卒業生の活躍
2017.02.23|最終更新日:2021.12.10|

山ほど失敗を繰り返し、豊かな4年間を過ごしてほしい

山ほど失敗を繰り返し、豊かな4年間を過ごしてほしい
山川 知則
株式会社文祥堂 CSR事業室 KINOWA ディレクター
[国際経済学部 国際経営学科(現在の経済学部 経営専攻)2003年3月卒業]
茨城県日立市出身。2003年4月、株式会社文祥堂に入社。趣味の合気道には、週に1度通っている。
目次

    社会で起きる問題をビジネスで解決したい

    46_1.jpg

    文祥堂は、今年で創業105年の老舗で、主にオフィスの設計や施工を担うオフィス関連の総合商社です。私はCSR事業室で、国産の木を使ったオリジナルの家具ブランド"KINOWA"の企画・販売を担当しています。"KINOWA"は、国産木材を使ったシンプルなデザインの家具シリーズで、少しでも多くの国産木材が使われるように、設計図をオープンにしているのが特徴です。

    このプロジェクトを立ち上げたのは、社長から「会社の100周年の企画を考えてほしい」と言われたのがきっかけです。当初は創業者が植林をしていたことをルーツに、植林イベントを企画しようと考えていました。

    46_2.jpg

    しかし、創業者が植林をしていた場所を見に行ったところ、林業をやっている方から、「植林よりも、もっと国産の木材を使って欲しい。戦後植えられた木々が大きく育った今、適切に伐って使うことが、日本の森林保全に繋がるんだ。」と言う話しを聞き、考え方が変わりました。「事業として取り組みながら、森林の課題も解決するプロジェクトを立ち上げたい」と会社に提案したのが、このKINOWAのプロジェクトです。当初はなかなか売り上げにつながりませんでしたが、今はオフィスや店舗で導入が進んでいます。

    46_3.jpg

    日本ではCSR(Corporate Social Responsibility)を「企業の社会的責任」という訳のままに捉えて、ボランティア活動や社会奉仕活動をイメージされる方が多くいます。しかし、私は、CSRのRを"Response+Ability(反応する力)"つまり「会社が社会の動きに反応する力」と捉える考え方が気に入っています。今、ビジネスによって発生している社会問題がたくさんあるならば、企業はそれに反応し、本業のビジネスと両立しながら解決していくのが自然な姿だと思います。 そうした想いで"KINOWA"のプロジェクトを進めています。

    先を見据えた授業を受けていた大学時代

    46_4.jpg私は「社会に出てから役に立つものしか勉強したくない」という誤った考えを持った生意気な高校生だったので、現代文と政治経済と英語だけで試験を受けられる大学を探していました(笑)。その条件で受験できたのが麗澤大学。オープンキャンパスにも参加し、緑が多く、のどかな雰囲気も気に入って入学を決めました。

    当時から麗澤大学のパソコン環境はすごく整っていた(学生が利用可能なパソコン台数670台!)のが印象に残っています。おかげさまで入社後、パソコンの操作に困ることはありませんでした。

    46_5.jpg

    また、今まさに取り組んでいるCSRについても、当時、授業の中で出会っているんです。私が大学生だった頃はまだCSRという言葉も一般的に浸透していなかったのですが、海外での先進的な取り組みなどを授業で学んでいました。日本では2003年がCSR元年と一般的に言われているので、2001年時点でCSRについて学べたのはかなり時代を先取りしていたと思います。

    正直、学生時代は「そんな取り組みがあるのか」と感じていたくらいだったのですが、今思うと少し運命を感じます(笑)。

    都心にない麗澤大学で、のんびりと自分の時間を堪能してほしい

    46_6.jpg

    今、会社が銀座にあるのですが、大学の4年間を都心ではなく、南柏にある麗澤大学で過ごしてよかったと感じています。都心から約1時間という麗澤大学のロケーションは、のんびりしていて、一人の時間、友達との時間、勉強の時間が必然的に増えます。当時は刺激が足りないと思っていましたが、あの頃の豊かな時間に育まれた感覚が、今、仕事をするうえでベースになっています。

    また、麗澤大学は自ら考えて、プレゼンテーションする授業が多かったように思います。社会に出てからは「これでもか!」というほど自ら考えて、プレゼンテーションする機会が出てきます。
    みんなの前でプレゼンテーションすることは、決して簡単ではありませんでしたが、失敗からたくさん学ぶことができました。むしろ「失敗し放題」なのが大学の良いところです。是非、大学生の内に山ほど失敗してほしいです。それを受け止める度量が麗澤大学にはありますよ。

    SNSでこの記事をシェア