大学の授業
2019.12.11|最終更新日:2022.06.15|

【前編】日本の「おもてなし」は文化である。ホスピタリティ精神を身につけ世界へ発信したい

【前編】日本の「おもてなし」は文化である。ホスピタリティ精神を身につけ世界へ発信したい

航空業界やホテル業界など、ホスピタリティ業界を目指す学生を対象とした授業「ホスピタリティ入門」「ホスピタリティ概説」(以下、ホスピタリティ科目)では、実践の場として、2017年よりパーク ハイアット 東京のインターンシップ・プログラムを行っています。第3回目となる今年は、多くの応募者から選抜された長谷川さん、市橋さん、牛嶋さんの3名が参加しました。 東京新宿にあるパーク ハイアット 東京は、アメリカ・シカゴに本拠を置くグローバルなホスピタリティ企業、ハイアット・ホテルズ・コーポレーションが運営するラグジュアリーホテル。外国人利用客が多い、国際色豊かなホテルでもあります。学生たちは、そこでどんな職業体験をしてきたのか?お話を伺ってみましょう!

パーク ハイアット 東京インターンシップ
プログラム体験レポート
 
長谷川 令菜
外国語学部 外国語学科 英語コミュニケーション専攻 2022年3月卒業
趣味は映画鑑賞と旅行。旅先では観光だけでなくパラセーリングやスキューバダイビングにトライするなど、新しいことに挑戦するのが好き。
市橋 智也
外国語学部 外国語学科 英語・リベラルアーツ専攻 2019年入学
英語力をつけるため麗澤大学を選択。趣味はスポーツと世界遺産。「世界遺産は本や映像で見るだけでも、その偉大さからパワーをもらえます」
牛嶋 はるか
外国語学部 外国語学科 英語コミュニケーション専攻 2019年入学
パーク ハイアット 東京のインターンシップ・プログラムがあること、留学制度が充実していることから麗澤大学へ。趣味は5歳から習い続けているピアノ。
佐藤 良子
外国語学部 講師
教育産業や接客業などを経て大学の教職に就く。特技は大学時代に始めた少林寺拳法。「海外でもどこでも、少林寺拳法をきっかけに友だちの輪を広げることができます」
目次

    ホテルスタッフとしてベルアテンダントやハウスキーピング、スパ業務を体験!

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    ――インターンシップに参加しようと思ったきっかけを教えてください

    牛嶋:私はホテルの仕事に興味があり、麗澤大学に入学する前からこのインターンシップ・プログラムのことを知っていました。入学したら絶対に参加しようって、高校の時から決めていたんです。

    市橋:私は子どもの頃からホテルスタッフにずっと憧れていて、その仕事を実際に見てみたいと思って応募しました。ホテルスタッフに憧れる理由は...いつも完璧な身だしなみの制服姿で、英語で接客する姿がかっこいいなって。見た目からです(笑)。

    ――インターンシップでは、どんな職業体験をしましたか?

    長谷川:ハウスキーピング、フロントサービス(ベルアテンダント)、スパ&フィットネスの3部門の業務を体験しました。ハウスキーピングでは、ルーム・メイドの方と一緒に客室の清掃やベッドメイキングをしたり、客室管理をするスーパーバイザーの方に同行し、清掃後の客室チェックをしたり。お客様からの電話対応をするオーダーテイカーの業務も見学させていただきました。フロントサービスは、ベルアテンダントとしてお客様の荷物の持ち運びやお部屋へのご案内、スパ部門ではお客様対応、備品のタオルや水の補充を行うなど、12日間で様々な業務を体験させていただきました。宿泊客としてホテルの「表面」しか見る機会がなかった私にとって、華やかなホテルの「裏側」を知ることができる、とっても貴重な体験でした!

    非常時にも先を見越した対応は当たり前。プロ意識の高さに圧倒

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    ――パーク ハイアット 東京といえば世界的にも高評価の一流ホテル。そこで働くスタッフの皆さんはどんな印象でしたか?

    長谷川:まず驚いたのは、スタッフの方たちが英語を当たり前に話し、また英語以外の言語も堪能な方が少なくなかったことです。外国語を駆使し、世界中からのお客様を颯爽とおもてなしする姿に憧れを抱き、私もこうなりたいと強く思うようになりました。お客様一人ひとりに寄り添うホスピタリティ精神も素晴らしかったです。スパをご利用のご夫婦のお客様が、別々にいらっしゃったのですが、先にいらしたご主人様から、後にお見えになる奥様への伝言を頼まれ、コンシェルジュの方は特段何か質問されることもなくスムーズに対応されていました。当たり前に見えるやりとりですが、何百という会員様の一人ひとりを把握しているからこそ成せるサービス。一流のホスピタリティを目の当たりにし、私もそこを目指したいと目標ができました。

    市橋:インターンシップ期間は台風15号と重なって、その影響で電車が動かず、現場に入るのが遅れてしまいました。事前に連絡はしていたので「大丈夫ですよ」と言っていただいたのですが、あとから聞いた話では、スタッフの皆さんは台風で交通機関がストップすることを見越して、前日に歩いて出勤できる体制をとっており、台風当日もいつも通りに勤務していたそうです。「自然災害時にもお客様を万全の状態で受け容れ、ご不便をおかけしないよう、ホテル全体で対応している」と聞いて、プロ意識の高さに圧倒されました。

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    牛嶋:客室管理をするハウスキーピングではスーパーバイザーの方が、こんなことをおっしゃっていたんです。「ホテルの仕事の花形は、ハウスキーピングだと思う。たとえば長期滞在されるお客様も多い中で、ホテルの顔と言われるフロントスタッフであってもそのお客様と関われるのは、基本的にはチェックイン・アウトの時だけになってしまう。でも、ハウスキーピングは毎日お客様と接することができる」って。そんな風に、スタッフの方たちがそれぞれの持ち場で、誇りとやりがいを持って業務に臨む姿が本当に素敵で、感動しました。

    「もっとリラックスして!」と何度も言われるくらいガッチガチでした

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    ――初めてのホテル業務。お客様と接する業務もあり、緊張しませんでしたか?

    市橋:はじめは緊張のあまりガチガチでした。私が初日に入ったのはフロントサービスで、チェックイン・アウトをされるお客様の対応をする、いわば「ホテルの顔」となるポジション。私もスタッフの皆さんと同じ制服を着用するので、お客様からはインターンの学生ではなく「パーク ハイアット 東京のスタッフ」として見られます。お客様からの色々な質問やお問い合わせに何も答えられずに頭が真っ白に。人事の方には「もっとリラックスして!」と何度も言われました(笑)。

    心強かったのは、スタッフの皆さんがとても親切に接してくださったことです。どの部署でインターンをさせていただいても、皆さんが私にたくさん話しかけて、心から受け容れてくださったおかげで、積極性を取り戻していくことができました。それは学生の私だから特別にしてくださったわけではなく、スタッフ同士も普段からよくコミュニケーションが取れていて、少しでも困っている仲間がいたら必ず誰かがサポートする、助け合いの精神をいたるところで見ることができました。一人ひとりの能力だけでなく、素晴らしいチームワークがあるからこそ、一流のサービスを提供できるんだなって。それも大きな学びでした。

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    麗澤大学では、学生たちがキャンパスを飛び出し、社会や世界と直に触れ合う機会を豊富に用意しています。

    パークハイアット東京でのインターンシップや、商業施設との連携企画など、相手の立場を尊重した丁寧な気遣いや、英語力を活かした外国人への対応、地域活性化の課題解決に取り組むなど、様々な企業と協力し、学生たちは実際に社会に出た際に役立つ実践力を培います。 全学部で展開しているPBL(課題発見解決型学習)が気になる方にオススメな記事をご紹介します。

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    • <実社会から学ぶ PBL(課題発見解決型学習)>

      麗澤大学生と一緒に商品を開発し販売したい

      麗澤大学の先生と"NUIZA縫EMON"のスタッフに親交があったことをきっかけに、2016年5月から麗澤大学の経済学部に所属する学生達と"NUIZA縫EMON"のマーケティング、集客、商品開発などの戦略を一緒に練っています。経済学部として実際に学んでいる事を実店舗で活かしてもらっています。

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