

[外国語学部 ドイツ語・ドイツ文化専攻(現在のドイツ語・ヨーロッパ専攻)2017年3月卒業]
海外の人と触れ合い、たくさんの国に行けるのはドイツの魅力のひとつ
大学を卒業後は、渡独するために実家へ戻り、手続きなどの準備に時間を費やしました。ワーキングホリデービザを取得し、いざ出発!といきたいところでしたがすべてが上手くいったわけではありません。
渡独後まずはベルリンを拠点に考えていましたが、生活するための部屋、そしてインターンの受け入れ先を探すもなかなか上手く見つからず...。当時インターンとして私を受け入れてくれた企業がフランクフルト近郊にあったことから、フランクフルトという街と出会いました。
インターン先の企業では4ヵ月お世話になりました。液晶ディスプレイなどを扱っている会社で、最初に希望していた業種ではありませんでしたが、インターン期間中もたくさんのことを学ぶことができました。日本人がアメリカで立ち上げた会社ということもあり、この期間は英語を使うことが多くかなり英語は上達しましたし、資料作成などでパソコンの基礎知識も学びました。社会人経験のないまま渡独した私にとって、とても貴重な経験をさせてもらったと思っています。
その後はインターンではなく実際に就職したい企業もしくは興味のある分野で働きたいと思い、そのまま現地で就職活動を行いました。そして現職場のJTB Germanyフランクフルトオフィスと出会いました。
JTB Germanyは大きくインバウンド業務とアウトバウンド業務の二つに分かれていて、私はインバウンド業務を担当しています。18名ほどいるインバウンド業務の社員はほとんど日本人ですが、手続きや様々な手配など現地でのやり取りはドイツ語や英語で行います。
主な業務は日本からのツアーのホテルやレストラン・ガイド・通訳・バスや鉄道などの手配・予約、観光地の下調べなどを行っています。バリアフリーの有無や現地での注意点などの確認、ツアーの行程調整・管理なども行っています。俗にいうランドオペレーター業務です。また、パッケージツアーのみでなく、企業・自治体の視察や出張手配、学生団体のツアーなどもあります。視察だとドイツは車関係・環境関係が多いです。また実際にツアーに帯同することも偶にあります。
業務の一環として、今までに色んな都市に行かせてもらいました。モーゼル川沿いのベルンカステル・クースやトリアー、コッヘムといったマイナーな街と、大きい町ではニュルンベルク、ミュンヘン、ドレスデン、シュトゥットガルト等など...。その中でも私のおススメはドレスデンです。ドレスデンは豊かな自然と歴史的建造物が共存している美しい街です。学生時代に留学していたオーストリアやチェコなどの中欧の雰囲気を感じさせてくれる街でとても気に入っています。
仕事では日本の常識とドイツの常識の狭間に立たされることが多い点が大変です。例えばドイツでは電車やバスは基本的に遅れるのが良い例で日本と同じ様に、事がスピーディーかつ丁寧に進まないことは普通です。日本からくるお客様及び日本の担当者にはドイツの実情を説明し理解を促し、手配している現地サプライヤー(ホテルやバス会社・レストラン等)には日本人の特性を説明し対応してくれるようお願いすることで、日本とドイツのサービスクオリティの違いが問題にならないように努めています。
休日には色んな国へと出かけています。フランクフルトの魅力のひとつでもあるのですが、ヨーロッパ各国へのアクセスが良い!
フランクフルト空港も市内中心部からさほど離れていませんし、電車も多くの街と繋がっています。今まで訪れた国は、ヨーロッパの主要国以外にもアイスランド、ノルウェー、デンマーク、ハンガリー、ギリシャ、モロッコなど。旅行が趣味でもあるので30日とたっぷりある有給休暇を存分に使ってあちこち飛びまわっています。
海外で働くなら「行動力」と「自立」が大事
海外で働くこと、海外に住むことへの憧れや夢を持つ高校生に向けて、実際に海外に住む日本人として伝えたいこと。それは「まず行動力」です。
もちろん語学の勉強が大切なのは言うまでもありませんが、語学力よりも何よりも「行動力」そして「自立」が大事だと思います。大学では勉強だけに留まらず、自由に使える時間を有効活用してください。アルバイトでも旅行でも構いません。色々な世界、そして人に触れ合ってみるといいと思います。
私は学生時代、空港でアルバイトをしていました。空港には世界各国から人が集まります。語学だけでなく、その国の習慣や文化、コミュニケーションの取り方などを学ぶ上で大いに役立ちました。今も語学の勉強は続けており、人と話すことも意識しています。
ただ、今の時代はそれだけでなくインターネットを使うこともできますし、ドイツ語や英語の映画を観て楽しみながら勉強することもできるので勉強方法は様々。ちなみに私はK-POPが好きなので、最近は韓国語の勉強も始めました。私の今後の目標、夢は地元である山梨県に、旅行業を通じて地元活性化・魅力発信に貢献出来ればと思っています。皆さんも夢に向かって頑張ってください!