国際学部
2022.02.09|最終更新日:2026.07.02|

国際協力とは?仕事の種類や国際ボランティア、必要な語学レベルについて解説します

国際協力とは?仕事の種類や国際ボランティア、必要な語学レベルについて解説します

【麗澤大学監修】地球規模の課題や課題解決には、国際協力が必要不可欠です。国際協力といっても明確な定義はなく、どのような意義があり、どのような活動を行っているのでしょうか。また、近年よく聞くSDGsとは関連性があるのでしょうか。本記事では、「国際協力について理解を深めたい」「開発途上国でボランティアがしたい」「将来国際協力機関で働きたい」と考えている高校生に、どのようなことを学ぶべきかを麗澤大学国際学部の松島教授に解説してもらいました。

目次

    国際協力とは?

    国際協力とは、世界中の平和と発展のために、主に政治、経済、教育、医療、環境といったさまざまな分野で世界が協力し合い、開発途上国とそこに住む人々を支援する活動のことといわれています。国際機関や政府機関、民間の団体による活動だけでなく、個人レベルでも節電など環境にやさしい取り組みをすることも国際協力といえます。

    国際協力は政府だけではなく、民間企業やNGO、市民団体、私たち民間人など多くの人々が関係しています。国際協力にかかわる機関や組織などは、大きく次のとおりです。

    ■国際協力にかかわる主な機関・組織

    ・ NGO/NPO
    ・ 国際機関
    ・ 政府機関
    ・ 日本政府
    ・ 企業
    ・ 自治体
    ・ 教育機関
    ・ 公益法人
    ・ 投資家

    ※参考:国際協力とは(JICA)

    国際連合(以下、国連)や先進国が行う国際協力は、開発途上国の経済発展に役立つために行われる「政府開発援助(ODA)」が知られています。それ以外にも、紛争地域の平和を実現するためにある「平和維持活動(PKO)」など軍事を含む安全保障に関する支援、紛争や自然災害などで発生する難民のための人道支援、貿易や為替管理など国際経済維持のための経済協力をしたり、世界的文化財の保護をしたりとさまざまな活動が実施されています。

    国際協力の類似語「国際交流」は国と国との多様な分野における交流を指し、国際協力は国際交流の1つと理解するのがいいでしょう。また、援助(開発援助)は国際協力と同意語として使われがちですが、グローバル化が進み、取り組むべき課題の多様化や民間資金による投資も活発化している現在では、必ずしも「国際協力=援助」とはいえなくなっています。

    国際協力の歴史

    国際協力は、アメリカが欧州諸国の戦後復興のために行った「マーシャル・プラン」が始まりとされ、当初の目的は「戦後復興+経済発展」とされました。冷戦が激化した後、1961年には、ケネディ米国大統領が提唱した「国連開発の10年」が開始され、東西両陣営による「援助合戦」が始まりました。

    その後、開発途上国での債務危機や先進国の援助疲れもあり、国際協力の重点分野は人間の最低限生活に必要とされる「人間の基本的ニーズの充足(BHN)」に移っていきます。1989年の冷戦終了後は、地球的規模の課題に国際社会の関心が集まり「貧困削減」が最重要課題となりました。2000年からは貧困削減を目的とした「ミレニアム開発目標(MDGs)」が始まり、2015年からは「持続的開発目標(SDGs)」が実施されています。

    日本の国際協力は、アジア諸国を対象とする戦後賠償からスタートし、1954年、コロンボ・プランへの加盟を契機に始まりました。日本は欧州諸国と同様、戦後復興を進めるためにアメリカや世界銀行などの国際機関から多額の融資を受けて、新幹線や東名高速道路など経済インフラの整備を進め、その返済が終了したのは1990年です。

    戦後当初は、日本も「援助受取国(被援助国)」の立場で、当時の豊かな国から多くの支援を受けていたことを忘れてはいけません。

    国際協力の目的

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    貧困によって日々の生活苦はもちろん、病気でも病院に行くことができず、年間約530万人の子どもが5歳まで生きられなかったり、およそ5,900万人の子どもが必要な教育を受けられなかったりしているといわれています。また、環境が汚染されることで動物の棲み処がなくなったり、私たちの食卓に並ぶ食べものの安全性が脅かされたりしています。

    国際協力は、このような状況を変えるために必要不可欠です。大きな目的としては、国際協力に積極的に取り組むことで、地球規模で世界中の人々の未来や平和を守っていくことです。国際協力を「援助」として捉える場合、イギリスの国際開発学者デイビッド・ヒュームは先進国が開発途上国に対して援助をする目的を4つ挙げています。

    1. 道徳的義務
    2. 道義的責任
    3. 共通利益
    4. 自己利益

    道徳的義務(1)は苦しい立場にある人々を助けるのは人間として当然という考え、道義的責任(2)は開発途上国が苦しい環境に置かれている主な原因は現在の先進国に責任があるという考え方です。アフリカや南西アジアなど貧しい人が多い地域・国は、歴史的に先進国の植民地であった場所が多く、途上国の開発・発展を支援することは植民地を支配していた国、旧宗主国である先進国の義務であるということです。

    共通利益(3)は、開発途上国の経済・社会発展が進むことは国際社会にとって共通の利益であるという考えです。自己利益(4)は国際社会の平和や安定を進めつつ、経済・社会的な発展が進むことは先進国にとっても自国の利益につながるというものです。

    ※日本が行う国際協力(援助)の目的について
    参考:外務省「国際協力大綱」

    国際協力とSDGsのつながり

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    SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の頭文字で、2015年の国連サミットで選ばれた「2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標のこと」を指します。17のゴール(目標)と169のターゲットから構成され、地球上の「誰1人取り残さない(leave no one behind)」ことを理念に掲げています。

    それぞれのゴールは、貧困削減、飢餓、教育、保健医療、エネルギー、気候変動、ジェンダー、インフラなど「個人の力ではどうにもならない」ように見える分野を対象としています。しかし、個人に目を向けると「大量消費をしない」「ゴミを出さない」「温暖化ガス削減のために公共交通機関を使う」「節水や節電を心がける」など個人レベルでできることは無数にあります。

    大切なのは他人事ではなく、自分事として捉え、毎日1人ひとりが少しずつSDGsを意識して行動していくことです。

    国際協力にかかわれる仕事の種類

    国際協力の仕事現場は多岐にわたり、携わる組織によって役割やアプローチが異なります。ここでは、主に国際機関、政府機関、国際協力NGO、JICAボランティアの仕事を紹介します。

    国際機関

    国際機関の仕事は、国境を越えた地球規模の課題解決を目指すものです。紛争、貧困、環境問題など、一国では解決できない困難に対し、世界中の専門家と協力しながらプロジェクトを推進します。

    ・国際連合(UN)

    国連の主な役割は国際平和の維持と人権保護、持続可能な開発の促進です。国連児童基金(UNICEF)では子どもの生存と健やかな発達を支援し、世界食糧計画(WFP)では飢餓のない世界を目指して食料援助をしています。

    国連で働くには専門知識だけでなく、異なる文化背景を持つ人々と円滑に意思疎通を図る高いコミュニケーション能力が求められます。特定の国に縛られず、中立的な立場から「誰も置き去りにしない」社会の実現に向けて、多角的な支援を展開する視野が必要になります。

    ■主な国連組織

    国連開発計画(UNDP)、国連環境計画(UNEP)、国連プロジェクトサービス機関(UNOPS)、国連人口基金(UNFPA)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連大学(UNU)、国連児童基金(UNICEF)、国連女性機関(UN Women)、世界食糧計画(WFP)など

    ・専門機関

    専門機関は、特定の分野において高度な専門技術や知識を提供する組織です。世界保健機関(WHO)は公衆衛生の向上を担い、国連教育科学文化機関(UNESCO)は教育や文化を通じて平和を構築するなど、それぞれの領域で活動しています。これらは国連と密接に連携しつつも、一般的には独立した予算や組織体制を持っています。

    専門機関は医師、研究者、技術者といった専門家として国際貢献したい人にとってやりがいのある場所です。ルールづくりや技術基準の策定など、世界のスタンダードを構築する役割も担っています。

    ■主な専門組織

    国際労働機関(ILO)、国連食糧農業機関(FAO)、国連教育科学文化機関(UNESCO)、国連工業開発機関(UNIDO)、世界保健機関(WHO)、国際民間航空機関(ICAO)、国際海事機関(IMO)、国際電気通信連合(ITU)、万国郵便連合(UPU)、世界気象機関(WMO)、世界知的所有権機関(WIPO)、国際農業開発基金(IFAD)など

    ・その他の国際機関

    特定の条約に基づいて設立された、世界貿易機関(WTO)や国際原子力機関(IAEA)などが該当します。世界貿易機関は自由で公正な貿易ルールを監視し、経済発展をサポートする重要な役割を担っています。

    また、経済協力開発機構は「世界最大のシンクタンク」と呼ばれ、先進国間での政策調整や統計データの提供を行っています。これらの機関では、法律や経済、科学技術といった各分野の深い洞察力が必須です。専門性を生かして国際社会の基盤となる仕組みづくりに携われます。

    ■その他の国際機関

    国際原子力機関(IAEA),世界貿易機関(WTO),経済協力開発機構(OECD)など

    政府機関

    日本の政府機関も、国際会議への参画を通じてさまざまな国際協力をしています。各府省庁はそれぞれの専門分野を生かして、開発途上国の制度構築や技術支援をサポートしています。

    省庁名 協力事業の概要
    外務省

    政府開発援助(ODA)の企画立案を行う中心的な組織です。世界各地の大使館や総領事館を通じて現地のニーズを把握し、どのような支援が適切かを判断します。国際協力機構(JICA)とも連携し、3つの柱「円借款・無償資金協力・技術協力」を組み合わせて支援しています。

    文部科学省 教育、科学技術、スポーツ、文化の振興を通じた国際協力をしています。途上国の教員養成サポート、国費外国人留学生制度の運営などが主な役割です。
    防衛省 国際平和協力活動(PKO)や、大規模災害時における国際緊急援助活動をしています。医療、輸送、施設(道路や橋の建設)といった自衛隊ならではの組織力と技術を生かし、被災地や紛争後の復興を支えています。安全保障環境の安定に関与し、国際的な信頼性を高める責務を負っています。
    総務省 主に情報通信(ICT)や行政制度の整備という側面から途上国を支援しています。郵便ネットワークの構築支援や、地上デジタル放送の日本方式の導入などは代表的な例です。地方自治のノウハウを共有することで、途上国の行政運営を円滑にするための技術協力も行っています。
    農林水産省 食料安全保障の強化や農村開発を目的とした活動を展開しています。灌漑施設の整備や、生産性の高い栽培技術の提供を通じて、途上国の飢餓克服や貧困削減を支援するのが使命です。国際的な森林保全や水産資源の管理にも関与しています。
    国土交通省 道路、港湾、空港、鉄道といった大規模なインフラ整備を主導することが役割です。質が高いインフラ技術を海外に展開し、途上国の物流や移動の利便性を高めています。都市計画や河川管理のノウハウを提供し、防災に強い街づくりを支援することも主な業務です。
    海上保安庁 海の安全を守るスペシャリストとして、アジア諸国を中心に警備・救難技術の指導をしています。また、海賊対策や海上交通の安全確保、原油流出などの環境対策では各国の海上保安機関と連携し、世界の安定を支える役割を担っています。
    気象庁 気象観測や予報の技術を提供することで、途上国の気象災害の軽減に貢献しています。とくに台風や大雨の被害が出やすいアジア諸国には、気象衛星データの共有や数値予報モデルの活用方法を指導しています。科学的知見を用いて、災害から人命と暮らしを守る役割を担っています。
    消防庁 災害大国である日本の高度な防災・救急技術を世界へ伝える活動が中心です。国際緊急援助隊(JDR)の一員として消防隊員を派遣することや、途上国の消防職員に消火技術や救急救命の研修を行うことが主な任務です。
    環境省 気候変動対策、廃棄物管理、生物多様性の保全といった地球規模の課題解決に取り組んでいます。途上国における低炭素社会の実現に向けた技術支援や、適切なゴミ処理システムの構築をサポートします。近年では、海洋プラスチックごみ問題への対策などに力を入れています。
    内閣府 政府全体の重要政策の調整を担う立場から、国際協力の指針策定や平和構築に深くかかわります。具体的には、PKO(国連平和維持活動)への協力や、国際交流を通じた相互理解の促進などが挙げられます。また、SDGsの推進など、省庁横断的な課題の司令塔としての役割も果たしています。

    参考:各府省庁における国際協力に関する事業一覧(令和6年度/内閣府)

    ・国際協力機構(JICA)

    国際協力機構は「JICA(ジャイカ)」と呼ばれ、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行う機関です。日本はJICAを通じて開発途上国に対する技術協力や資金協力などの国際協力を行っています。JICAは、開発途上国を中心に海外約100か所、国内に15か所の拠点を持っています。

    「信頼で世界をつなぐ」というビジョンのもと、さまざまな分野の専門家・ボランティアの派遣や、開発途上国からの農業、教育、保健医療などの研修員の受け入れを通じて、途上国の経済・社会発展を支援するとともに世界約150の開発途上国の相互理解・友好親善に努めています。また、民間企業の海外展開や、企業が行うSDGsの取り組みも支援するほか、NGO/NPOや市民団体が行う国際協力活動に対してもサポートしています。

    国際協力NGO

    NGOの正式名称は「Non-governmental Organization(非政府組織)」で、国際協力を行う民間団体のことを指します。つまり、国際協力NGOとは開発、貧困、平和、人道、環境などの世界的な問題(地球的規模の課題/SDGs)に対して民間の立場から支援する団体のことです。NGOの特色は、開発途上国で困窮する人々の「政府レベルの援助では手が届かない」要望や要求に対して、迅速かつきめ細かな支援をしていることです。

    国際NGOの活動の歴史は古く、欧米諸国では慈善活動(Charity)として行われ、日本では1995年の阪神淡路大震災以降にボランティア活動が活発化しました。日本のNGO/NPOは1960年代後半から農業分野を中心に本格的に始動し、インドシナ紛争やアフリカでの飢餓などをきっかけに難民救済団体が多く設立されました。現在、国際協力に取り組む日本のNGOは400団体以上あるといわれています。

    日本も国際協力(援助)に関して官民(公務員や民間人)連携を掲げており、開発途上国に対して政府を中心に行ってきた援助も、NGO/NPOや自治体、市民団体と密接に連携して実施していこうと強調しています。

    ※日本が行う国際協力(援助)について
    参考:外務省「国際協力大綱」

    ・NGOとNPOの違いは

    NPOの正式名称は「Non-Profit Organization(非営利組織)」ですが、NGOもNPOもどちらも市民が主体となって、営利を目的とせずよりよい社会を目指す団体であるという共通点があります。NGO/NPOに関して日本では厳格な区別があるわけではありませんが、NGOの多くが「任意団体」として活動するときに契約行為や調達など法的な制約を受けることがあるため、契約行為などが行いやすい「法人格」を有するNPOとして登録する場合が多いようです。

    JICAボランティア(青年海外協力隊)

    JICAボランティアとは、日本の政府開発援助(ODA)の一環として国際協力機構(JICA)が募集し、開発途上国の問題解決のために技術や知識、経験を持った人材を現地へ派遣する制度のことです。農林水産、人的資源、保健・医療をはじめとする190種類以上の職種があり、20歳から応募ができます。また、46歳以上は海外協力隊として派遣されています。

    1965年に発足し、これまで90か国以上に派遣されてきました。とくにサブサハラ・アフリカや南西アジアなど、貧困率が高い地域には多くの若い隊員が派遣され、首都から遠く離れた僻地で現地の人々と寝食をともにしながら活動しており、その成果は多くの国から高い評価を受けています。

    青年海外協力隊は、現地の人々と生活することで開発途上国の抱える問題を肌で感じ、課題解決に貢献する活動をメインにしています。そのため、帰国後もグローバルな人材としてボランティア経験を生かしたキャリア形成が可能です。

    ■応募について

    大学卒業後に参加する場合、勤務先を休職または退職して参加することもあります。参加者は語学力、現地での健康管理、安全対策、派遣中の活動および帰国後の就職など多くの不安を抱えているため、JICAが約2か月間の派遣前訓練を行っています。

    ■麗澤大学は「JICA訓練所での体験入所プログラム」を実施

    国際学部国際学科国際交流・国際協力(IEC)専攻の授業には、JICA訓練所での体験入所プログラムを実施しています。国際ボランティアに高い関心を持つ在学生には、人気です。

    ・2018年3月卒業生・櫛山さんの体験レポート

    【卒業生の活躍】青年海外協力隊でアフリカ派遣!2018年度卒業生 櫛山さんから現地報告が届きました。

    国際協力は国際ボランティアでも参加可能

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    ボランティアとは、一般的に自発的な意思に基づいて社会や人に貢献すること、あるいはその人を指します。ボランティアの要件は次の3点が挙げられ、活動内容も自然災害の復旧、子ども・青少年・高齢者支援、環境保全など多岐にわたります。

    1. 自発的である
    2. 公共性が高い活動である
    3. 無報酬(有償の場合もあり)

    国際ボランティアには、国連機関や各国政府が実施する場合と、民間ベースで行われる場合があります。前者は国連ボランティア(UNV)、米国平和部隊(Peace Corps)、JICAボランティア(青年海外協力隊)など、公的ボランティアです。後者は国際赤十字社や国境なき医師団、国際NGOなど民間ベースの団体が実施するボランティアです。また、日本にいながら募金活動をしたり、古切手や書損じハガキを集めて開発途上国へ送ったりするボランティア活動も広く国際ボランティアの一環になります。

    国際協力にもアルバイトがある

    国際協力を行う団体は多くが小規模なため、常勤職員が少なく、非常勤職員やアルバイトが活躍しています。仕事の内容は事務作業から募金イベントの運営などさまざまです。給与水準は多くの団体が活動資金を企業や個人からの寄付金で賄っていることが多いため、他業種と比較すると低めに設定されています。日本でも国際協力に特化したアルバイト募集サイトもあるのでチェックしてみましょう。

    国際協力には「語学力」が必要になる

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    国際協力に関心を持つ人に必要なのは、英語力です。国連など国際機関の職員は英語に加え、第二言語としてフランス語、中国語、スペイン語、ドイツ語などを習得していることが多く、必要に応じて現地語(スワヒリ語、ヒンディー語など)も話せる職員もいます。

    JICAボランティアの場合は、応募時に中学卒業レベル(英検3級、TOEIC330点)を最低レベルとしていますが、実際に現地活動する場合は不十分なため、派遣前に約2か月間語学訓練を受けてから派遣されます。さらに、現地派遣後も約2〜3週間現地語の語学訓練を受けます。任期は2年間で、多くの隊員が派遣後1年以内に英語、現地語をマスターし、帰国後も高い語学能力とコミュニケーション能力を生かして就職や進学に役立てています。

    ■麗澤大学の学生が海外ボランティアを目指す場合

    日頃の授業から基本的に英語を使用していますので、目標はTOEIC730点以上を目指すのがいいと考えています。麗澤大学の学生ボランティアの活動先はフィリピン、カンボジア、タイ、ミクロネシアなどのため、通常は英語で事足りますが、多くの学生は現地語(タガログ語、クメール語、タイ語、ミクロネシア語など)の日常会話レベルは話せるように勉強しています。

    麗澤大学国際学部の「国際交流・国際協⼒(IEC)専攻」で学ぶこと

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    麗澤大学には、国際ボランティアや貧困、紛争など、地球規模の課題(SDGs)に興味がある学生が学ぶため、国際学部国際学科国際交流・国際協力(IEC)専攻があります。高い問題意識を持つ学生の「国際協力について⼤学で本格的に学びたい」に応えるカリキュラムを用意し、授業をしています。

    【主な授業紹介】

    国際協力・交流の基礎を学ぶ。【IEC基礎演習】
    世界情勢を読み解く力を養う。【国際関係概説/国際関係論】
    文化の多様性を理解する。【多文化社会研究】

    この専攻では、アクティブ・ラーニングを用いて国際協力と交流の基礎を学び、授業で学んだことを国内外で実践できます。例えば、カンボジアの初等教育向上を手助けする活動、石垣島でのフィールドワークなどです。麗澤大学は全学共通の教育としてグローバル教育に取り組んでおり、国際学部の学生も語学力を鍛え、全米模擬国連大会で数々の賞を受賞しています。

    国際協力にかかわれる職業

    麗澤大学で国際協力を学んだ卒業生の就職実績の一部を紹介します。実際、青年海外協力隊になった卒業生はミクロネシア、ウガンダ、ボリビアなどで活動し、帰国後は国際NGOやフェアトレードなど開発途上国を支援する企業などで活躍しています。

    国際公務員(国連職員etc.)
    国家/地方公務員(教員含む)
    JICA
    JICAボランティア(青年海外協力隊)
    NGO/NPO団体
    観光業界
    商社
    メーカー

    麗澤大学のSDGsの目標達成に向けた取り組み

    麗澤大学では「SDGs」という言葉が生まれる前から、建学精神のもと、誰1人取り残さない活動を行っています。また、学生および教職員の意識を高めるために2019年度から「SDGsフォーラム」を実施し、近隣の中学・高校、自治体、企業、市民団体などとの関係強化を図っています(Goal17/パートナーシップ)。麗澤大学では、SDGs目標達成に向けて大学が行っている活動から学生主体の個人活動まで、国内外でさまざまな取り組みを続けています。

    ■麗澤大学SDGs活動一覧はこちら

    国際協力にかかわった先輩の声

    麗澤大学でも国際協力を学び、ボランティア活動に励む先輩たちがいます。ここでは、先輩たちの声やボランティア活動を一部紹介します。

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    まとめ:国際協力を学ぶことで世界を知ろう

    世界の地域・国は国民1人当たりの所得水準によって、経済協力開発機構(OECD)が先進国、中進国、途上国などに分類しています(※国や国民の優劣を示すものではない)。地球には196の国(国連加盟国は193か国)があり、そのうち約150もの国が「開発途上国」です。2020年時点で世界人口の約78億人のうち、開発途上国人口は80%以上を占めるといわれ、現在も開発途上国で暮らす人々は日々飢えや貧困に苦しみ、とくに社会的に弱い立場に置かれている女性や子どもは安全な水へのアクセスや適切な医療を受けることができない、学校に行けないなど、厳しい環境に置かれています。

    「貧困をなくす(削減する)」ことは、1人の力では何もできないと思う人もいるかもしれません。しかし、開発途上国で苦しむ人々が人間らしく尊厳を持って暮らす世界を目指すことは、国際社会の目標であり、先進国に暮らす人が途上国の人を支援することは、同じ人間として当然の義務といえます。

    世界では、地球温暖化をはじめとする気候変動、ウイルス感染症の脅威、食糧やエネルギー危機など地球的規模の課題を多く抱えています。グローバル化が進んだ現代では、地球上で起きているさまざまな課題を「遠くの国で起きている出来事」とするのではなく、日本を含めた世界中が一丸となって協力することが大切です。そして、私たち1人ひとりもその一員として自覚を持って行動に移すことが、国際社会の平和や安定を実現するために必要不可欠です。

    【麗澤大学 国際学部・松島正明教授】

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    職名:教授
    学部/学科:国際学部/国際学科
    専門分野:国際関係論、国際協力論(とくに平和構築)
    現在の研究テーマ:開発途上国における経済・社会開発と幸福度

    主要経歴
    ・外国語学部 教授
    ・独立行政法人国際協力機構 調達部専任参事
    ・麗澤大学外国語学部 非常勤講師
    ・独立行政法人国際協力機構 北海道国際センター所長
    ・独立行政法人国際協力機構 イラク事務所長
    ・独立行政法人国際協力機構 アフガニスタン事務所長
    ・国際協力事業団(JICA)※2003年独立行政法人国際協力機構に名称変更
    ・住友銀行

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