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2013/02/28

マレーシア・サラワク大学(UNIMAS)への短期研修がスタート!

麗澤大学がグローバル人材育成を目指し、マレーシアで拠点づくりをしていることは、すでに学長室スモールトークで紹介されている。(http://www.reitaku-u.ac.jp/president/essay/20121003-4884.html

また読売新聞でも「マレーシアで異文化を学べ―経済・英語に注目 麗沢大学生、研修ツアー」(2013年2月17日)で本学の取り組みが取り上げられ話題を呼んでいるので、ご存知の方もいるであろう。

去る2月19日から27日まで、本学の新教育プログラム、ASEAN-MCの一環として、マレーシア・サラワク大学(UNIMAS、所在地:サラワク州クチン市)への短期研修(Reitaku University Exchange Program at UNIMAS)が実施されたので、ご紹介したい。本学からは小野副学長と阿久根准教授が学生を引率し、国際交流センター長の堀内一史教授も帯同した。

以下は堀内教授の訪問報告からの抜粋であるので、ご一読願いたい。



マレーシア出張報告

国際交流センター長 堀内 一史

挨拶する小野副学長

プレゼンを聴く本学学生とUNIMAS学生

アフェンディ氏、レスター氏、チン・フォン・ファ学部長代行、ほか州政府職員らとともに

レスター氏と小野副学長

打合せ会場となったUNIMAS経済経営学部棟

アフェンディ学部長、小野副学長、阿久根准教授

打合せ風景

キャンパスツアー:各学部棟、スポーツ施設を見学。写真はスポーツ施設と寮。

学生寮

正面奥にテニスコート、右はプール

フットサルコート

陸上競技場

イスラム教礼拝室

≪プログラム全般≫

ローマは一日にしてならず、という格言がある。今回の研修は確かに最近続いたASEAN―MCの一連の出来事の結果のような印象を受ける。しかしその背景には海外留学生に対する長年の地道な教育活動があった。UNIMASの経済学部アフェンディ学部長やジャマル上級講師は本学の大学院で博士号を取得しているからだ。したがってこれは、本学における大学院教育の成果の一部と見るべきであろう。
アフェンディ学部長はロールモデルの役割を果たしている。先輩に倣って麗澤で学びたいという考えの講師も実際に存在するからだ。
本学の提携校でもっとも長い関係を維持しているものは、たとえば米国のレッドランズ大学や台湾の淡江大学であるが、これらのケースでは、教員の交換が長期にわたる提携関係の継続の根底にあるように思われる。

UNIMASは、先述のように、本学の卒業生がファカルティーとして教鞭をとっている。これは単なる教員の交換のレベルを超えた、本学の教育効果を活かした提携関係の王道といえるのではなかろうか。将来はアフェンディ学部長など本学卒業生の同僚や後輩のみならず、教え子が提携関係を維持する人材として活躍することが期待される。

≪研修の形態≫

参加した学生から感想を聴いたところ、学部生で英語圏の大学に留学経験のある学生にとっては6,7割は理解できたという。しかしこれも講師が使用する英語の質にも左右されるようだ。大学院生で英語による講義を受けた経験のない学生にとっては、授業のおよそ5割程度しか理解できなかったという。経済学部のIMCの1年生にとっては英語を通じての内容把握にはかなりの困難を伴ったという。その意味では事前に英語での講義に慣れておく必要がある。ただし、そのような学生でも日本語による事前研修での知識は講義内容の理解に大いに資するものであったようである。講義の理解度と英語力や事前研修の効果などについては学生からアンケートをとるなどして把握し、その分析・評価を踏まえて、次回の研修の改善に活かしていく必要がある。

この点を踏まえ、短期研修について提案したいことがある。すなわち、事前研修は英語で行うことが望ましいが、本学教員の授業ではむしろ日本語によるコンテンツの教授を行う。これに加えて、スカイプを利用したUNIMASの教員による講義を行う。仕上げとして、UNIMASのキャンパスでの現地プログラムを実施する。これを図式化するとつぎのようになる。

≪道徳と経済に関するシンポジウム≫

シャザリ(Shazali Abu Mansor)前学部長、アフェンディ学部長、ジャマル上級講師などとの歓談で特に話題となったのは、特にハラールと商業活動や多民族社会の統合の問題などであった。ハラールとは、イスラーム法で許容された行為や物質を言うが、特に、摂取することを許された食品を指す。したがって、下の写真のように飲料・食品にはハラール証明書のマークをパッケージに印刷したり、飲食店はハラール証明書を表示したりしなければならず、その意味でハラールは、JISなどの製品の品質を保証する一種の規格証明に類似している。

ハラール証明書

ハラールマーク

スターバックスの包装もハラール









話題がHappiness and Virtue(本学とボストン大学の道徳・倫理に関する共著書)に及んだ際にシャザリ前学部長は経済・商業活動と道徳の問題への関心を示された。これを機に、両大学による「宗教、道徳、経済」といった大きなテーマでシンポジウムが可能ではないかと考える。


▼Happiness and Virtueについて
http://www.reitaku-u.ac.jp/president/essay/20120411-4345.html
(学長室web site「ボストン大学での道徳と社会的責任のシンポジュームで日本の道徳思想を発表」)



≪外国語学部・経済学部・大学院に開かれたプログラムと今後の展開≫

 経済学部や経済研究科の学生のみならず、外国語学部や言語教育研究科にとっても、イスラーム圏での新規プログラムの意義は大きい。マレーシア社会の魅力は一神教と多神教の共存、多文化共生社会、多文化教育にある。中東とは異なり、マレーシアはイスラーム教徒のマレー人(65%)、仏教・道教の華人(25%)、ヒンズー教徒のインド系(8%)および少数ながらキリスト教徒から構成される他民族・多文化国家であり、マレーシアは一神教と多神教が共存する社会でもある。イスラーム教を国教とする国柄であるものの、その他の宗教との共存が認められており、イスラーム教、仏教、ヒンズー教の祭日は公的に認められている。確かに、マレーシア社会には経済格差やマレー人と華人の出生率の違いに基づく議会への代表率格差による多少の軋轢はあるものの、イスラームという単一文化を特徴とする中東諸国のスンナ派とシーア派の間に見られるような宗派間の対立やイラクのクルド族の排斥のような民族・部族間の対立も存在しない。文字通り、多文化共生社会といえる。
 このような意味で、比較文化、比較文明、比較社会、異文化コミュニケーション研究の宝庫といってよい。したがって、外国語学部や言語教育研究科の留学先としても魅力に富んでいる。マレーシア語が公用語であるが、元イギリス領であることから、幼稚園から英語による教育も行われているため、英語の研修地としても利用価値がある。そのほか、中国語やタミル語も話され、学校教育での使用言語は個人の自由で選択できる。また、マレーシア語の表記はアルファベットを使用しているため、タイ語や韓国語のように特殊な文字を使うことからくる判読困難などの問題は発生しない。
  


≪マレーシア麗澤会≫

 最後にマレーシアで初めて開催された麗澤会について報告したい。第一回マレーシア麗澤会は、4名の麗澤会員および配偶者1名の参加を得てクアラルンプールのパパリッチというレストランで開催された。あいにく、会の当日が日曜日であり、かつ春節の最終日であったことから、都合がつかずに欠席した人が多かったと聞いた。マーガレットさんからの情報では、麗澤会員は十数名いるとのことなので、今後も連絡を密にしてゆきたい。

現役麗大生と卒業生とで記念写真

アズマン氏(左)

マーガレットさんと御主人