「ここだ!」と思える決め手にはなりませんでした。そこで見直したのが、「大学に進学して何がしたいのか?」という気持ちです。大学では「新しいことに挑戦したい」という思いが原点にありました。そうした挑戦できる環境を探していた時、麗澤大学に工学部が新設されることを知り、強く惹かれました。
長い歴史や伝統がある大学には良い点がたくさんあります。先輩がいて、情報やノウハウもたくさんありますから。でも、新しいことへのしがらみもありそうな気がしました。できたばかりの学部なら、自分から何かに挑戦するチャンスが多いのではないかと考えました。先輩がいない、一期生という立場は、少し不安に感じる面もありました。しかし、それ以上に「自分たちで形にしていける」というワクワク感の方が大きかったですね。
学生主体で挑む、地域とのプロジェクト
―これまで学んだ授業で、印象に残っているものはありますか?
これまでで一番印象に残っているのは、デザイン思考の授業です。地域の課題を住民の方々と連携して解決するという、これまで触れたことのない形式の授業でした。グループを組み、「この課題の解決に向けて取り組もう」と、自分たちが主体となって授業を進めていく流れに、「大学ではこうした学びができるんだ」と実感し、とても印象に残っています。
当時取り組んだ課題の中で、特に記憶に残っているものがふたつあります。ひとつは、麗澤大学までの交通に関する問題です。駅から大学までの道が狭いことなど、私自身も当事者である通学路の課題について議論しました。もうひとつは、麗澤大学のある柏市で開催されるお祭りをより多くの人に知ってもらうために、今後どのように発展させていくかを考えるというテーマの課題です。
どちらも共通して感じたのは、チームワークの重要性です。グループワークで、一人ひとりの役割分担や、地域の方々・団体にプレゼンテーションする準備、皆で協力して解決案にまとめあげていく過程は難しかったです。難しさもありましたが、最終的に形になり、地域の方々に喜んでもらえたときには大きな達成感がありました。
高校生もお年寄りも。みんなが集うイベントづくり
―そのほか印象に残っている取り組みはありますか?
もうひとつ印象深かった取り組みは、ゼミナールでの課外活動です。「地域連携実習」をテーマに活動するゼミナールで、滋賀県にある廃校を活用した町おこしプロジェクトに、1年次生のときに参加しました。
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始める前は、先輩たちが考えた企画を当日手伝う程度だろうと、気軽に考えていました。ところが、秋学期にゼミナールが始まるとすぐに現地へ視察に行くことになりました。「こんなにすぐ現地に行くんだ」と驚きもありましたが、同時に「面白そうだ」と感じました。実際に滋賀県へ足を運び、企画を練ったりイベントを開催したりする中で、地元の方々との出会いや交流も生まれ、とても印象深い経験になりました。

実はこの交流は2年次生になってからも続いており、今年は障害者スポーツのイベントをはじめ、地域のお祭りも実施しました。地元の高校や中学校とも連携し、吹奏楽部の方々に演奏してもらったほか、私たちと同世代の出演者による「ティーンズライブ」も開催しました。お年寄りから子どもまで、誰もが楽しめるイベントを目指して企画しました。
ITは手段。大切なのは"何を解決するか"
―情報システム工学専攻と聞くと、IT技術を学ぶ授業ばかりを連想していましたが、幅広い観点で授業を取り組んでいるのですね。
そうですね。もちろんIT技術をはじめ、デジタルやシステムに関する授業も多く、どれも面白いものばかりです。ですが技術一辺倒ではなく、ITを使って「何を解決するのか」という視点が重要だと思います。だから一見、専攻外のように思える分野でも、自分の知識や技術をどう活かせるのかを考えながら、幅広く学べる環境は麗澤大学の良いところだと思っています。
―なるほど。これまで上林さんが開発したアプリケーションも、実際の課題から生まれたものだと伺いました。

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はい。いくつかアプリケーションを開発しましたが、どれも「課題を見つけ、自分たちで解決策を考え、形にする」というプロセスを重視して取り組みました。麗澤大生のためのQ&Aアプリ『麗澤知恵袋』や、指定した時間の電車に乗れたらポイントが貯まる『早起き支援アプリ』などです。これは朝起きるのが苦手な自分のためにつくった部分もあるかもしれません(笑)。
大学周辺の交通問題に取り組んだ際に考えた『バス混雑解消アプリ』は、混雑を避けた時間帯にバスに乗るとポイントが貯まる仕組みのアプリケーションです。朝夕の乗車混雑が少しでも緩和されればという思いで考えました。この仕組みは工学部設置1周年記念シンポジウムでも一期生代表として発表する機会をいただき、とても貴重な経験になりました。



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