
工学部の髙波さんは、幼い頃にプログラミングと出会い、ものづくりの楽しさに魅了されました。高校時代にプログラミング部を立ち上げ、麗澤大学入学直後には「Re:Create」というプログラミングサークルを設立。現在は、AIやプログラミングの研究、サークル活動を通じて学びの幅を広げています。後編では、Re:Createとして初めて作品を展示した学園祭の様子、将来の夢、麗澤大学の魅力についてお話を伺いました。

※取材時、1年次生
迷路ゲームとアクションゲームで挑んだ麗陵祭
―2024年11月に行われた学園祭「麗陵祭」ではどのような作品を展示したのですか?
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麗陵祭では「迷路ゲーム」と「アクションゲーム」の2つを展示しました。迷路ゲームは、毎回異なる迷路がランダム生成される仕組みを取り入れた点が特徴です。設計段階では、ゴールにたどり着けない迷路が生成されてしまう問題が発生して、深夜までアルゴリズムの修正を繰り返しました。その分、完成したときの達成感は大きく、来場者が「もう一回やりたい!」と言ってくれたときは本当に嬉しかったです。
アクションゲームは、幅広い年代の方が楽しめるよう、ゲームの動きや難易度設定に特にこだわりました。麗陵祭の準備期間が限られていたため、スケジュール管理が難しく、最終的に完成したのは前夜でした。メンバー同士で意見を出し合いながら、優先順位を明確にして、なんとか展示に間に合わせることができました。
―当日の様子や麗陵祭を終えて感じたことを教えてください。
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麗陵祭当日は、来場者がまるでゲームセンターにいるかのような世界観を楽しめるよう工夫しました。教室内にはゲームの説明ポスターを掲示し、机の配置にも気を配ることで、遊びやすい環境を整えました。小学生から大人まで幅広い年代の方が訪れ、予想以上の反響に驚きました。特に印象的だったのは、小学生の男の子が3時間も迷路ゲームで遊び続けてくれたことです。その姿を見て、「自分たちがつくったもので、誰かを夢中にさせることができるんだ」と実感でき、達成感がありました。
また、来場者の中には「この迷路はどうやってつくっているの?」とゲームの仕組みに興味を持って質問してくださる方もいました。私たちが工夫したポイントを説明する中で、ただ遊んでもらうだけでなく、自分たちがつくったものをどのように伝えるかも大切だと気づくことができました。
準備から当日までの過程でサークルメンバー同士の絆も深まり、全員が一丸となってやり遂げたことは、今後の活動に活かされる貴重な経験になりました。来場者が楽しそうにプレイしている姿を見て、「この活動をしてよかった」と心から思いました。
AI×ロボットで描く未来への挑戦
―大学での学びを、どのように未来へつなげていきたいと考えていますか?
私の夢は、AIを活用したロボットを開発することです。自分が設計したAIをロボットに搭載し、人々の生活を便利に、そして楽しくするものをつくりたいと考えています。特に、高齢者の生活をサポートするAIには強い関心を持っており、大学ではこの分野について深く学びたいと思っています。
現在は、2年次生から本格的に始まるAI関連の授業に向けて、独学でアルゴリズムやAIプログラミングを学んでいます。また、学習環境を活用しながら、実践的なプロジェクトにも挑戦したいと考えています。
さらに、サークル活動を通じてチームでの開発経験を積むことで、将来、AIやロボット開発の現場で求められるスキルを磨いていきたいです。
先生と仲間が支えに! 学びを形にする環境
―麗澤大学の好きなところや魅力を教えてください。
麗澤大学の良さは、先生との距離が近く、学生の挑戦を後押ししてくれる環境が整っていることです。サークルを立ち上げたばかりの頃、活動の方向性が定まらず悩んでいた時に、先生方が何度も相談にのってくださいました。そのおかげで、「まずはみんなで学びながら何かをつくる」という第一段階の目標を設定し、全員で同じ方向に進んでいくことができました。こうした手厚いサポートがあるのは、とても心強いことです。
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また、iStudioやPC設備、工作室など、工学部の充実した設備を先生に相談すれば自由に使わせてもらえるのも嬉しいです。学んだことをすぐに試し、アイデアを形にできる場があることで、より実践的な学びが深まっています。どちらも入学前から魅力に感じていた点ですが、1年間過ごしてその価値をより実感しています。
さらに、仲間とともに成長できる環境があることも、麗澤大学の大きな魅力です。麗陵祭の活動を通じて、先生方だけでなく、メンバー同士で意見を出し合い、試行錯誤を重ねることで、チームで何かをつくり上げることの大切さを学ぶことができました。そうした経験を積み重ねることで、より主体的に学び、挑戦できる力が身についています。
―最後に、高校生へのメッセージをお願いします。
勉強や部活動を続けていると、「このままでいいのか」と不安になることもあるかもしれません。でも、そんな時こそ一度立ち止まって、「自分は何をやりたいのか?」「どんな未来を描きたいのか?」を考えてみてください。それが、次の一歩を踏み出す力になると思います。
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私自身も高校時代、受験勉強とプログラミングの両立に悩んだことがありました。でも、「なぜプログラミングをやっているのか」「将来どんなことをしていきたいのか」を考え直すことで、迷いや不安が少しずつ消えてやるべきことが明確になり、前向きに取り組めるようになりました。
夢や目標があると、頑張る理由が見えてきます。どんなに小さな目標でも、それに向かって一歩一歩進んでいけば、必ず自分の成長につながるはずです。だからこそ、自分の「やりたい」という気持ちを大切にして、挑戦を続けてほしいと思います。