教職員
2016.01.20|最終更新日:2022.03.31|

読めなくても、話せなくてもまずは言語を"やってみよう"

読めなくても、話せなくてもまずは言語を
草本 晶
外国語学部 外国語学科 教授
麗澤大学外国語学部ドイツ語学科卒業後、学習院大学にて修士を取得。専門分野はドイツ語教育とドイツ文献学。教科書を使わずに、実際に使うドイツ語を学べる場を提供する学習方法に力を入れている。バラエティーに富んだ実践的なドイツ語が身につく授業は学生からも人気がある。また学校のみならず、世界のどこにいても学べる勉強法”e-ラーニング”にも取り組み、学生の語学力を伸ばすことに力を入れている。

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目次

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    ドイツ語・ドイツ文化専攻の授業では、教科書を使いません。例えばドイツ語と身近な料理をからめて、辞書を使わずにドイツ語で書かれたレシピを読解し、実際に作ってみるという授業が1年次にあります。もちろん、はじめは単語や文法がわからないので、頼りになるのは自分の経験やこれまでの人生で得てきた知識だけです。すると、調理の順番からして、これは「焼く」という意味なのかなとか、英語にも似たような単語があったとか、いろいろなことをヒントにして単語や文法を推測することができます。

    そして次のステップとして、前回学んだことを活かして「人生のレシピ」(お金持ちになるには...、友人をたくさんつくるには...、より美しくなるには...など)をドイツ語で書いてみます。その結果、1年生とは思えない作文力が発揮されます。2年次には読解から配信するということを目標に、ドイツ語のWikipediaに、日本の文化について記事を投稿するという授業もあります。この授業では、好きな映画やバンド、漫画のキャラクターなど、自分が興味のあることについて記事を書く課題に取り組んでもらいます。自分の書いた文章が、WEB上で世界中のドイツ語が読める人に届くというのは、素晴らしいことですよね。

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    これらの授業を通し、みなさんに学んでもらいたいことは、とにかく"チャレンジしてみること"。自分から行動し、新しいことにチャレンジし、乗り越えていくことで、人は自信を持つことができます。私の授業ではとても大切にしているプロセスです。ドイツ語を始めて6週間ほどで、「辞書なしでドイツ語のレシピを読んで、食べられるものを作った!」という経験が、「辞書に頼らなくても大丈夫」という自信につながります。

    これは留学についても同じです。せっかくドイツに行っても、自信がないからという理由で、人に近づこうしないのは、とてももったいないことですね。言葉が完璧に話せなくても、とにかく自分の考えていることを伝えようとする姿勢さえあれば、気持ちが通じるコミュニケーションはとれます。ドイツ語・ドイツ文化専攻の目標は「世界のどこにいても、生きていけるスキルを身につけること」です。現代は、どんどん新しいものが生まれ、すごいスピードで世界が変わっていきます。スマートフォンはこの約10年間で、もはや当たり前の存在になりました。

    社会が変化していくにつれて、新しいアイディア、新しい働き方が生まれてきます。そんな中で、自分で考え、チャレンジを重ね、「どんな変化にもきっと対応できる」という自信を持って、世界の人と一緒に21世紀の問題を解決していく、そんな大人になってもらいたいと考えています。是非、私の授業で視野を広く持って自分らしい生き方を見つけにきてください。

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