学び紹介
言葉と専門力を身につけ、国際的教養人を育成する

Introduction

この日の「メディア文化研究」の授業内容は、日本の大人向けアニメ映画における“Depicting the Apocalypse(黙示の描写)”を中心とするものでした。「メディア文化研究」では、上半期の“History of American Films(アメリカ映画の歴史)”に続いて、下半期は“Contemporary Japanese Film and Anime(日本の現代映画とアニメ)”が講義テーマとなっており、今回の授業では、黙示を描いた多くの映画の中から海外でも最も有名な「AKIRA」と「うる星やつら」の2作品が取り上げられています。
黙示をテーマとするアニメ映画はたくさんありますが、アニメーション製作の技術的な革命という側面も含め、劇場で上映されるアニメ映画として歴史的にも大きなインパクトを残した2つの作品に注目。教室で実際にそれぞれの象徴的な場面をスクリーンに映し出しながら、リアリズムに徹しグロテスクとも思える映像を通じて黙示を描いた「AKIRA」とデフォルメによる日常描写にギャグも交えて黙示を表現した「うる星やつら」を対比しました。アニメ映画における黙示の描かれ方を検証するという興味深い手法により、メディア文化研究という視点からアニメ映画を代表する作品の持つ意義が掘り下げられています。

“AKIRA” was created from a budget of over one billion yen.
It is a full animation movie which consists of over 150,000 drawings.
The motion of characters looks like “weighty” human movement.

But Urusei Yatsura, while the animation is beautiful at times, uses much more limited animation and a lower amount of drawings. When characters speak in a dialogue situation, for example, you see more immobile character images.

"(After watching an example from a scene of limited animation)"

Teacher : Does anybody notice any pattern or something unique?
Student A : There are lots of kicks.
Teacher : You watched lots of leg movement, right?
Student B : I think it did not look smooth, but I could feel the fast movement of the legs.
Teacher : So changing the timing of the drawings can make the motion look smoother or rougher, with lots of poses. Having characters pose between motions is said to be a kind of unique style that compensates for lower frame counts in limited animation.

先輩に聞く -どんな授業?-

Student’s Voice

映画を形作っている技法を学ぶことで
表現の奥深さに触れるのが楽しい。
ハーツハイム先生の授業では、実際の映画を観て、そこで使われている演出テクニックそして歴史までも学びます。邦画に限らず、洋画など、ジャンルもアニメからホラー、時代劇までさまざまな作品を取り上げるので、とても楽しいです。先生から指定された映画は、複数回観るようにしています。特に日本の作品を観る時はそれまでは何気なく見ていたキャラクターやカメラワークが日本独特のもので、それが海外の人を惹きつけている、など新たな発見があります。その演習にも目を向けていくと観る楽しさも倍増します。将来は航空やホテル、旅行業界への就職をめざしています。外国の方は日本の文化への関心が高いので、その分野をきちんと発信できるようにこの授業で学んだことを活かしたいと思います。
山下 花世子
  • 山下 花世子
  • 英語・英米文化専攻 4年
  • 埼玉県・私立浦和ルーテル学院高校出身

ハーツハイムB.H.先生からのメッセージ

Message From the Teacher

I think that by understanding the history of films, you can partially understand the culture and society of America in the 20th century. Students can also understand influences from different sources, so that the films they see today come from a long lineage of films from the past. Students should understand that the visual media they consume - from television to video games to YouTube - is part of a long cinematic history and tradition.

For the second half of the year, we focus less on history and more on contemporary trends. We still review historical precedents (yakuza eiga, jidaigeki, etc.) but students in the second half learn more of the reality of the production side.

ハーツハイムB.H.
  • ハーツハイムB.H.
  • 外国語学部 助教

この授業では、まずアメリカ映画の歴史を学び、映画の起源や映画製作の歴史、映画の発展などについて、理解を深めてもらいます。映画の歴史を知ることは、アメリカの文化や社会などを知ることにもつながり、そこから、アメリカという国からさまざまな影響を受けていることや、現在の映画が過去の映画による影響を受けていることに気がつくと思います。そして、映画そのものも、長い歴史と伝統の一部であることも知ることになるでしょう。

後半の授業では、歴史よりも技術に焦点を当てて講義を進め、実際に映画を制作するという側面から、映画の現実を理解してもらいます。

授業全体を通して、映画製作や映像技術を掘り下げていくことに留意していますから、単に映画の見方だけにとどまらず、視覚的に映画を読み取る手法も教えています。学生のみなさんは、技術を見極める方法やなぜその技術が使われているのかも理解できるようになってもらえると考えています。そして授業を通して、本を読むのと同じように映画を読むことも出来るようになるでしょう。