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ニュースリリース
2018.08.29|最終更新日:2020.07.30|

麗澤大学 枝幸町と連携事業 化石を観光資源に ~歴史と文化が人をつなぐ交流促進事業に協力~

 本学は、 北海道枝幸町にあるオホーツクミュージアムえさしが行う「歴史と文化が人をつなぐ交流促進事業」に協力することになりました。 オホーツクミュージアムえさしは、 デスモスチルス化石調査*を継続的に行い、 オホーツク海沿岸の歴史・自然の研究と教育普及を行っています。 このたび、 「地域資源としてのデスモスチルスの活用の可能性」を探ることを目指し、 観光学を担当する本学教授の山川和彦ゼミと連携し、 共同作業をすることになりました。
 この連携では、 デスモスチルスの学術研究という本来の目的に加え、 北海道立枝幸高校総合文化研究部生徒との交流の機会を設け、 オホーツク文化を含めた地域資源を「大学生の目線」から再発見し、 「ふるさとの魅力」を地域住民と共有しながら、 情報発信していくことを目標としています。 なお、 調査においてはドローンも活用し、 今回の活動全般から地域PR動画を作成、 その上で学生が専攻する外国語(英語、 ドイツ語)による映像資料の制作まで行う予定です。

*デスモスチルス:今から1400万年前に生息していた哺乳類。 子孫に当たる動物が絶滅しているので謎の動物とされている。

連携プログラムの概要
 ○事業名称:デスモスチルス化石発掘調査
 ○事業指導:足寄動物化石博物館澤村寛館長
 ○事業運営:オホーツクミュージアムえさし館長高畠孝宗,主査笠井淳彦,主査木下剛史
 ○事業連携:麗澤大学山川和彦ゼミ
 ○事業協力:枝幸町文化財保護委員・ミュージアムボランティア
 ○活動内容:化石発掘、 ドローンなどの機材を活用した情報編集および発信
 ○主なスケジュール:
  9月4日(火)麗澤大学山川和彦教授およびゼミ生4名が枝幸町入り。
  9月5日(水)-9日(日)調査活動および地域観光資源に関する視察
  9月10日(月)現地発

北海道枝幸町 (町長 村上守継) について】
 北海道宗谷管内に位置し、 海岸線南北約58km、 面積は札幌市と同等で1,115平方キロを擁する広大な土地に広がる森林と豊かなオホーツクの海に囲まれた自然と共生する町で、 毛ガニの水揚げ日本一を誇る。

【「 歴史と文化が人をつなぐ交流促進事業 」の目的】
 古代オホーツク文化やデスモスチルスなど、 「枝幸の特色ある地域資源」を、 外部の研究者や大学生と地域住民がともに学びあい、 地域の魅力を創造します。 また、 情報環境の整備、 情報発信力の向上を通じて、 地域理解の裾野を広げ、 歴史と文化を「地域ブランド」として確立し、 地域住民の財産として共有し、 活用します。  (オホーツクミュージアムえさし資料より)

統括教員 について】
山川 和彦(やまかわ かずひこ)
外国語学部教授。 日本言語政策学会会長。 筑波大学大学院修士課程地域研究科修了。 研究テーマは「訪日外国人と観光」「観光地における言語政策」「言語政策(ヨーロッパの民族集団)」。 科学研究費助成事業「観光地の変容と多言語化の連動性に関する研究」(2017~2019)。

<今回の連携に関してのコメント>
 北海道枝幸町と私の接点は、 北海道の人でも知らないところにタイ人が大挙してやってくるという報道でした(2013年)。 その報道をみて、 タイ人を接遇する地域住民の活動に関心を寄せ、 研究に訪れて以来、 今日まで枝幸町の観光事情を継続的に研究しています。 今回は、 枝幸町、 オホーツクミュージアムえさしと連携することで、 町および地元の高校と大学生が一体となって、 将来に向けた持続的な地域資源のあり方を考え、 情報発信していく第一歩を踏み出すことになると考えています。 古代へのロマンを感じて参加する学生が、 どのように地域資源を「生成」していくのか、 担当教員としても楽しみにしています。

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