【後編】幼い日の体験から芽生えた国際協力への情熱。自分ならではの国際協力を目指して。
幼少期のベトナム滞在経験から国際協力に興味を持ち、麗澤大学の国際交流・国際協力(IEC)専攻(以下、IEC専攻)へ進学した荒井航平さん。自分らしく国際協力に携わる道を模索し、学生団体「Tweedia」の立ち上げや、カンボジアスタディツアーの企画運営、「東南アジア青年の船」事業に従事しました。後編では、荒井さんが企画したカンボジアスタディツアーや、「東南アジア青年の船」事業での体験、荒井さんが思う麗澤大学の魅力について伺います。
誰かの人生を変えたい! カンボジアスタディツアーへの挑戦
日頃から国際協力はボランティアでは限界があると感じています。国際協力を仕事にできている人は数パーセントしかいないという話を聞いたことがありますが、自分がボランティア活動として国際協力を続けていくイメージが湧きませんでした。
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そこで、国際協力にビジネスの要素を掛け合わせたら、自分の生活を維持したまま、貧しい人たちを支援できるのではないかという考えに至り、経営について学ぶことにしました。
そんな中、大学2年次生の時に「カンボジアスタディツアー」の企画・運営に携わる機会を得ました。このプロジェクトは、学外団体の代表を務める知人から「人生が変わりましたと言ってもらえたことはありますか?」と尋ねられたことがきっかけでした。
スタディツアーは、実際に自分たちで旅行ツアーのプランを練り、営業活動まで行う取り組みであり、「どん底に落ちるまで失敗してもいい」という覚悟で挑戦しました。まずは8名のチームを結成し、そこから3つのグループに分かれて各々がツアープランを作成しました。コロナ禍の影響もあり、最終的に実現可能性の高いカンボジアツアーに各プランの要素が統合されることになりました。
ツアーづくりの過程では、旅行会社へのプレゼンテーションを行ったり、他大学に赴いてインタビューし、ニーズ調査を行ったりして、実践的なマーケティングスキルを学びました。X(旧Twitter)でDMを1日300件送り続けたり、深夜まで作業したりと、集客にも奔走しました。
結果として15名の参加者を集め、300万円の売上を達成し、ツアーも大成功でした!
ASEAN各国の若者と議論できるまでに成長
カンボジアスタディツアーを終えた後、「もっと海外を知りたい」「現地のことを理解したい」という思いが強くなっていました。そんな時、大学の掲示板で「東南アジア青年の船」事業の参加募集広告を見つけました。
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この事業は内閣府主催の国際交流プログラムで、日本とASEAN各国の若者がともに「東南アジア青年の船」に乗船し生活をともにする中で、文化交流やディスカッションを通じて相互理解を深めるというものです。「この事業は自分のためにある!」と直感して、締め切り2時間前に滑り込みで応募しました。幸運にも参加が認められ、3年次生の12月に事業へ参加することができました。
この事業では、まず参加者が5つの県に分かれてホームステイを行いました。私は鹿児島県でのホームステイプログラムに参加し、タイとカンボジアの青年たちとともに鹿児島県の文化を体験しました。その後、東京に戻ってからは主に社会課題についてのディスカッションが行われ、経済発展というテーマのもと、各国の課題や解決策について意見交換をしました。この経験を通じて、国際的な視野を広げることができただけでなく、大学で培った語学力や国際問題に関する知識を実践の場で活かすことができました。
小規模だからこそ、できたことばかり
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麗澤大学の魅力は、小規模ならではの親密な環境だと実感しています。特に印象的なのは、先生方との距離の近さです。学生が自分からアクションすることに対して、どの先生も熱心に応援してくれます。悩んだ時には親身に相談に乗っていただいたこともあります。また、「この活動は一緒にできそうだね」とお声がけいただき、先生の研究とコラボレーションをすることもありました。
大学の仲間たちも、自身の考えをしっかりと持ち、それを実行に移す行動力がある人が多い印象です。「Tweedia」にも、目標達成に向けて一生懸命取り組むメンバーがたくさんいます。
将来的には、ITエンジニアとしてのスキルを磨きながら、25、6歳頃には海外移住を実現したいと考えています。そして、日本と海外をつなぐプロジェクトに携わりたいと思っています。具体的には、社会課題の解決に取り組む人々が集まるゲストハウスの運営など、経営と国際協力を融合させた活動を模索しています。そのためにも、まずは稼ぐ力をしっかりと身につける。それが、大きな夢に向けた第一歩だと思っています。
麗澤大学での学びや経験は、私の世界を大きく広げてくれた
高校生の皆さんには、自分がやりたいと思うことに、素直に挑戦してみてほしいです。そうすれば、自ずと行きたい大学や進路の解像度が高まることでしょう。やりたいことが決まっていない方は、過去の経験やターニングポイントを振り返り、自分の軸となるものを見つけてください。
麗澤大学で得た知識、経験、人とのつながりが、私の世界を大きく広げてくれました。皆さんも自分の可能性を広げられる場所を見つけ、思い切り挑戦してください!