

新型コロナウイルスの影響により、学びの環境が変わったり、経済的に苦しくなったりなど、大学生の生活も大きな影響を受けています。コロナ禍において、改めて考える「大学に行く意味」とは何なのでしょうか。後編では藤野先生が在籍する国際学部や大学で身につけてほしいことについてお話を伺いました。
幅広いバックボーンを持つ先生方が揃う国際学部
2020年度は、新型コロナウイルスの影響で学生とオンラインで接することが圧倒的に多かったのですが、そうした不慣れな状況でも、麗澤大学の学生はコミュニケーションやディスカッションに意欲的に参加してくれました。
「大学に入ってから」ではもったいない。高校生のうちにやりたいことを見つけよう
ただし、大学進学を考えている皆さんには、覚悟を決めて勉強してほしいということを、ここではあえて強調させてください。日本には、何となく「大学に入ってからやりたいことを見つければいい」という考えが今でもありますね。それでは遅いとは言いませんが、私はあまりにも、もったいない気がします。
たとえば、サスティナビリティ系の人材では、専門知識を持った企業のコンプライアンス担当者やCSR担当者といった職種で、専門職化が進んでいます。そうした人材を新卒で採用する日系企業やメーカーはまだ多くありませんが、外資系のコンサルティング会社をはじめ、新卒採用を積極的に行う企業も目立っており、大学で学んだ専門性を現場で活かせるシーンはかなり増えていると言えます。これは採用におけるとても大きな変化だと思います。だからこそ、社会で戦うための実戦的な知識を身につける場所として、大学を見てほしいと思います。
大切にしてほしいのは「本当に大学に行きたいのかどうか」という自分の気持ち
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前述したとおり、私は大学に入学する前に、4年間フリーターを経験しました。大学に入り直そうとしても予備校に行くお金がなかったのです。ですから、独学で受験勉強をして、大学に入ったのは22歳の時でした。すでに"いい大人"になっていたこともありますが、大学で初めて講義を受けた時は、「なんて楽しいんだ」と感動したのを今でも覚えています。 今、新型コロナウイルスの影響で家の経済状況が苦しくなっていて、塾に行きたいけど行けないという受験生が増えていると聞きます。そうした状況の中で、勉強に集中することは簡単ではありません。中には、大学に行くのを諦めようとしている人もいるかもしれません。でも、本気で大学に進学して学問を学びたいと意思を固めれば、色んな活路を見い出すことができると思います。