教職員
2016.09.11|最終更新日:2022.03.31|

日本人ではないからこそ、学生に伝えられるものがある

日本人ではないからこそ、学生に伝えられるものがある
ヨネスク マグダレーナ(IONESCU Magdalena)
国際学部 国際学科 准教授
ルーマニア出身。日本に憧れ、高校卒業と同時に留学生として来日。上智大学、東京大学大学院を経て、麗澤大学で教鞭を執る。現在はヨーロッパの移民政策と共に少数民族である「ジプシー・ロマ」を研究中。趣味はヨガと音楽。
目次

    日本への憧れ

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    ルーマニアの首都ブカレストで生まれ育った私が高校生の頃、映画シリーズとして放映されていたリチャード・チェンバレン主演の「将軍 SHOGUN」を観て、日本に憧れを抱きました。当時のブカレストでは日本の情報は少なく、資料や文献もほとんどありませんでした。

    インターネットがない時代だったので、日本の情報を入手するためにとても苦労したことを覚えています。日本語の本が読みたくても、まずは日本語を英語に訳し、その英語をルーマニア語に訳さなければならないので、一冊の本を読むにも膨大な時間がかかりました。それでも一生懸命日本について調べたり、日本の歴史を学んだことで憧れは更に大きくなり、私は卒業と同時に日本への留学を決めました。

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    初めて日本を訪れた時、さすがに「侍」はいないということは知っていましたが(笑)その他の情報は少なかったので、全てにおいて新鮮でした。ビルなどの建物が所狭しと建っていて、壁と壁の棟間が数センチしかなく「どうやって建てるの?」と不思議でしかたなかったです(笑)。そもそも建物の構造や建て方がルーマニアとは違うということも知らなかったので仕方ないですよね。

    また、満員電車の壮絶さには言葉も出ませんでした。あれだけ密着していて、よく喧嘩にならないものだと驚きました。「日本人ってなんて優しいの!」とよく思ったものです。最近やっと満員電車にも慣れてきました。同じ電車に乗っている共同意識なのか、厳しい環境にも文句を言わずに対応できる日本人の忍耐力は、素晴らしいと思います。これも日本人の誇るべきところだと思いますよ!

    この縁は運命!麗澤大学との出逢い

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    日本の大学、大学院での研究を終え、将来を考え始めた頃、麗澤大学で教員の募集があることを知りました。「人に物事を教えるなんてハードルが高すぎる!」と躊躇しましたが、麗澤大学の「道徳」や「知徳一体」という教育理念の素晴らしさは、私が憧れていた古き良き時代の日本であり、日本人が決して失ってはならない大切な「心」であることに気がつきました。私は「この縁は運命」だと考え、外国語学科の教員として学生たちと向き合うことを選びました。

    私は性格的にもハッキリと意見を言うタイプです。厳しいですよ(笑)。でも、国際人を目指している学生にとって、外国人である私とのコミュニケーションは役立つはずです。外国人の性格、習慣、接し方、考え方を教えることも、ネイティブ教員である私に課せられた大きな役割です。

    しっかりと評価をしてくれる、マンツーマンの大学

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    逆に、私自身も学生から学ぶことが多々あります。私たちはお互いに国籍も育った環境も全く違う人間ですからね。先生と学生という立場を越えて高め合うことで、人間としてのスキルが向上すると思っています。

    麗澤大学には私のようなネイティブの先生も多く、世界各国から留学生も集まっています。身近なキャンパスの中で国際交流ができ、世界を知ることができる環境があるということは素晴らしい!また学生と教員の距離が近いのも大きなポイントだと思います。距離が近いというのは心が近いということ。私だけでなく全ての教員が学生のスキルや状況に合わせ、ケースバイケースでカリキュラムを構築しているので、しっかりと学べる環境が整っています。他の大学にはない素晴らしい特色だと思います。

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    また、頑張っている学生をしっかりと評価してくれるのも麗澤大学の大きな魅力のひとつです。麗澤大学は、学生一人ひとりをしっかりフォローすることができます。指導方法は、人間として成長する力「人間力」を磨くことに力を注いでいます。大学というところは、知識にプラスして人間力を身につける場所だと思います。つまり国際社会における日本人としてのアイデンティティを磨くための場所でもあるのです。

    今、大学選びや将来について悩んでいるみなさんも多いと思います。どの大学へ進学してもあなたの実力は伸ばすことができます。でも麗澤大学なら、より皆さんの秘めている実力を引き出すお手伝いができるのではないかと思います。私も皆さんにお会いできるのが今から楽しみです!

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