お知らせ

学生生活
2025.12.22

【開催報告】2025年度 教職シンポジウムを開催

2025年11月22日(土)、本学にて「2025年度 教職シンポジウム」を開催しました。本シンポジウムは今回で11回目の開催となります。

当日は、教職課程を履修する2~4年次の在学生に加え、学校教育の現場で活躍されている現職教員のOB・OGの皆様、さらに教育行政などに携わる卒業生の皆様をお招きしました。実践に基づく貴重なお話が共有され、活発な質疑応答を通して、参加者にとって多くの学びを得られる機会となりました。

本シンポジウムは、2012年度に始まった「OB・OG特別講義」を源流としています。教職を目指す学生が進路への動機づけを高め、自身の将来像を具体的に描くための機会となることを目的に、毎年継続して開催してきました。

本学の教員養成は、在学生のみを対象とした閉じた学びにとどまらず、現職教員として活躍する卒業生にも参画していただく「開かれた学び」を重視しています。大学と卒業生が連携しながら、教師一人ひとりの成長を共に支えていく取り組みを、今後も継続して構築していくことを目指しています。

日時:2025年11月22日 (土) 13:30~17:30
会場:麗澤大学 校舎さつき 3202教室
参加者:40名(本学学生、卒業生)

講演 麗澤大学外国語学部 西澤 倫助教
事例発表① 山武市立成東中学校 小野瀬 真尋教諭
事例発表② 千葉県立若松高等学校 前田 裕人教諭

西澤先生は、「なんでテストするの?ー指導と評価の一体化を考えるー」というタイトルでご講演をいただきました。単語テストと定期考査を例として、「テストを使っていかに生徒の英語力を伸ばすか」、「そのためにテストをどう作るべきなのか」、「テストをどのように実施すれば良いのか」について議論されました。

指導と評価の一体化の議論では、「良いテストを作りましょう」、「学習したものをしっかりと評価しましょう」という面が強調されていますが、「テストは指導である」という観点から「学習を促進するテスト運営」という提言をされました。

西澤先生IMG_7187 (1).jpg

小野瀬先生は、先生が普段から心がけている授業スタイルで、参加学生とコミュニケーションを取りながら、楽しく進められました。授業や部活動、生徒指導のほかにも、校務分掌を計画的に進めることの大切さについて、ご経験を惜しみなく話してくださいました。

教職を志す学生に向けて、たいへんなこともあるが、生徒の成長を感じるというやりがいのある職業であること、「いつかみなさんと、教育現場で一緒に働けることを楽しみにしています」とメッセージを送ってくださいました。

小野瀬先生IMG_7192 (1).jpg

前田先生は、これまでのご経験のなかから、特に「担任」の業務について、詳しく話してくださいました。

一人で対応しようとしないこと、授業中も生徒の様子を観察して、変化を見逃さないこと、生徒との関わりを増やすために心がけていることといったお話を、具体例も交えながら説明されました。

また、授業作りでは、生徒の「わかる」を増やすことを意識し、実際に授業で行っている「帯活動」(授業の冒頭などに、毎回繰り返し行う活動)の紹介をしてくださいました。学生たちも英語で間違い探しをする帯活動に取り組み、生徒役になって体験しました。

前田先生IMG_6781 (1).jpg

質疑応答では、西澤先生、前田先生、小野瀬先生にご参加いただきました。 

教員の業務が多岐にわたり、計画的にこなしていくために心がけていること、自分の学習時間をどのように確保しているかといった質問があり、先生方にはご自身の経験から具体的に、とてもわかりやすく答えていただきました。

ご講演いただきました先生方には改めて感謝を申し上げます。

  • 質疑応答IMG_7200 (1).jpg
  • 3名_IMG_7214 (1).jpg

    本学の教員養成では、「知徳一体の教育」という建学の精神のもと、仁愛の精神を基盤に、教育に対する深い見識と各専門教科の知識・技術を備え、我が国の学校教育に貢献できる人材の育成を目標としています。

    今回のシンポジウムが、受講者一人ひとりにとって、自らの教育観を見つめ直し、教師としての歩みを考えるきっかけとなることを願っています。そして将来、学校教育の現場で活躍し、成長した姿で「登壇者」として本学に戻ってきてくれる日を、教職員一同、心より楽しみにしています。