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2012/06/22

グローバル化戦略の一環として中東も視野に入れる国際交流・国際協力

今年の1月にイスラエルのガリリー・インスティチュート(Galilee International Management Institute)を訪問してから、早くも5カ月が過ぎようとしている。同研究所のShevel所長は本学との学術・教育の分野での交流を強く望んでおり、世界の人々の平和、安心、幸福の実現を希求した創立者廣池千九郎の道徳思想を建学の精神とする本学も、中東研修をグローバル化戦略の一環に位置づけられないか、現在、その可能性と発展性を模索している。

ガリリー・インスティチュート訪問記
その①http://www.reitaku-u.ac.jp/president/essay/20120130-3642.html
その②http://www.reitaku-u.ac.jp/president/essay/20120130-3747.html

日本では中東に石油輸入量の9割を依存し、世界の石油埋蔵量の7割が中東に眠っているのだが、日本の中東外交と言えば、石油産油国のアラブとの関係づくりが中心で、日本の中東専門家もアラビストが多い。しかし、アラブの視点だけから中東を読み解くだけでは不十分で、パレスチナを占領し続けるイスラエルをどう動かすのかが、アラブ外交と同じくらい重要な中東和平プロセスの要素なのである。

思い出すのは、2010年4月にアメリカ合衆国オバマ大統領の核安全サミットに、日本のH元首相が参加し、普天間基地問題を持ち出そうとして会談を拒否されたことだ。ワシントンポストでは「サミットの最大の敗者」といわれ、「現実から乖離した」という意味の“loopy”という言葉がマスコミを賑わしたことは記憶に新しい。サミットの最大の関心事は、イランが核兵器を持てばイスラエルが標的となるだけでなく、アラブ諸国でも核保有熱が高まり、中東での核軍拡競争が過熱するのではないか、それを防ぐためにどう対応するのか、ということだった。そのようなサミットの場に、後からご本人が発言を翻すような一基地問題をもちだしたのだから、そのあまりにも乖離した問題意識ゆえに、“loopy”、今風に言えば「KY」と言われてしまったわけである。端的にいえば、中東へのグローバルな理解を抜きにして、グローバルな国際政治は語れないと言うわけだ。

もちろん、政治だけでなく、文化的にも中東には世界から注目を浴びる理由がある。それは、中東の中心に聖都イスラエルがあるからだ。ここはキリスト教、イスラム教、ユダヤ教という世界の三大宗教の聖地で、信者を合計すれば、世界の人口の半分を超える人々が心を寄せる都である。しかしながら、事実はそうだとしても、ここ日本では、国のトップであるH元首相の態度が象徴するように、欧米や東アジアに比べて、中東はまだまだ遠い国であることは否めない。ここに多文化共存・共生を教育理念とする本学が、中東への理解も深めたいと考えている所以がある。そこで本学で行っている中東研修活動を成瀬教授の報告から抜粋してご紹介したい。

 


1)夏期中東研修会報告会・パネルディスカッション(5月8日)

 昨年行った中東夏季研修は、学生達にとっては本当に大きな想い出となったのだろう。毎日、朝から晩まで、英語で歴史、宗教、政治、紛争等の難しいテーマの講義を聞き、頭がパンクするほどにしんどかったに違いない。しかし、学生たちは団結し、英語が出来る学生を中心にして、毎日、夜遅くまで、その日の学んだことを復習していた。
 もちろん、座学だけではなく、今まで本やニュースでしか見たことがなかったエルサレム、ベツレヘム、死海などを実体験できたことは、彼等の一生の中でも忘れられない知的財産となったことだろう。
 それほどまでに中身の濃い体験をしてきたのだから、きっと学生たちは麗澤大学の多くの学生仲間にも伝えたいと思ったに違いない。学内での研修報告会・パネルディスカッションは学生達のイニシアティブで実行されたと言っても過言ではない。
 本番の1週間前から学生達は何度もリハーサルを繰り返し、外部からの参加者も想定された聴衆にも満足してもらえるように、大学生として学問的にも知的にも恥ずかしくないものを準備したいと言って頑張っていた。
 期待通り、学生たちは堂々と発表し、見事にパネルディスカッションも成功させてくれた。中山学長のお話は案の定愉快でありながら学識に富んでいた。回収させて頂いたアンケート調査にも、ほとんどの聴衆が「満足」、「面白かった」、「ためになった」と記されていたことが、学生達には何よりの成果であり、満足感を得られたことだろう。
 これからは、いよいよ就活本番の時期である。担当の教員として、今回の報告会・シンポジウムが学生たちに与えたものは、大いに彼らの就活にも好影響をもたらすものと確信している。詳しくは本学ウェブページをご覧いただきたい(http://www.reitaku-u.ac.jp/events/kekka/20120531.html)。

学内での研修報告会の様子

学内での研修報告会の様子

学生の発表を熱心に聞き入る学生、教職員

報告会は大成功でした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2)中東研修の応募状況

 報告会・パネルディスカッションをフォローすべく、5月16日に、今年の中東研修説明会を行った。説明会はI-Loungeを使って行い、スカイプを通して、イスラエルのガリリー・インスティチュートと繋いで、参加者が現地の様子を直接聞くことができるよう工夫を凝らした。
 特に、今年はガリリーが本中東研修の準備をする日本人インターンに、今春、本学の経済学部を卒業した武内瑛紀君が採用されている。武内君は自身が起業希望の学生であり、起業に繋がるアイデアをIT先進国であるイスラエルで見てみたいとのことであり、加えて、ご尊父が中東駐在経験をお持ちで、インターン応募に賛成してくれたのも進路に大きく影響を与えたようだ。少しだけ、武内君の学生時代を紹介すれば、経済学部でIMCに所属しており、3年生の時には日銀政策提言コンテストでグランプリを受賞している。また、4年生の時には学友会副会長を務めながら、模擬国連チームにも加わってワシントンにも行った、大変に優秀で積極的な学生だった。
 結果として、IEC2年生の男子学生が5名参加を表明してくれたので、当該5名を擁して「麗澤大学2012年中東研修チーム」を形成した。昨年と同様、今年の研修にも東大大学院、東大、慶大、金沢大等と他大学からの参加者が見込まれているが、本学学生諸君は、互いに刺激し合える良い機会と捉えて頑張ってもらいたいと思っている。

スカイプでイスラエルから直接説明を受けました