(現在の国際学部 日本学・国際コミュニケーション専攻)2020年3月卒業
異文化を理解した上で自分なりの意見を持つことが大切
10代の頃から日本のアニメが大好きで、アニメから伝わる日本の文化に惹かれ、いつか日本に行ってみたい、暮らしてみたいと憧れるようになりました。今、こうして麗澤大学に留学し、その夢を叶えることができたのはとても嬉しいです。麗澤大学を薦めてくれたのは、日本に来てすぐ入学した日本語学校の先生。私は日本をはじめ、
様々な国の文化を学ぶことに興味があるので、各国から留学生が集まり、言語も文化も豊富な麗澤大学は、私にぴったりな環境だと思います。時間が空いたときはiLounge(ネイティブ・スピーカーが常駐する語学サロン)でおしゃべりしながら過ごします。大学で一番好きな場所・時間です。学生や先生方に、日本の文化や習慣について、私が疑問に思うことを尋ねたり、私の意見を聞いてもらったり。意見を交換する中で、私の語学力や考えが、皆さんに何か良い影響を与えることができたら嬉しいし、私自身も成長することができます。
正直に言うと、私は日本文化の全てが好きというわけではありません。例えば「本音と建て前」の文化は、争いを防ぐ素晴らしい知恵だと思いますが、外国人の私から見ると、時に「行き過ぎじゃない?」と首を傾げてしまうこともあります。
どの文化にも良し悪し、好き嫌いはあって、大切なのは、異文化を理解した上で自分なりの意見を持つことです。私は様々な文化を学び、それぞれの良いところを取り入れていくことで、より良い人間になりたい、そしてお互い高め合っていきたい。それが本当の「多文化共生」だと思います。
クラスメイトの自由な意見が飛び交うゼミが楽しくてしょうがない
私はドイツ語・ドイツ文化専攻の先生である瀬川先生のゼミナールを選びました。一番好きな授業です。次はどんな授業だろうと、毎回ワクワクするほど (笑)。ドイツ語、日本語、英語を比較する対照言語学で、授業では、日本語の「『きれい』『美しい』の違いは何か?」や「『皮肉』は英語では"irony""sarcasm"だけど、日本語ではどう訳すべきか」など。
特に「皮肉」は英語にすると、英和辞書ではどちらも同じ意味なんですが、実際には異なるニュアンスがあり、英語ではどう使い分けられているのかなどを考えていくのがとても楽しいです。瀬川先生は、私達が間違っていても、どんな突飛なことを言っても受け容れてくれるので自由に発言できるし、クラスメイトの個性豊かな意見を聞けるのも楽しいです。
そこには文法的なことだけでなく、その人の考えや経験、価値観も反映されていて、同じ日本人のクラスメイトの中にも文化の違いを発見できるのが、私にはとても興味深いです。
私の目標は、通訳者になることです。英語の授業では日本語に、日本語の授業では英語に同時通訳する練習を自主的にしているので、授業中は頭の中が大忙し(笑)。学生に「今のどういう意味?」と訊かれることも多く、授業は通訳の良いトレーニングにもなっています。 将来は仕事を通して、母国の良い文化である、例えば、どんな時も上手にリラックスタイムを取り入れるライフスタイルなど、日本に伝えることができたら嬉しいです。
異文化を受け容れることで、人としてレベルアップしていける
大学生活は授業に課題、アルバイトと毎日大忙しですが、友達との時間も大切にしてほしいと思います。友達がいれば、悩みや心配ごとがあっても心を軽くしてくれるし、大学生活が何倍も楽しくなると思います。
私は日本に留学し、大きく変わることができました。それまで当たり前すぎて見えなかった母国(スウェーデン)のことや、自分のことをより深く知ることができ、自分という人間をしっかり再確認できたからだと思います。多様な価値観に触れることで共感性が高まり、心が広くおおらかになったとも思います。
スウェーデンに帰ったら、「ヨハン、成長したね!」と驚くんじゃないかな(笑)。麗澤大学に入学したら、留学生ともたくさん交流し友達になってほしいし、自分自身が留学してみるのもお勧めです。今いる世界から、思い切って飛び出してみてください。異文化を受け容れるのは決して容易ではないけれど、それが少しずつできるようになっていけば、その分、人としてレベルアップしていけると思います。