卒業生の活躍
2022.02.22|最終更新日:2022.05.26|

【前編】挑戦への恐怖心を乗り越えたところに成長のチャンスがある。教えてくれたのは「麗澤大学模擬国連団体」です

【前編】挑戦への恐怖心を乗り越えたところに成長のチャンスがある。教えてくれたのは「麗澤大学模擬国連団体」です

楽天グループ株式会社に在籍し、約5万店が出店する国内最大級のECサイト「楽天市場」のECコンサルタントとして活躍する青柳昌樹さん。在学中は「麗澤大学模擬国連団体」に所属し、ワシントンD.C.で開催される「全米模擬国連大会」に2年連続出場するなど、その活動に打ちこむ日々を過ごしました。そんな青柳さんに、学生時代のこと、現在の仕事についてお話を伺います。

模擬国連:世界中の大学生、高校生が一国の大使として、疑似的に国際連合(以下、国連)の会議を行う活動。それぞれ担当する国の立場から、政策立案やスピーチ、他国との交渉を行い、国際問題や国連の機能、国際政治の仕組みを理解することを目的としています。麗澤大学は2011年からワシントンD.C.で開催される全米模擬国連大会に10年連続参加しています。

青柳 昌樹
楽天グループ株式会社 ECコンサルティング部
ホームライフ事業課 第二推進チーム アシスタントマネージャー
[外国語学部 外国語学科 英語コミュニケーション専攻 2017年3月卒業]
福岡県出身。麗澤大学では「模擬国連団体」に所属し、3、4年次には団体の代表を務めた。卒業後は電子機器関連商社の営業職、英語講師(RIZAP ENGLISH )を経て2019年9月より現職。休日は、ゴルフなどのスポーツを楽しんだり、音楽を聴きながらのんびり過ごすことが好き。
目次

    もっと伝えたい、理解したい!新しい希望をもたらしてくれた留学生との交流

    私は、子どもの頃から野球が好きで、高校は野球の強豪校に進学しました。プロ野球選手になる夢を持ち、甲子園出場を目指して朝から晩まで野球漬けの生活を送っていましたが、高校生活最後の夏にベンチ外に。この時が、プロ野球選手になる夢をきっぱりと諦めた瞬間でした。

    • そんな私の人生に新しい希望をもたらしてくれたのが、カナダから来ていた留学生でした。私が通っていた高校はアジアや英語圏から多くの留学生を受け入れていたのですが、たまたま食堂で留学生を見かけた時「あ、留学生がいる!」と興味本位で話しかけてみたのです。それがとても楽しくて。当時の私は英語が全く話せませんでしたが、異なるバックグラウンドを持った人と喋る難しさと楽しさに、すごく興味が沸きました。言葉が伝わった時は「よし、伝わった!」と嬉しくなったのを覚えています。その出来事をきっかけに、留学生と積極的に交流するようになり、もっと思いを伝えたい、互いを理解したいと、自主的に英語を学ぶようになりました。

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    学び始めたものの、それまで野球三昧の日々で、まじめに勉強に取り組んでこなかったため、最初はきつかったですね。それでも朝から晩まで猛勉強して、高校3年生の夏に勉強を本格的に始め12月に実用英語技能検定3級、3月には2級を取得しました。大学でも英語を学びたいと思い、国際性に定評のある麗澤大学に進学。麗澤大学の外国語学部には、英語を学べる専攻として、当時は英米文化専攻(現在の英語・リベラルアーツ専攻)もありましたが、人と話すことが好きな私は、迷わず英語コミュニケーション専攻を選びました。

    英語でスピーチするかっこいい先輩に憧れて模擬国連団体の一員に

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    • 私の大学生活は「模擬国連」の活動がすべてと言っても過言ではありません。2年次の春から卒業するまでの3年間この活動にのめり込み、おかげで10年かけて学ぶようなスキルを凝縮された3年間で修得できたと思います。
      私がこの活動と出会ったのは、1年次の秋。入学してからというもの、やりたいことも打ち込めるものも見つけられず何となく毎日を過ごしていたところに、ある日「麗澤大学模擬国連団体」の先輩方が活動を紹介するために教室にやって来たのです。流暢な英語で皆の前で堂々とスピーチする先輩の姿が眩しくて「かっこいい!私も先輩のようになりたい!」と心を揺さぶられました。

    当時は、模擬国連団体に参加するための選考がありました。年に1度4月に募集があり、選考を通過した者だけが団体の一員になれたのです。そこを目指して、真剣に勉強に取り組みました。その甲斐あって2年次の春、晴れて模擬国連団体の一員になることができたのです。

    全米模擬国連大会に出場。私の本気スイッチが入ったわけ

    • ところが、模擬国連団体の一員になったことが不安と恐怖の始まりとなりました。この活動はすべて英語で行われるため、英語を話せない私にとって、活動の時間は不安で頭がいっぱいでした。当時のメンバーの多くが帰国子女で、後輩の1年次生のほうが英語を話せたこともあり、肩身の狭い思いもしました。でも、だからこそ皆についていくために必死に勉強できたのかもしれません。大きな転機となったのが、2年次の冬に出場した「全米模擬国連大会」。毎年、アメリカのワシントンD.C.に世界中の大学から数百名の学生が集結し、国連の模擬会議を行う大規模な大会です。

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    海外の学生と真剣勝負で議論する場ですが、英語のネイティブスピーカーの学生に英語で畳みかけられて、何を言っているのかさっぱりわからない。頭が真っ白になっている中、発言を試みるも「こいつ、何を言っているんだ?」という顔をされる。もう居たたまれなくて、会議中、その場から逃げ出すように何度もトイレに行きました。当然、成果なんて出せません。本当に悔しくて泣きました。今思い出しても無念ですね。そこから私の本気スイッチが入りました。「あの場にもう一度戻って、自分に克ちたい」。そのことだけに集中して1年間を過ごしました。

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    • 英語力向上のために、日本にいても留学しているような環境で過ごそうと、日英バイリンガルの友達と行動をともにして英語で会話したり、大学に通う道すがら、発音練習をしたり。ただ、英語で対等に会話ができるようになるには、語学の勉強だけでは不十分。そもそも、自分の意見を持たないことには相手にしてもらえません。まずは日本語でも良いから、ニュースなどを見て感じたこと、考えたことについて友達と意見を交換したり、授業でも積極的に発言したりして、どんなことに対しても自分なりに考えて意見を述べる練習も積み重ねました。
      そして3年次の冬、あの舞台に戻った私は1年前の自分とは違いました。前回はスタートラインにすら立てていませんでしたが、英語ネイティブの学生と対等に議論できるところまで到達し「頑張ったじゃん、自分!」と成長を感じることができたのです。

    成長させてくれた大好きな団体を、次の代へつなげたい

    3年次で活動を引退するつもりでしたが、4年次になっても引退せず、しかも代表として続けたのは、私の大好きなこの団体を、もっと大きく成長させて次の代へつなげたい、私が味わったような素晴らしい体験を、皆にも体験してほしいと思ったからです。
    4年次は、新しく入ってくれたメンバー全員と模擬国連をやり切ること、一人ひとりが「入って良かった」と思える団体にすること、を目標にチームビルディングに力を注ぎました。コミュニケーションを図るために20冊以上のノートを準備して、メンバー全員と交換日記をしたり、夏合宿をして親睦を深めたりしました。メンバー全員との交換日記はさすがに量が多いのできつかったです(笑)。けれどもその甲斐あって誰一人途中で辞めることもなく、さらに成長した団体として次の代につなげることができました。

    • 模擬国連は私に、成長のチャンスをたくさん与えてくれました。この場所で自分の力のなさを「これでもか」と突きつけられ、悔しい、恥ずかしい、苦しい思いをたくさん経験したからこそ、「やってやる!」と頑張れ、私は大きく成長することができたと思います。今、麗澤大学模擬国連団体はさらなる進化を遂げ、パッションのある学生が多く活動しています。大学生活で新しいことにチャレンジしたい、充実した時間を過ごしたい、そんな人に、ぜひおすすめしたい活動団体です。

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