卒業生の活躍
2017.04.20|最終更新日:2021.12.10|

夢を叶えるルートは1つじゃない。麗澤で学んだ政治家としての指針

夢を叶えるルートは1つじゃない。麗澤で学んだ政治家としての指針
中澤 裕隆
千葉県議会議員
[国際経済学部 国際経済学科(現在の経済学部 経済学科)1994年3月卒業]
麗澤高校を卒業後、麗澤大学に進学。国際経済学部(現在の経済学部)の1期生で1994年に卒業。平成11年に当時の最年少で柏市議会議員選に当選。現在は千葉県議会議員、並びに公益財団法人モラロジー研究所に務めている。4男2女を持つ父親でもある。子供達の成長が何よりも嬉しく、子育てにも積極的に関わっている。
目次

    "麗澤"は私を一人の大人として扱ってくれた

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    私が高校、大学と"麗澤"で学ぶことになったきっかけは母でした。母は当時、埼玉県で教員として働いていたのですが、全寮制※1で人間教育に力を入れている高校があると先生の間で話題になっていたそうです。そこで麗澤を訪れたのですが、とにかく驚いたのを覚えています。学校はまるで森の中のように緑に囲まれていましたし、すれ違う学生や先生がみんな挨拶をしてくれる。当時は校内暴力等が社会問題になっていた時代でしたが、麗澤にはそんな雰囲気はみじんもなく、とにかく温かい環境でした。私はすぐその場で進学を決めました。

    ※1 現在は全寮制ではありません。

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    麗澤高校ではたくさんの思い出がありますが、特に印象に残っているのは入学式に聞いた二つの言葉です。先ず一つ目は「日本や世界を背負う人材に育って欲しい」という言葉。もう一つが「麗澤には校則はありません。その代わり自己反省か、退学のどちらかをいつでも選んで下さい」という言葉でした。前者は当時から麗澤がグローバルな視野に立って教育を進めていたことがよくわかります。また、後者の言葉を聞いて高校に入学したばかりの私は「私達はもう一人の大人として扱われているんだ」と感じました。つまり自分の行動には責任が伴うということです。中学校までは規則やルールに縛られている感が否めなかったですからね(笑)

    "肩書き"は大事。でも「どう使うか」がもっと大事

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    私は高校生の頃から政治家になりたいと考えていたこともあり、大学入試では政治家の登竜門的存在だった、とある大学の政経学部が第一志望でした。ところが、何度受けても失敗してしまう。正直とても落ち込みました。そんな中、麗澤大学に国際経済学部が新設されることを知り、「麗澤大学で経済を学べるのなら!」と思い進学しました。大学生活では学友会※2の会長としても活動していました。そこで学んだのは、"肩書き"の大切さです。

    1995年の阪神淡路大震災の時には、麗澤大学学友会の会長として麗大の有志とともにボランティア活動に参加しました。ボランティアでは貴重な経験をさせていただきましたが、活動する中で、私たちは現場の改善案を抱くようになり、被災地の市役所に申し出ました。すると部長職の方が貴重な時間を割いて、一大学生の私たちに対し、しっかりと対応してくださったのです。政治の世界でも、また一般企業でも同じことがあるかもしれません。決して肩書きを得ることが目的ではありませんが、目的を達成するために役立つことがあるのだと、身をもって感じることができました。

    ※2 麗澤高校でいう麗鳳会で、生徒会のようなもの

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    私は現在、千葉県議会議員として活動していますが、特に力を入れてきたのが道徳教育です。その甲斐あって千葉県では平成25年度から全国に先がけて、県立高等学校の全学年で「道徳」を学ぶ時間を導入しました。この政策に取り組んできたのは、私が麗澤で学び、その精神が体に染みついていることが非常に大きいですね。そして何より、麗澤で過ごした時間は、政治家としての活動の指針になっています。

    どんな職業についても言える事かもしれませんが"肩書き"や"立場"を時に間違った方向に使う人もいます。そうした時、私は自分の利益になることに目を向けるのではなく、「本当に正しい目的・方法なのか」「それは周りの人たちにどう役立つのか」を判断基準にしています。

    このように考えられるようになったのは、間違いなく麗澤での学び、経験があったから。立場や肩書きなどは、それ自体が重要なのではなく、世のため人のために「どう使うのか」「何に使うのか」ということがとても大切だと思います。

    夢を叶えるためのルートは一つじゃない

    私は議員活動と並行してモラロジー研究所に務めていることもあり、同じ敷地内にある麗澤大学にはよく足を運びます。学生の皆さんを見ていると、先生と学生の距離が近く、先輩後輩の仲が良いことがよくわかります。これは私が通っていた頃と変わっておらず、嬉しい限りです。

    高校生の皆さんにとって大学選びはとても重要ですが、私が一番伝えたいのは「夢や目標に達成することは一つのルート、方法だけではない」ということ。私は第一志望の大学には行けませんでした。でも今、政治家として活動する中で、麗澤大学で学んだことが間違いなく活かされています。

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    だから決して諦めることなく、どの学校を選ぶにせよ充実した4年間を過ごして欲しいと思います。もちろん麗澤大学にも夢や目標を叶えるための環境がしっかりと準備されています。私は幸運にも早くから政治家になりたいという夢があったので、当初思い描いていたルートではありませんでしたが、それに向かって邁進することができました。

    ですから、皆さんにも是非、夢や目的と共に「世の中をもっと良くする」という高い志をもって大学生活を送って欲しいと思います。麗澤大学はそんな皆さんを全力で応援してくれる大学です。何かの機会に皆さんとお会いできることを楽しみにしていますよ!!

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