【後編】クレディセゾンと連携し、コロナ禍でも学びを止めない!
対面×オンライン 産学連携のハイブリッド型PBL授業の全貌に迫る


旅行が趣味で、お気に入りのハワイには何度も訪れている。
経済学部経営学科経営専攻の1年次の必修科目「基礎ゼミナールB」の授業では、企業が直面する課題に対して、学生が解決策を提案するPBL(Project Based Learning:課題発見解決型学習)を導入し、企業連携講座(産学連携)を実施しています。
今回は2016年からご協力いただいている株式会社クレディセゾンの増山佳奈さんに、学生が考えたアクションプランへの感想や麗澤大学の印象をお伺いしました。
お客様目線で需要を掴み、社会の時流を取り入れた新しい提案に関心
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今回の授業では、コロナ禍ということもあり一部のチームはグループワークなどを含め、すべてオンライン上で実施しました。1年次生ということもあり、オンライン上でしか会ったことがない人同士で企画立案するのは通常の授業以上に大変だったと思いますが、12月の最終発表ではそうしたことを全く感じさせない、充実した提案をいただくことができました。最終発表当日はオンラインで発表するチームと、大学から発表するチームとに分かれ、プレゼンテーションをしてもらいました。中でも印象に残った提案は、弊社の提携カードのひとつである無印良品さんのMUJI Cardに関するものでした。
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MUJI Cardの入会促進キャンペーンの現状は、店頭でスタッフがご案内をして、新規入会プレゼントとしてギフトカードを差し上げています。そのキャンペーンに対して、今の時流に合わせた企画内容で提案されたのが素晴らしかったですね。テレワーク需要で無印良品さんの家具の売り上げが好調なことに着目し、無印良品さんが始めた家具のサブスクリプションを、MUJI Card会員限定で何ヵ月か無料体験でき、継続利用者には、さらに特典をつけるというキャンペーンの提案でした。無印良品さんのビジネスもしっかり調べた上で、弊社のカード入会も促すという新しい目線だと感心しました。
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ほかには会員の裾野を広げる目的で、高齢者の方にも使いやすいクレジットカードを考えてくれたチームの発表も良かったですね。高齢者の方はクレジットカードに抵抗のある方が多いにもかかわらず、社会全体ではキャッシュレス化が進んでいます。そこで高齢者の方の不安を解消するために、たとえば自治体でクレジットカードの座談会を開いて疑問を解決したり、高齢者向けのクレジットカードを作るという内容でした。お客様目線で、需要をとらえたとてもよく考えられた提案だと思いました。オンライン発表も対面での発表も、どのチームも非常にわかりやすく、資料もよくまとまっていて、それぞれのチームカラーが出ていた点も評価は高いです。
学生の皆さんが真摯に取り組む姿勢に、社会人の私たちも刺激を受けます
麗澤大学の学生の皆さんに共通しているのは、積極的な人が多いこと。最終発表後の講評をする時も、本当に反応が良いんですよね。特に、「調べていく中で、セゾンカードの良さを知ることができた」という言葉を学生さんからもらえたのは、とても嬉しかったですね。
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また、企業連携講座を担当されている近藤明人先生もとても意欲的で、学生とともに熱心に取り組んでくださいます。先生と学生、そして私たち企業と一緒に成長できる授業を作っていくんだという気持ちを強く感じることができました。この企業連携講座に参加させていただくことで、学生の皆さんはもちろんですが、私たちクレディセゾンにとっても、とても良い勉強になる機会をいただけていると感じています。学生の皆さんからの質問に答えるためには、当然、私たち企業側も勉強し続ける必要があります。負けていられません!また、学生さんからいただくアイデアは、実際にビジネスを見直すきっかけにもつながっています。
通常であれば、会社というのはチームで物事を考え、それを形にして、上司に提案するという流れが一般的な仕事の進め方だと思います。しかし、つい日々の仕事に追われてしまい、時間をかけてベストなプランを練ることができない場合もあります。そうした中で、大学生である皆さんが、限られた情報の中で私たちの抱える課題に真摯に取り組んでくれている姿を見ると、刺激を受け自分たちも気を引き締めて業務に取り組まなければいけないなという気持ちになります。
実践的な授業経験はきっと自分の力になる
アルバイトなどでも社会人と接する機会はあると思いますが、ひとつの企業を深く研究し、企業が直面する正解のない課題に対して、解決策や企画案を実際に提案するという機会は、誰もが経験できることではないと思います。皆さんが提案してくださるプランも、実際に採用されることもあると思います。
高校までは部活動などでチームとして同じ目標に向かって行動するという経験をしている人も多いと思います。仕事においても同様で、チームが一体となってひとつの目標を追求することで、より大きな効果や成果を生み出すことができるのです。ですから私たちも積極的に授業に参加して、皆さんの斬新な意見やアイデアをいただきながら、皆さんと一緒に成長していきたいと思っています。