教職員
2021.04.27|最終更新日:2022.06.14|

【後編】コロナ禍でも、学びを諦めないで
~回り道をして本気で学ぶ覚悟ができた私の学生時代~

【後編】コロナ禍でも、学びを諦めないで~回り道をして本気で学ぶ覚悟ができた私の学生時代~
藤野 真也
国際学部 グローバルビジネス学科 准教授
大分県出身。学習院大学経済学部を経て、京都大学に編入。京都大学経済学部経営学科卒業、京都大学大学院経営管理教育部ファイナンス・会計プログラム修了。麗澤大学大学院経済研究科経済学・経営学専攻博士課程修了ののち、2019年より麗澤大学に着任。趣味は読書。好きなお酒は焼酎。
目次

    新型コロナウイルスの影響により、学びの環境が変わったり、経済的に苦しくなったりなど、大学生の生活も大きな影響を受けています。コロナ禍において、改めて考える「大学に行く意味」とは何なのでしょうか。後編では藤野先生が在籍する国際学部や大学で身につけてほしいことについてお話を伺いました。

    幅広いバックボーンを持つ先生方が揃う国際学部

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    • 麗澤大学の国際学部は発足してまだ一年です。もちろん、すでにカリキュラムは完成していますが、これをどう動かしていくかという点では、まさに進化の途上にあります。これまで違う学部にいた先生方がひとつの学部に集まり、力を合わせて学部を作り上げています。たとえば私が所属するグローバルビジネス学科では、経済学、経営学を専門にされている先生、そしてコミュニケーションや地域研究と言われる分野を専門にする先生など、幅広いバックボーンを持つ先生方が集まっています。そこに集う学生たちも、これまでとは一味違った雰囲気をまとっているように思います。

    2020年度は、新型コロナウイルスの影響で学生とオンラインで接することが圧倒的に多かったのですが、そうした不慣れな状況でも、麗澤大学の学生はコミュニケーションやディスカッションに意欲的に参加してくれました。

    • こうした姿勢は、互いの意見を磨いていくために、とても大切なことです。ディスカッションを通じて切磋琢磨する上で、重要となるのは「素直であること」ですが、これは麗澤大学の学生の優れた特長でもあります。もちろん、多様な学生をひとくくりに表現するのは難しいですが、人を蹴落とすよりも、助け合おうという考えを持つ学生が多いように思います。学生だけではなく、教員も職員もそうです。支え合い、学び合う姿勢を持っているのが麗澤大学の人たちです。ですから、そうした雰囲気に惹かれる人は、ぜひ一度、オープンキャンパスなどに参加して大学の様子を見にきてほしいと思います。

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    「大学に入ってから」ではもったいない。高校生のうちにやりたいことを見つけよう

    ただし、大学進学を考えている皆さんには、覚悟を決めて勉強してほしいということを、ここではあえて強調させてください。日本には、何となく「大学に入ってからやりたいことを見つければいい」という考えが今でもありますね。それでは遅いとは言いませんが、私はあまりにも、もったいない気がします。

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    • 自分のやりたいことを見つけるのは、できれば大学に入る前に済ませてほしいと思います。もし大学に入る前に、自分がやりたいことを真剣に考え、見つけておけば、大学では目標に向かって突き進むことができるからです。就職に関しても、企業側の考え方は大きく変化しています。大学でどれだけ実践的な力を身につけたか、どれだけ物事を突き詰めて考えたか。就職活動でも、学歴という「外見」より、むしろ、大学での学問と経験という「中身」を評価される方向に変わりつつあります。実際、個人の専門性を高く評価する「ジョブ型」といわれる雇用に注目が集まっています。

    たとえば、サスティナビリティ系の人材では、専門知識を持った企業のコンプライアンス担当者やCSR担当者といった職種で、専門職化が進んでいます。そうした人材を新卒で採用する日系企業やメーカーはまだ多くありませんが、外資系のコンサルティング会社をはじめ、新卒採用を積極的に行う企業も目立っており、大学で学んだ専門性を現場で活かせるシーンはかなり増えていると言えます。これは採用におけるとても大きな変化だと思います。だからこそ、社会で戦うための実戦的な知識を身につける場所として、大学を見てほしいと思います。

    大切にしてほしいのは「本当に大学に行きたいのかどうか」という自分の気持ち

    • 前述したとおり、私は大学に入学する前に、4年間フリーターを経験しました。大学に入り直そうとしても予備校に行くお金がなかったのです。ですから、独学で受験勉強をして、大学に入ったのは22歳の時でした。すでに"いい大人"になっていたこともありますが、大学で初めて講義を受けた時は、「なんて楽しいんだ」と感動したのを今でも覚えています。 今、新型コロナウイルスの影響で家の経済状況が苦しくなっていて、塾に行きたいけど行けないという受験生が増えていると聞きます。そうした状況の中で、勉強に集中することは簡単ではありません。中には、大学に行くのを諦めようとしている人もいるかもしれません。でも、本気で大学に進学して学問を学びたいと意思を固めれば、色んな活路を見い出すことができると思います。

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    • 困難な状況だからといって、自分の夢を諦める必要はありません。本気で夢と向き合う学生のことは、社会が支えてくれます。麗澤大学にも奨学金をはじめ、学生を支援する様々な制度があります。 だからこそ、大切にしてほしいのは「周りの人たちにどう言われたか」や「周りの人たちがどうするか」ではなく「本当に大学に行きたいのかどうか」という自分の気持ちです。もし皆さんが大学に行きたいと思った時、麗澤大学がその選択肢のひとつになれば、嬉しいです。麗澤大学は小規模で国際色豊かな個性溢れる大学ですから、「これがやりたい」という信念を持った皆さんに選んでもらえれば、きっと充実した時間を過ごしてもらえると思います。

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