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教育・研究
2026.02.10

【開催報告】工学部2年次セミナーB 最終報告会を実施

 2026年1月8日(木)、麗澤大学工学部にて「2年次セミナーB 最終報告会」を開催しました。本報告会では、工学部2年次生が1年間にわたり各ゼミで取り組んできた学修・実践活動の成果を発表しました。

 2年次セミナーBは、「人生観の醸成」をねらいとする科目です。企業や地域と連携した実践的な活動を、キャリア形成の視点から体感することで、他者の価値観や既存の枠組みに流されず、「自分自身の視点」で社会や課題と向き合う力を育むことを目的としています。自らの体験や思索を通して世界を見つめることは、その後の進路選択や研究活動の方向性を考える上でも、重要な契機となります。

 当日は計16ゼミが登壇しました。発表内容は、企業研究や資格取得といったキャリア形成に直結する取り組みから、地域課題の解決、最先端技術を活用した研究開発まで多岐にわたり、学生たちの多様な学びが共有されました。

工学部2年次セミナーB 最終報告会 発表概要(全16ゼミ)

  1. 新井ゼミ:函館市をフィールドに、IT企業や市役所へのヒアリング、データ分析を実施。オーバーツーリズムの実態を踏まえ、混雑予測モデルの可能性と今後の課題を報告しました。
  2. 大岡ゼミ:柏の葉スマートシティを訪問し、AEMS・HEMSや自動運転バスなどを見学。先進技術が住民の暮らしを支える仕組みを体感しました。
  3. 小塩ゼミ:学園祭で実施したVR脱出ゲームの運営報告を中心に、モーションキャプチャや音楽の可視化など、体験型コンテンツ開発の成果を発表しました。
  4. 鈴木ゼミ:高齢者支援をテーマに、自動追従カートや移動ロボット、学内でのデリバリー実証実験など、ロボット技術を活用した課題解決に取り組みました。
  5. 陳ゼミ:藤沢市・江の島での現地調査を通じ、ごみ回収の現場課題を分析。AIやロボット、DX技術を活用した今後の研究の方向性を示しました。
  6. 笹尾ゼミ:牛久市の魅力を若者視点で再発見するアプリ「USHIKU QUEST」を開発。都市開発や地域PRへの活用可能性を共有しました。
  7. 河野ゼミ:住民インタビューをもとに「高島思い出マップ」を制作。付箋を活用したアナログマップにより地域の記憶を可視化し、展示を通じて地元へ発信しました。
  8. 永田ゼミ:梨の箱詰め作業を支援する「AI×ロボティクス」の研究に取り組み、3D点群データを用いた果実認識の可能性を検討。あわせて、地方都市の過疎化や高齢化に伴う免許返納問題を見据え、生活インフラ再設計に向けた新たなセンサーフュージョンの提案を行いました。
  9. 邵ゼミ:将来の職業像をテーマに、AIエンジニアやIT特化型公務員など、それぞれのキャリア目標と必要な学びを共有しました。
  10. 柴崎ゼミ:IoTセンサーとクラウドを活用した省エネ実証に挑戦。実装から運用までの課題を通して、実社会での技術活用を学びました。
  11. 清田ゼミ:福岡県の高経年マンションを題材に、AIを活用したリブランディングを提案。地域の記憶や個性を未来につなぐ可能性を示しました。
  12. 津村ゼミ:白井市の梨農園と連携し、樹形予測とARを用いた剪定・収穫支援技術を開発。スマート農業の実現性を発表しました。
  13. 塚田ゼミ:梨農園の地形や果樹の配置を立体的に把握するための3D点群データ取得やガウシアンスプラッティング(画像データから3Dデータを生成する技術)に挑戦し、農地の境界や高低差、農業インフラの状況などを可視化する「立体マップ」の作成に取り組みました。あわせて、音声対話プロジェクトについても紹介。高齢者や子どもとの音声対話データを収集することで、最先端研究に必要なデータセット構築の取り組みを発表しました。
  14. 大澤ゼミ:企業や自治体、プロアスリートとの交流を通じてキャリアを考察。社会との接点から自身の将来像を描きました。
  15. 宗ゼミ:信号機の点灯時間を分析し、渋滞やストレス軽減の可能性を検討。データ分析によるまちづくりへの応用を提案しました。
  16. 須永ゼミ:IT業界を志望する学生が資格取得に挑戦。学習方法の重要性とキャリア形成への気づきを振り返りました。

 講評では、株式会社ルリアン代表取締役社長の小西弘樹氏より、キャリア形成において重要なのは「社会や自分の変化を捉えるセンサー」と「行動力」であるとのメッセージが送られました。自身の経験を踏まえ、価値観や社会は短期間でも大きく変化することを指摘し、「可能性に蓋をせず、広がる方向に情報を集めてほしい」と学生たちを激励しました。また、周囲の声に流されるのではなく、実際に人に会い、自分の目で確かめることの大切さが語られました。

 続いて唐木重典副学長からは、「どの発表からも協働の跡と主体的な学びが感じられた」との講評がありました。企業や自治体との関わりを通じて得た気づきを、今後も自ら検証し、深めていく姿勢に期待が寄せられました。

 本報告会を通じて、学生たちは技術を学ぶだけでなく、「技術を社会でどう生かすか」「自分は何に向き合いたいのか」を考える機会を得ました。2年次セミナーBでの経験は、今後の学修や進路選択に向けた確かな土台となることが期待されます。

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      発表の様子1
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      発表の様子2
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      発表の様子3
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      発表の様子4
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      発表の様子5
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      株式会社ルリアン 代表取締役社長 小西弘樹氏