【後編】ドイツ留学 in Japan!
相手にドイツ語が伝わらなくても乗り越える力がつく、COIL型授業とは?

ドイツ語・ヨーロッパ専攻で実施している海外オンラインプログラム「COIL型授業」について、イェーナ大学とのCOIL型授業※を担当する濱野先生と実際に履修しているマハンマディさんへインタビュー。後編では、お二人に麗澤大学の印象や専攻での学びについてお話を伺います。
※COIL型授業:ICTを活用して海外の大学と協働学習を行う教育手法


イランとも日本ともまったく異なるドイツの文化に惹かれて
―お二人が麗澤大学に入学、着任するまでの経緯をお聞かせください
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マハンマディ:私の父はイラン人、母は日本人で、私はイランで生まれました。子どもの頃は日本とイランを往き来していましたが、日本で過ごした時間のほうが長く、第一言語も日本語なので、私自身は日本人の感性に近いのかなと思っています。
ドイツに興味を持ったのは、ドイツに住む親戚とやりとりする中で、ドイツにまつわる映画や小説に触れたのがきっかけです。イランとも日本ともまったく異なるドイツの文化に惹かれ、ドイツ語を学ぼうと決めたのが高校3年生の夏。担任の先生に麗澤大学を薦めていただき、オープンキャンパスに参加しました。その時お話しした先輩から麗澤大学は留学しやすい環境であると聞いたこと、そして先輩方が優しく印象が良かったことから麗澤大学に進学することを決めました。
濱野先生:私が麗澤大学に着任したのは2021年4月ですが、実は約10年前から、ここで非常勤講師を務めていました。現在イェーナ大学で働くシャールト先生と、もともと共同でドイツ語教育の新しい手法や教材の研究開発に取り組んでおり、その内容に興味を持ってくださった麗澤大学の先生にお声がけいただいたのが、麗澤大学とのご縁の始まりです。
学ぶ気持ちがあればいくらでもチャンスがある!
―麗澤大学の印象を聞かせてください
濱野先生:教職員の皆さんは良い方ばかりですし、学生は本当に素直ですね。話をよく聞いてくれて、異文化を学ぶ上では物事をもっと疑ってかかったほうが良いくらいですが、それだけ学びたい、身につけたいという意欲が旺盛なのでしょう。しかも、麗澤大学の学生はほとんどがドイツ語を学び始めてわずか2年ほどでドイツに留学します。そのチャレンジ精神がすごいと思いますね。そんな学生たちと一緒に学んでいて、楽しいことしかないです。
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マハンマディ:ドイツ語・ヨーロッパ専攻の授業は、とてもユニークだと思います。教科書もないですし、授業中は辞書も使えないのです。入学して間もない頃、授業でドイツ語の絵本をつくったことは今でも印象に残っています。ドイツ語なんてまださっぱりわからないのに、それでも自分でドイツ語を考えて絵も描いて、一人ずつ発表しました。またある時は、ドイツ語の料理本を読んで実際につくるという課題が出されて、ケーキをつくったこともあります。
濱野先生:ドイツ語の絵本は「私」をテーマにつくってもらいました。皆の前で発表する頃には、ドイツ語で簡単な自己紹介ができるようになります。さらに皆の発表を聞いて、クラスメイトのことをより深く理解することもできます。「もっと伝えたい!」「もっと知りたい!」という気持ちが外国語を学ぶ上ではとても大切なのだと思います。
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マハンマディ:本当ですね! 最初は「こんなことをするんだ?!」と驚きましたが、今では教科書通りに進む授業よりもずっと楽しいです。
私はドイツ語のほかに英語も学んでいますが、麗澤大学は語学を学ぶ環境が整っているので、学ぶ気持ちがあればいくらでもチャンスがある場所だと思います。勉強につまずいた時は、先生方も親身になっていつも励ましてくださいます。
そんな麗澤大学で学んで良かったと思うことは、語学力が身についただけでなく、物事に臨む姿勢や考え方も変わったことです。前向きにチャレンジできるようになり、授業ではさまざまなテーマについて学生同士が話し合う機会が多いので、物事を深く考え、自分の考えを表現できるようにもなりました。一緒に学ぶ仲間と話すうちに、自分にとっての当たり前がどんどん覆されて、新しい世界に出会えるのも楽しいですよ。麗澤大学で学んだことは私の財産です。
日本で一番ドイツに近い大学です! 麗澤大学で私たちと一緒にドイツ語を学びましょう!
―最後に、高校生の皆さんへのメッセージをお願いします
マハンマディ:私はドイツのことも、ドイツ語もほとんど知らないで入学しましたが、今すごく楽しく学んでいます。ドイツ語に少しでも興味がある、あるいはまだ迷っているという高校生も、思い切ってこの環境に飛び込んでみるのも良いかもしれません。麗澤大学で学ぶチャンスを活かせば、きっと皆さんにも得られるものがありますよ。