工学部
2024.08.27

【前編】2024年「iStudio」誕生。理系の基礎から世界で競うスキルまで、多彩な学びと成長の拠点へ

【前編】2024年「iStudio」誕生。理系の基礎から世界で競うスキルまで、多彩な学びと成長の拠点へ

2024年、麗澤大学初の理系学部である工学部の誕生にあわせて設立された「iStudio」は、学生が個々のレベルに応じて成長できる学びの場です。熱意あふれる教員やチューターの支援のもと、数学やプログラミングなどの個別指導から最先端の技術体験、国際的なプロジェクトへの参加まで、多様な学びの機会を提供しています。
学生の可能性を引き出し、未来への一歩を後押しする場となっているiStudioについて、設立に関わった須永大介准教授と、積極的な利用者である工学部 情報システム工学専攻1年次生の中谷健太さんにインタビューしました。
前編では、iStudio設立の背景や利用方法、実際に利用してみた感想などをお伺いします。

須永 大介
工学部 准教授
民間企業に20年以上勤務し、2020年から大学教員に転身。都市計画・交通計画に関する研究・教育活動を行う。2023年より麗澤大学に着任。趣味は旅行と、レシピ集を参考に手間暇かけて料理をすること。
中谷 健太
工学部 工学科 情報システム工学専攻 2024年入学
千葉県出身。高校時代の情報の授業で基盤を組み立てプログラミングを組む楽しさに目覚めたことから、工学部志望に。現在は、ゼミでの活動や各種プロジェクトへの参加に力を注ぎながら、休日はアルバイトにも励んでいる。
※取材時、1年次生。
目次

    楽しく、わかりやすく、理系の学びに触れられる空間

    ―まずは、iStudioの設立背景についてお聞かせください。

    須永先生:iStudioを設立した背景には、学生が深く学び、個人的および学術的成長を支える環境を提供したいという考えがありました。

    • 工学部ができて初めて理系学生を迎え入れるにあたって参考にしたのは「iFloor(International Floor)」です。iFloorは、外国語でのコミュニケーションを通じて語学教育を行う場として学生の利用率も非常に高かったため、その理系版をつくりたいというコンセプトがありました。

      私は2023年に麗澤大学の准教授として着任して以降、工学部の立上げ準備と並行しながら、iStudioを具体化していく役割を担いました。

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    ―具体化していくにあたっては、どのような考えや想いがありましたか。

    須永先生:当初は高度な議論が行われる空間をイメージしていたようですが、私はレベルアップを目指す学生と基礎を固めたい学生それぞれに合わせた学びを提供する場にしたいと考えました。

    数学や理系科目が得意な学生には、実践的な演習やプロジェクトへの参加を通じて高度な知識・技術を習得し成長する機会を提供し、一方で「コンピューターに興味はあるけれど数学は苦手」といった学生には、基礎から学んで自信を育む空間をつくりたかったのです。

    個別指導から国際コンペティションまで! 3STEPの学習

    ―須永先生の想いを形にしたiStudioは、どのようなことが学べる場なのでしょうか。

    須永先生:iStudioでは、「ホップ・ステップ・ジャンプ」という3つのステップに沿った活動を行っています。

    まずは「ホップ(個別指導)」です。予約制の個別指導を通じて、学生一人ひとりの理解度に応じたサポートを行います。常駐の職員や学生チューターが、数学、統計学、物理学、情報リテラシー、プログラミングなどの科目について、講義で理解しきれなかった部分や、より深く学びたい内容を一対一で説明していきます。学生チューターは、現在他大学に通っている学生と契約しています。学生同士で話も合い、どのチューターもわかりやすい説明が好評を得ています。

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    • 次に「ステップ(ディスカバリーデー)」です。これは、短期集中で最先端を体験する参加型プログラムを提供しています。専門性の高い教員が集まっている麗澤大学の特性を活かし、2024年春セメスターにはプログラミングの集中講座やロボティクスのワークショップなど、4講座を開講しました。学生にとっては、普段はなかなか学べない最新の技術や知識を実践から得る機会となっており、どの講座も毎回多くの参加者が集まって大変盛り上がっています。今後も、学生の声を聞きながら講座内容を決定していきます。

    • 最後に「ジャンプ(世界で競おう)」です。ここでは、国際的なコンペティションに参加する機会を提供しています。具体的には、グローバルなプログラミングコンテストや、プロジェクトでの共同研究などがあります。先日は、有志学生が共同でWEB上に地図をつくっていくイベント「2024 International Humanitarian Mapathon」にも参加しました。大学という枠組みを越えた世界の舞台で、ほかの国の学生と競い合いながら自分のスキルを試していけるので、視野が広がり大きな充実感、達成感を得ることができます。実際に麗澤大学の学生も表彰を受けており、具体的な成果を挙げています。

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    知識・スキルだけでなく、交流の輪も広がる場所

    ―中谷さんがiStudioを利用しようと思ったきっかけは何ですか。

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    • 中谷さん:きっかけは、須永先生との面談でした。「数学の成績をもっと伸ばせると思うから、一度iStudioを利用してみたらどうか」と勧めていただいたのです。私自身も数学を強化したい気持ちがあったので、最初は半信半疑ではありましたが利用してみることにしました。

      初めて個別指導を受けてみて、「これはすごくいいな」と感じました。先生やチューターの皆さんがとても親切で、具体的な問題の解き方を細かく教えてくれるのです。たとえば、ある問題が解けないときは、類似した問題を使って概念を説明してくれるなどわかりやすく、解説も丁寧で毎回新たな発見があります。それからは、わからないことがあればiStudioに足を運ぶようにしています。

    ―iStudioを利用する頻度や、利用場面を教えてください。

    中谷さん:授業後に予約して個別指導を受けたり、友達とグループ学習室で勉強したりしています。数学が週に2回あるので、その間に一度はiStudioを利用するようにしています。予約は一枠30分ですが、疑問を解消しきれない場合は2時間、3時間とわかるまでじっくり教えてもらえるので本当に助かっています。

    • また、グループ学習室は壁一面がホワイトボードになっているので、友達と一緒に問題を解くのにとても便利です。少しでも居心地の良い空間になるよう、ホッと一息できるお菓子も置いてあって、学生のことを考えてもらえていると感じます。

      あとは、先ほど須永先生のお話にも出てきたディスカバリーデーの講座やコンペティションにも積極的に参加しています。あまり関わりのない学生とチームを組んで学ぶので交流も広がりますし、一つの目標に向かって知恵と力を合わせて取り組んでいく面白さも味わっています。

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    ―後編では、印象に残っているiStudioでの取り組みや今後のビジョン、麗澤大学の魅力などについてお話を伺います。

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