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2026.02.27

外国語学部4年生・石川達也さんが地元・埼玉県宮代町のトークイベントに登壇 ― 障がいと向き合い続けた22年間の歩みを語る ―

麗澤大学外国語学部外国語学科ドイツ語・ヨーロッパ文化専攻4年生の石川達也さんが、地元である埼玉県宮代町で開催されたトークイベント「この人の話が聞きたい」(通称:このハナ)※に、ゲストスピーカーとして登壇しました。
※「この人の話が聞きたい」は、町内外で活躍するゲストスピーカーの話をきっかけに、参加者同士が交流し、新たなアイデアやつながり、試みを生み出すことを目的として実施されているトークイベントです。

石川さんは宮代町出身。850gの未熟児として生まれ、生まれつき脳性麻痺という身体障がいがあります。高校3年生の時には東京パラリンピックの聖火ランナーを務め、麗澤大学では単身で1年間ドイツへ留学するなど、障がいと向き合いながら、さまざまな挑戦を重ねてきました。

今回のトークイベントでは、自身の22年間の人生を振り返りながら、障がいとどのように向き合い、数々のチャレンジを実現してきたのかについて、具体的なエピソードを交えて語りました。

小学校時代には手術を経験し、不安や弱気な気持ちに押しつぶされそうになったこともあったといいます。しかし、入院先で出会った小児がんの友人が、弱音を吐かず前向きに日々を大切に生きる姿を目の当たりにし、「自分も弱音を吐いている場合ではない」「人生を前向きに生きることの大切さ」を学んだと語りました。

中学時代には支援学校に在籍。そこで出会った仲間たちは、今でも大切な一生の宝物だといいます。障がいを抱えながらも、自分一人でできることを増やそうと努力する仲間の姿に刺激を受け、ウクライナでのリハビリ後は自ら行動できる範囲を広げていったと振り返りました。

高校では一般校に進学し、生徒会活動に3年間所属。部活動では部長も務めました。高校3年生の時に東京パラリンピックの聖火ランナーを務めた経験については、「一生懸命に生きる姿を見せることで、誰かの力になれるかもしれないと思うようになった」と話します。恩師からかけられた「努力している姿を周りの人に見せてごらん」という言葉は、自己表現について深く考えるきっかけになったそうです。

大学進学後はアルバイトにも挑戦し、自身の行動領域をさらに広げました。中でも最も印象に残っている経験として挙げたのが、ドイツへの留学です。文化や価値観の異なる環境での生活を通して、「どんな状況でも自らコミュニケーションをとることの重要性」を強く実感したと語りました。

講演の中で石川さんは、「配慮をお願いするだけではなく、その分、自分も何か恩返しをしたいという、相手に歩み寄る気持ちが大切だ」と述べました。就職活動を終え、4月から社会に出るにあたり、「この気持ちを忘れず、社会の中でも価値を発揮できる人間でありたい」と、力強く語りました。

最後に大人へのメッセージとして、
「周囲の子どもが『やりたい』と言ったことは、ぜひ全力で応援してあげてほしい。自分は障がいを持ちながらも、周囲のサポートや後押しがあったからこそ、さまざまな経験ができた。特に両親からは、チャレンジを止められたことが一度もなかった。この場を借りて、関わってくれたすべての人に感謝を伝えたい」
と締めくくりました。

石川さんの率直で熱のこもったメッセージに、会場は大きな感動に包まれ、多くの参加者が目頭を熱くする時間となりました。

  • 石川さん座.jpeg緊張しながらも自分の言葉でプレゼンをする石川さんの姿

  • 石川さんトロフィー.jpeg東京パラリンピック時のトーチ

  • 石川さん立.jpeg質疑応答にもしっかりと受け答え。

  • 石川さん装具.jpeg幼少期に付けていた装具