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2016.08.05|最終更新日:2022.03.31|

「会計学」は「ビジネス言語」ビジネスの世界で必須の学問を学ぶ意味

「会計学」は「ビジネス言語」ビジネスの世界で必須の学問を学ぶ意味
篠藤 涼子
国際学部 グローバルビジネス学科 准教授
パラグアイ出身。大学院から日本で過ごす。会計監査論を専門分野とし、財務諸表監査制度の確立過程に関する比較研究を手掛ける。趣味は体を動かすこと(今は、サーフィン)、料理。ホームパーティをよく開き、パラグアイ料理でおもてなしをするのが好き。
目次

    「手に職をつけるといいよ」のひと言が人生を変えた

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    私がまだ幼い頃、親から「手に職をつけるといいよ」と言われており、誰かに依存することなく自分の力で生きていくための手段として、何か「武器」を持たなくてはならないとずっと思っていました。最初は栄養士なども考えましたが、会計学を専門分野として身につけることは、世界中で通用する分野であると知り、経済の世界へと足を踏み入れたのです。

    会計学とは身近なところから始まります。子供のお小遣いから一流企業の経理まで全てに共通しているのが「お金」です。物事を「お金の目線」から考えることで経済社会を見るのです。その延長線上には会計士や税理士など「手に職」の付く資格があり、生きるための大きな武器になることは間違いありません。

    社会進出を目指す女性にとって「会計学」は重要な武器

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    最近、女性の社会進出は目覚しく、ネイルサロンやエステティックサロン、アパレル、飲食業など、数多くのジャンルで起業する女性が増えています。「起業したい」「自分のお店を持ちたい」と思っているならば、会計学は大きな武器になります。

    会社やお店を経営するためには利益を上げなければいけません。そして、出来るだけ無駄なコストを抑え、得た利益を有効に活用する等、会計の知識が必要になります。元来、女性は家庭を守る「大蔵省」とも呼ばれているように、お金の管理能力が高く、収入に対しての支出や支出の使途に対してシビアな感覚を持っています。

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    そのセンスは会計学にとって重要な要素であり、女性に向いている学問だと思います。とは言いましても「会計学」と聞くとすごく難しそうに聞こえるかもしれません。ですが、「家計管理をする」などは既に親御さんがされていることで、これから先、皆さんにも関わってくることです。

    もっと言えば、皆さんアルバイト等の収入でお金を管理しています。欲しいもののために貯金をしたり、「今月あといくら残っているかな?」と考え、計算したりしていませんか?これはす既に会計学に一歩足を踏み入れているのです。つまり、会計学は、どんなライフステージにも活用できる学問で、人生においても必要な知識であることは一目瞭然です。

    個性を大切にする授業を心掛けています

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    日本で教員を目指した理由は、日本には数多くのチャンスが存在していると感じたからです。私が生まれ育った南米のパラグアイは、お世辞にも恵まれた国とは言えません。でも日本は違います。治安が良く、豊かな国で、世界から注目を集める優秀な先進国です。でも日本の人々は、自分自身がとてつもなく恵まれている国の住人であることを忘れがちのように感じます。パラグアイで生まれ育ち、日本で生活している私であるからこそ、感じられることかもしれません。

    麗澤大学は世界へ目を向け、国際交流などを通して世界における日本のポジションを認識することができる大学です。グローバルな視点で様々な分野を学ぶことは、これからの皆さんに欠かせません。語学や経済学を通して世界を見ることで、私たちの暮らす日本という国、そして世界の国々の現状と向き合い"真実"を見る力をつけてほしいのです。

    私が麗澤大学で講義をするようになってから約4年の歳月が経ちました。日々、たくさんの学生たちと触れ合うことは私にとっても大きな刺激になっています。せっかちな性格ゆえ、学生たちに答えを急かせてしまうことがあり、いつも反省しています。これからは学生が考えて答えを出す過程を大事にし、見守っていけるようにしたいと思っています。学生たちの個性を大切にしながら能力を伸ばすこと、世界中、どこでも、しっかりとアイデンティティを主張できる「国際的な人間力」を育むお手伝いをすることが、私という人間が教員として出来ることだと考えています。

    パラグアイの人たちは、みんな陽気で楽しむことが大好き。私もその一人です。楽しむことを忘れずに、学生と共に成長していきたいと思っています。英語と並ぶビジネス言語とも言われている「会計学」を、私と一緒に学んでみませんか?

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