外国語学部
2024.05.23

【前編】高校時代は成績が学年で下から2番目。そんな私が英語教師を目指し、夢に向かって駆け抜けるキャンパスライフ

【前編】高校時代は成績が学年で下から2番目。そんな私が英語教師を目指し、夢に向かって駆け抜けるキャンパスライフ

現在、英検1級受験間近の鹿野さん。英語教師という夢に向かって、多くの時間を勉強に充てている鹿野さんの集中力と努力には驚くべきものがあります。前編では、高校時代は学年で下から2番目の成績だった鹿野さんが、英語教師を目指すことを決意したきっかけや、麗澤大学に進学した理由、学内で取り組んでいる活動について伺います。

鹿野 凌
外国語学部 外国語学科 英語・リベラルアーツ専攻 2021年入学
千葉県出身。趣味は読書、音楽鑑賞。オープンキャンパスでは高校生をサポートする学生アドバイザーとして活躍。好きな言葉は、“Anything is possible”。
※取材時、3年次生。
目次

    学年で下から数えて2番目の成績。英検2級に挑戦した高校時代

    私の高校時代は、コロナ禍の真っ最中でした。学校へ通うことができず、オンラインで授業を受ける日々が続きました。当時私は勉強が苦手で、成績は自慢できるものではなく、学年で下から数えて2番目になった時もありました。これといった夢もなかったので、卒業後は就職しようと考えていたのですが、転機が訪れたのは高校3年生の時でした。

    • shikano_english_teacher1.jpg
    • 当時の担任が、いつも授業を面白く工夫してくれる英語の先生で、私に「コロナ禍でせっかく時間があるなら、英検2級に挑戦してみないか」と言ってくださいました。そこから、オンラインで、先生の指導を受ける日々が始まりました。先生はほぼ毎日英会話に付き合ってくださり、モチベーションアップのための勉強法も色々と考えてくださり、私はなんと半年で英検2級に合格することができたのです。

    ボーダーラインギリギリの合格ではありましたが、一気に英語の勉強が楽しくなりました。何かに熱中することがなく、やる気のなかった私をここまで奮い立たせてくれた先生は本当にすごいなと、その時に思いましたね。「今度は私が先生側の立場に立って、色々な生徒を救いたい。何か生きがいや目標を持たせてあげたい」と思い、教師になることを決心しました。高校卒業後は社会人になるものだとばかり思っていた両親や周りの友人にはびっくりされましたが、教師という夢を抱き、麗澤大学への進学を決めました。

    「生徒にやる気を持たせてあげる先生になりたい」

    • 麗澤大学を選んだ理由は、自宅から通える大学を色々調べた結果、英語の力を少人数教育で伸ばしてくれることがわかったからです。「英語をオールラウンドに教えられる先生になる」というゴールイメージがはっきりしていましたから、そのために必要なことはこの学校でしっかり学べると、受験の時に確信していました。麗澤大学には英語を学べる専攻が2つありますが、自分の中の一番の目標が、「生徒にやる気を持たせてあげられる先生になること」なので、自分の視点を豊かにしたいと思い、様々な角度から物事を学ぶことができる英語・リベラルアーツ専攻を選びました。

    • shikano_english_teacher3.JPG

    文学への関心が深まった印象的な授業

    大学に入って、振り分けられた英語のクラスは意外にも一番上のクラスでした。「授業に付いていけないのでは?」と多少の不安はありましたが、先生に質問しやすい環境に恵まれていたので、前向きな気持ちで勉強に集中することができました。

    • shikano_english_teacher9.jpg
    • 特に深い関心を持って取り組んだ授業は、日影尚之先生の「英米文学概説」です。優れた文学には文化学、歴史学、社会学など様々な学問の要素が含まれていることに面白さを感じ、興味がわきました。作品がどうやってつくられていくかという過程や作者の意図を、先生が体系的に講義してくださるので、どんどん読み取れるようになっていき、同じ作家の別作品や同じ時代の作品と比較してみるなど、さらに関心を広げるようになりました。私にとって高校時代には考えられなかった「知的好奇心」というものが生まれたきっかけになった授業です。

    日ごろから本を読むように心がけていて、海外の作品では『ジェーン・エア』(シャーロット・ブロンテ)、日本の作家では川端康成、東野圭吾の作品が好きでよく読みます。将来、生徒に「この作品の登場人物にはこんな一面もあるよ」「こんな解釈もできるよ」という深い話ができるようになりたいと思って、国内外の名作を幅広く読んでいます。

    改善を重ねてつくり上げることができた、自分だけの授業

    • 2年次からは思い切って「英語学習支援プログラム」という大学が主催しているボランティア活動に参加しました。主に英語教職課程を履修する学生が中心となり、近隣の中学12年生を対象に英語の学習支援をするプログラムなのですが、各々が50分間の英語の授業をつくり上げ、実際に生徒に指導を行うというものです。通常は3年次から授業の設計の仕方を学んでいくのですが、英語学習支援プログラムでは早期から経験を積むことができ、反省・改善・実践を繰り返す貴重な学びを体験することができています。

    • shikano_english_teacher10.JPG

    特に影響を受けたのは、同じ夢を持つ同学年の原君の存在です。彼の授業は劇場かと思うくらい面白くて、生徒の興味を引くのが本当に上手だったのです。私は失敗することを恐れ、普通の授業を展開していたのですが、彼の授業を見て「変わらないといけないな」と刺激をもらいました。

    3年次になり、最後に担当した授業は、一番盛り上がりましたね。私は「麗澤クエスト」というゲーム形式で問題を解き進めることができるアクティビティを企画し、実施したのですが、皆ゲームをクリアしたいと熱心に問題に取り組んでいて、すごく嬉しかったです。

    これから教育実習が始まりますが、緊張半分、楽しみ半分です。英語学習支援プログラムで培った指導力を活かして、生徒と同じ目線に立って、英語の理解を深められるような英語学習の工夫を取り入れていきたいと思います。高校時代の恩師である担任の先生にもお会いするので、成長した姿をお見せしたいです。

    ―前編はいかがでしたか。鹿野さんの「英語教師になりたい」というまっすぐな志と、大学生活での実践的な経験が詰まったお話でした。後編では、鹿野さんの大学生活をさらに深堀りするインタビューをお届けします。

    SNSでこの記事をシェア