卒業生の活躍
2019.09.09|最終更新日:2022.06.22|

<アメリカへ移住した卒業生> 【前編】夢を叶えるためには、積極的に新しいことに挑戦すること。~人生を変える出会いは動く数だけある~

<アメリカへ移住した卒業生> 【前編】夢を叶えるためには、積極的に新しいことに挑戦すること。~人生を変える出会いは動く数だけある~
江見 美和(旧姓:辻)
カリフォルニア州認定臨床心理士(Licensed Clinical Social Worker)
[国際経済学部 国際経営学科(現在のグローバルビジネス専攻)2000年3月卒業]
東京都出身。浅草で生まれ育ち実家は薬局を営み、外国人観光客がよく訪れる環境で育った。カーレース好きな父親の影響で幼い頃から三重県の鈴鹿サーキットでF1を観戦。1994年に亡くなったブラジル人F1ドライバーであるアイルトン・セナ氏の生き方に感銘を受けた。卒業論文作成のためにブラジルを訪問し、彼が作った「ブラジルのストリートチルドレンを助ける基金」について書いたほど。やると決めたら何が何でも最後までやり通す性格で現在は米国でソーシャルワーカーになるという夢を叶え、多岐にわたる現場で活躍中。
目次

    海外経験が豊富でユニークな教授陣との出会いが、私に刺激を与えてくれた

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    麗澤大学に興味を持った最初のきっかけは、今は亡き大橋照枝先生との出会いでした。人間を幸福にする社会のあり方の研究を続け、『幸福立国ブータン』を執筆した大橋教授は、両親が営む浅草の薬局のお客様でもありました。先にお客様の大橋先生と出会い、麗澤大学が留学に力を入れているというお話を直接伺ったのを覚えています。浅草という土地柄、外国人観光客の方もよくいらっしゃる薬局でしたし、私の母も英語が好きだったので、私が中学・高校の時にはカナダから留学生を受け入れホストファミリーになったこともありました。

    また、私自身も高校1年の時にアイルランドに1ヵ月間語学留学をさせてもらった経験もあります。そんな環境で育った私にとって、英語は身近な存在であり、英語を学ぶことを自然と選択したように思います。また、先生から麗澤大学のお話を伺ううちに自分にとても合っている学校だという印象を受けたのが入学の決め手でした。

    実は高校生の時の初めてのアイルランド語学留学で、自分の英語が全く通じなかったことにショックを受け、いつかまた長期留学できたらいいなぁと思っていたので、大橋先生との出会い、そして麗澤大学への入学は必然的だったような気がしています。

    実際入学してみると、教授陣は海外の大学院を卒業された方が多く、日本の枠を越えた広い視点で話をしてくださる先生が多かったです。学生の好奇心に常に耳を傾け、"NO"と言うのではなく、やりたいと思うことをやってみたらいいと背中を押してくれ、助言をくださるような素晴らしい恩師との出会いがありました。大場先生もそのお一人で、大場ゼミでは問題を整理し、解決策を導く手法のフィッシュボーンという問題解決を視覚的に行う方法を教えてくださったことが印象的で、今もその教えは仕事に役立っています。

    待っているだけでなく、自ら行動すること。留学で学んだことが今に繋がっている

    在学中に麗澤大学の提携校のひとつであった、イギリスの大学に留学をしました。なかでも一番辛かったのはエッセイの課題でした。エッセイを書く時には情報源の出典を明らかにし、ただコピーペーストをすると盗用とみなされます。書くテーマの設定にも苦労をし、提出前日まで泣くほど苦しみました。何度もエッセイを書くたびや新しい視野、知識も手に入れることが出来、この経験はその後の私の人生に大きな影響を与えました。

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    帰国後は、イギリスの大学のように人々が集う場所を麗澤大学内に作りたいという思いが生まれ大場ゼミの同級生や先輩方などと一緒にイギリスの大学にあるようなPUB(パブリック・ハウス)を学内に設置する活動をしました。常識的に考えると未成年も通う大学内にPUBを作るなんて難しいと思われるような活動でも、その時相談した大場先生は、頭ごなしに"NO"と言うのではなく「まずはやってみてごらん」と私たちの提案を受け入れ、ゼミでフィッシュボーンを使い課題の分析をし、応援してくれました。

    結果的に常設することは叶いませんでしたが、イベントのような形で一時的に設置することができました。海外での生活を経験した学生の成長を受け入れ、さらに伸ばしてくれようとする寛大な心を持ち、私たちに接してくれる先生方が多いのは、麗澤大学の素晴らしい魅力だと思います。

    大場先生以外にも、スタンフォード大学のフーヴァー研究所に所属されており、麗澤大学でも教鞭を執られていた西鋭夫先生※の『西単(にしたん)』と呼ばれる授業を3年次に受講しました。先生の著書でもある"Unconditional Democracy"という英語の本に出てくる全ての単語がテスト範囲。成績上位者がクラスで読み上げられるシステムだったので、負けず嫌いな私は頑張りました。非常に過酷なテストでしたので勉強量は想像を絶するものでした。しかしそのおかげで語彙力が鍛えられたのは間違いありません。本当に辛かったけれど、頑張って良かったと思っています。特にアメリカの大学院に進んでからはここで学んだ語彙に助けられました。

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    麗澤大学の卒業論文はF1ドライバーの故アイルトン・セナが作ったアイルトン・セナ基金が支援するNGOの活動について書きました。生涯をレースに捧げ「音速の貴公子」と呼ばれていたブラジル人F1ドライバーであるアイルトン・セナが生前ブラジルのストリートチルドレンが置かれる状況に心を痛めていたことを知り、イギリス留学中にずっと興味を持っていたブラジルのストリートチルドレンを深く学ぼうと決意していました。現在は廣池学園の常務理事である廣池英行さんや当時、麗澤大学に留学していた学生にもお力添えを頂き、実際にブラジル、サンパウロでセナ基金の活動を見に行き、卒業論文を完成させました。

    ※現在はご退職されています。

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