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教育・研究
2026.01.05

角川新書『AIの倫理――人間との信頼関係を創れるか』刊行 ――工学部 清田陽司教授が「AIと共有データ資源」をテーマに共著で執筆

 生成AIの急速な普及により、私たちの社会では利便性が飛躍的に向上する一方、「AIはどのようなデータを学習しているのか」「その判断や生成結果を、私たちはどのように信頼できるのか」といった根源的な問いが浮かび上がっています。

 清田教授の担当章では、AI研究の発展を支えてきたテキストや画像などの共有データ資源に着目し、1990年代のインターネット黎明期に成立していた"信頼に基づく共有文化"が、現在では契約・制度・プラットフォーム設計によって管理される形へと変質してきた過程を整理しています。

 さらに、生成AI時代におけるデータの囲い込み、学習データの不透明性、プライバシーや知的財産権をめぐる倫理的課題を踏まえ、「信頼は前提ではなく、設計されるべきもの」という視点から、持続可能で公正なデータ共有のあり方を論じています。

 また、産学連携の現場で取り組んできた不動産データセットの提供事例を通じ、理念だけでなく、研究者とデータ提供者の対話や合意形成の重要性にも言及しています。

 本書は、AI研究者や技術者に限らず、企業、行政、教育関係者など、AIと共に生きる社会の信頼の基盤を考えるすべての人に示唆を与える一冊です。

書籍情報

  • 書名:『AIの倫理――人間との信頼関係を創れるか』
  • 出版社:株式会社KADOKAWA(角川新書)
  • 栗原 聡 編著、清田 陽司ほか 共著
  • 刊行元:株式会社KADOKAWA
  • 書籍情報URL:https://www.kadokawa.co.jp/product/322410001045/