国際学部
2022.06.21

【前編】日本で学校に通えていない外国人児童は約2万人。日本語教師になって「不就学児童」を支援したい

【前編】日本で学校に通えていない外国人児童は約2万人。日本語教師になって「不就学児童」を支援したい

日本語教師になる夢に向かって、日々、邁進中の田端穂香さん。3年次の秋には、合格率約30%の難関試験「日本語教育能力検定試験」に見事、合格しました。前編では、麗澤大学への進学を決めた理由や、日本語教師になるための日本語・日本語教育の学びについてお話を伺いました。

田端 穂香
外国語学部 外国語学科 日本語・国際コミュニケーション(JIC)専攻
(現在の国際学部 国際学科 日本学・国際コミュニケーション(JIC)専攻)2019年入学
青森県出身。K-POPが好きで韓国語を独学で勉強中。漫画、アニメ、映画も好き。
※取材時、3年次生
目次

    クラスメイトからヒントを得た「日本語教師」への道

    子どもの頃から海外に興味があり、将来は世界と関わる仕事がしたいとずっと考えていました。「それにはどのような仕事が良いのだろう?」と進路に悩んでいた高校3年生の時、異文化理解をテーマにした授業で、海外で育ったクラスメイトから体験談を聞く機会がありました。

    • その子は中学生の時に来日し、最初はさっぱり日本語がわからなくてとても苦労したこと、国語の先生に勉強をサポートしてもらったことを、目に涙を浮かべながら話してくれました。このクラスメイトと同じように困っている外国人の子どもはほかにもたくさんいるのではないかと思い、調べるうちに見つけたのが「日本語教師」の仕事です。この仕事は困っている人を助けることができて、いろんな国の人と関わることもできます。母国語を活かせることにも魅力を感じて「日本語教師になりたい!」という具体的な夢ができました。

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    日本語教師を目指せる大学をいろいろ調べ、高校3年生の夏休みに麗澤大学のオープンキャンパスに参加しました。私はその日のうちに「ここに入学しよう!」と決めました。緑豊かで落ち着いた環境があることや、学生スタッフの雰囲気が決め手となりました。学生スタッフの皆さんは明るい笑顔で挨拶してくれて、何を聞いてもハキハキと答えてくれるのです。すごく楽しそうに話をしてくれて、麗澤大学が大好きなことが伝わってきました。その姿はキラキラと輝いて見えて、私も麗澤大学の学生になりたいと思いました。

    日本語教師になるための第一歩! 「日本語教育実習」

    私は日本語教師を目指しているので、日本語や日本語教育について専門的に学ぶ授業を多く履修しています。その中で一番印象に残っている授業は、3年次生の春セメスターに履修した「日本語教育実習」です。この授業では自分で計画した授業を実践できるので、「日本語教師になるための第一歩を踏み出せる!」と楽しみながら受けていました。授業を担当されている小浦方理恵先生は、指導論を教えてくださるだけでなく、私たち学生自身がそれぞれの授業計画について考える時間も十分に与えてくださいました。学生同士で「どのように教えれば学習者に伝わるのか」「こうしたほうがわかりやすいのでは?」とディスカッションしながら授業計画を練り上げ、最後の授業では模擬授業を行いました。

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    • 模擬授業の生徒は麗澤大学に通う留学生で、私は中国とベトナムから来日した留学生を担当しました。念入りに準備したものの、いざ授業をしてみると計画通りにはいきません。特に難しかったのは時間配分で、想像以上に生徒の理解が早く、予定より時間をかなり持て余してしまいました。生徒一人ひとりの理解度を把握し、臨機応変に対応する難しさを実感しました。課題はたくさんありますが、先生として模擬授業を行えたことは貴重な経験となり、日本語教師の仕事に対する興味もさらに湧いて、これからもっと頑張りたいと思うことができました。

    3年次の秋には「日本語教育能力検定試験」を受験しました。日本語教師になるために必須の資格ではありませんが、先生から「取得しておくと今後に役立つよ」と勧められ、在学中に取得することを目指しました。資格取得に向けて特別に行った対策は大学内で開催された受験対策講座を受講したことくらいで、ほとんどの試験内容には普段の大学の授業での学びで対応できました。授業での教案(授業計画)作成やディスカッションの機会を通して、日頃からどんな授業を展開しようかと考えることに慣れていたので、自分の意見を述べる記述式の問題にもすらすらと答えることができました。

    日本語教育での日本語の文法は、私たちが習った国語の文法と異なる!?

    日本語教師になることは、決して簡単なことではありません。実際、私の周りには、入学当初は日本語教師を目指していたけれど、想像以上に難しいので別の道を探すことにしたという学生もいます。難しい理由のひとつに、日本語が普段、私たちが無意識的に使っている言語であることが挙げられると思います。たとえば日本語教育での日本語の文法にはいろんな受身文があります。「雨に降られた」は、英語には存在しない日本語特有の表現であり「迷惑の受身」といいます。「足を踏まれた」は、「所有物の受身」であり足を所有物とみなします。同じ日本語でも母語話者(日本人)が学ぶ「国語」の文法と日本語教育の日本語の文法は異なるので、国語の文法が理解できていれば良い、ということではありません。私は国語の文法が得意だっただけに、かえって日本語教育の日本語の文法に慣れることにかなり手間取ってしまいました。

    • 日本人である私が日本語を教えるには、自分の母国語を非母語話者の視点で見つめ直す必要があります。大学の授業でも、日本語の教え方を学んでいるというよりは、一緒に学ぶ仲間と「こういう使い方があるよね」「この表現はニュアンスがちょっと違うのでは?」とディスカッションしながら自分の経験を振り返ったり、自分の言葉遣いを見直したりして、日本語を一から学び直しているという感覚のほうが強いです。難しくもありますが毎日発見がたくさんあって楽しいです。

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