国際学部
2021/09/06

【前編】麗澤大学の建学の精神と○○をつなげてみたら?国際学部の先生と3名の学生が挑戦!

【前編】麗澤大学の建学の精神と○○をつなげてみたら?国際学部の先生と3名の学生が挑戦!
宮下 和大 
国際学部 准教授
千葉県出身。専門分野は中国思想史。2歳と6歳の男の子のパパ。「夢は3人目、女の子(笑)。がんばります!」
土岐 萌々花 
国際学部 日本学・国際コミュニケーション(JIC)専攻
青森県出身。趣味は音楽。「今はコロナ禍で活動休止中ですが、再開したら、ダンス部に入り活動したい!」
竹田 光璃
国際学部 国際交流・国際協力(IEC)専攻
千葉県出身。趣味はアニメ・漫画鑑賞。アニメーションのキャラクターなどイラストを描くのも好き。
羅 程允(ナ ジョンユン)
国際学部 日本学・国際コミュニケーション(JIC)専攻 
韓国礼山郡出身。2018年に来日し、語学学校を経て麗澤大学へ。趣味はサイクリングとブラックバス釣り。
目次

    「建学の理念」や「道徳」をつなぐことで、何が生まれるのかを考える授業

    2020年4月に国際学部が開設し、国際学部国際学科のシンボルともいえる授業「文化の多様性と価値--道徳科学A--」(以下、道徳科学A)がスタートしました。麗澤大学の建学の精神と国際学科の理念を理解し、さらには、国際学部の学びの特色"つなぐ学び"を実践する基礎力をつけることを目指しています。

    • コーディネーターを務めるのは宮下先生。「麗澤大学は創立以来、道徳を重んじ、道徳を学ぶことを大切にしてきました。
      創立者の廣池千九郎が考える道徳とは、世界の人々が幸せになるための精神と行動のこと。世界的な視野に立ち、世界人類に役立つ道徳を探求すべく、麗澤大学は始まったのです。一方、道徳というのは実はひとつではなく、国や文化、時代によっても異なります。価値観の違いで対立や断絶をしてしまうのではなく、異なる価値観の人たちといかにつながり、共生していくかを探求する。それが国際学科の道徳であり、そのための学びが"つなぐ学び"です。

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    "つなぐ学び"とは、異なるものをつないで、新しい価値を生み出すための学びのプロセス。何を、どうつないだらいいのか?この授業で体感し、自らの"つなぐ学び"につなげてほしいと思います」(宮下先生)

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    • 授業は、専門分野が異なる国際学部4名の先生が、3回ずつ担当するオムニバス形式。国際学部長でもある野林靖彦先生は言語学、黒須里美先生は社会学、梅田徹先生が法学と、それぞれの専門分野と建学の精神をつなげる授業を行い、コーディネーターの宮下和大先生がまとめ役・つなぎ役を務める構成です。まずは、先生自らが"つなぐ学び"を実践し、学生に示そうというわけです。それだけでなく「先生の専門分野と自身の関心のつながりを見つけることも、重要なポイント。大学4年間で何をどう学ぶかを見出し、さまざまなチャレンジに結びつけてほしい」(宮下先生)

    それでは、一体どんな授業なのか?のぞいてみましょう!

    なぜ、つなげるのか。つなげるとどうなるのか?言語学の理論を通して理解する

    潜入したのは、野林先生の授業。言語学の意味論・記号論の観点から「意味とは何か」を考える3回シリーズの最終回。受講者は国際学科の1年次生約80人。ビデオ会議システム「Zoom」を使ったオンライン授業です。

    • 「前回は『当たり前を問う』をテーマに、言葉が当たり前をつくっている、という話をしてきました。今回のテーマは『関係性が意味の正体である』です。どういうことでしょうか?事例をたくさん見ながら理解を深めていきましょう」(野林先生) 野林先生が最初に例に挙げたのが、成績表。たとえば麗澤大学の成績表は、AやS、B、Cなどの記号が記され、Aは80点以上90点未満の成績を示します。 「想像してみてください。もし、成績表にAしかなかったら?それはどういうことになるでしょうか?意見を自由に出してください」(野林先生)

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    たくさんの学生が「チャット機能」を使って発言します。「学生間の競争がなくなる」、「達成感がない」、「成績が良いのか悪いのかわからない」、「Aに意味がなくなる」など様々な意見が出てきました。 「"Aに意味がなくなる"まったくその通りです。ここに、意味というものの重要な特徴があります」(野林先生)

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    • ここで先生は、スイスの言語学者で「近代言語学の父」と言われている、フェルディナン・ド・ソシュールの「記号の価値(意味)とは差異体系のうちの空間(関係性)である」という理論を紹介。「彼は、記号の意味はそれ自体が単独で持っているのではなく、他の記号との違いが存在する関係に置かれた時、初めて意味や価値が生まれる、と言っています。たとえばAという記号。Aだけをいくら見つめていても意味はなく、成績評価のSやBやCなどとの関係性におかれて初めて、Aの意味が浮かびあがってきます」(野林先生)

    ここからさらに複数の事例を見ながら、今度は「関係によって意味が変わる」ことを確認していきます。「『ドラえもん』ののび太を例に考えると、のび太はジャイアンとの関係においては"いじめられっ子"ですが、スネオとの関係においては"お人よし"というように、関係が変わることでキャラクターの意味が変わります。

    • ここまでの事例でわかることは、関係こそが、意味の正体だということ。今日の授業で最も重要なポイントです」(野林先生)『関係性が意味の正体である』――この原理は世の中の様々な事象に適用でき「実は、国際学部のコンセプト『多様性をつなぐ』の原点も、この原理にあります」と先生。「なぜ、異なるものをつなげるのか、つなげるとどうなるのか」を、学生は言語学の理論を通して理解していきます。

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    さらに、先生は建学の精神へと話をつなげていきます。
    「"麗澤"という語は中国の古典・易経に由来し、その意味は、並んでいるふたつの澤が互いに潤し合うように、友と切磋琢磨していこうということ。そして、このふたつの澤が合わさって新しい流れとなり、大海原へと知の冒険に乗り出していく――。これが私たち国際学部のストーリーです」 意味論・記号論の観点から、国際学部のコンセプトと麗澤大学の建学の精神とのつながりが示され、野林先生のパートは終了。

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    • 次回、宮下先生による「まとめとつなぎ」へとバトンタッチされます。すべての授業に参加している宮下先生は、次のように話してくれました。 「授業では学生の発言が非常に多く、グループディスカッションも活発。一期生の意識の高さを感じます。"つなぐ"とは、これまで関係を持たなかったもの、対立していたものに橋をかけること。そこには、彼らのように、自分から一歩踏み出していこうとする主体性、積極性が不可欠です。一期生の良いところをどんどん伸ばして、国際学部の伝統にしていきたいですね」(宮下先生)

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