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教育・研究
2026.02.17

【開催報告】麗澤大学工学部 設置2周年記念シンポジウム― テクノロジーで社会課題を解決する

2026年2月13日(金)、麗澤大学工学部 設置2周年記念シンポジウム「テクノロジーで社会課題を解決する」を開催しました。

麗澤大学は2024年に工学部を新設し、文理融合を特色とする総合大学として新たな一歩を踏み出しました。本シンポジウムは昨年に続き2回目の開催となり、社会の第一線で活躍する実務家・研究者を迎え、大学教育と産業界の連携、そしてテクノロジーの可能性について議論を深めました。

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学生プロジェクト発表

① 白井市連携農業ロボットプロジェクト
(登壇:情報システム専攻2年 木下睦之介さん)

日本の農業従事者人口が2050年には現在の約4分の1まで減少すると予測される中、AR技術を活用した作業補助システムの開発を提案。津村ゼミ、永田ゼミ、塚田ゼミ、笹尾ゼミの合同チームとして、樹形予測とARを用いた果樹園の最適剪定・収穫アシスト技術の研究に取り組んでいることが報告されました。

② 柏レイソル連携プロジェクト
(登壇:情報システム専攻2年 大場史温さん・中谷健太さん・大森葵さん)

地域連携シンポジウムで実施した「3Reクイズ大会」(REYSOL・REGIONS・REITAKU)や、スポーツテックをテーマとした特別授業について報告。スポーツとテクノロジーを掛け合わせた地域活性化の可能性を発信しました。

③ 潮来高校・高大連携プロジェクト
(登壇:情報システム専攻2年 下平優和さん、ロボティクス専攻2年 小沼琉斗さん)

「Z世代が考える潮来のまちづくり」をテーマに議論を重ね、地元企業からの寄付を受けて「はまぐりご飯」の商品開発を実現したことを報告。高大連携による実践的な学びの成果が紹介されました。

④ EVラッピングデザインコンテスト
(登壇:情報システム専攻2年 前田守海さん)

東北大学から譲渡された電気自動車「トヨタコムス」に、麗澤大学らしいデザインを施すプロジェクトについて報告。特別審査員として"モンスター田嶋"こと田嶋伸博氏も参加し、全32作品の中から最優秀作品が選出されました。選ばれたデザインは実際に車両へラッピングされ、その成果が披露されました。

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活動成果展示

休憩時間には、iArenaにてポスターやデモンストレーションの展示が行われました。EV車の実物展示をはじめ、「つくばチャレンジ2025」への参加報告、ロボットアームの展示、「下田の杜プロジェクト」の活動報告など、多彩な取り組みが紹介されました。

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基調講演

岩政大樹氏(元鹿島アントラーズ・北海道コンサドーレ札幌監督/麗澤大学客員教授)

「自分なりの人生を歩む」をテーマに講演。高校時代の怪我をきっかけに価値観が大きく変わった経験を振り返り、

  • 「どんな結果が出ても後悔しない選択をすること」
  • 「その経験があったからこそできることを選ぶこと」

という2つの判断基準を大切にしていると語りました。テクノロジーの話題にとどまらず、挑戦する姿勢や意思決定の在り方について、学生へ力強いメッセージが送られました。

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パネルディスカッション

塚田義典准教授をファシリテーターに、岩政大樹氏、野村烈氏(株式会社STYLY 執行役員)、小島幸夫校長(茨城県立藤代紫水高等学校)、櫻井譲校長(麗澤中学・高等学校)、学生代表として大浦美礼奈さん(下田の杜プロジェクト)、小沼琉斗さん(潮来高校・高大連携プロジェクト)が登壇しました。

スポーツテックについて岩政氏は「データで測れない部分も多い」と現場の視点を提示。一方で、欧州で進むセットプレーのデータ活用事例を紹介しました。

AIの活用について野村氏は、「最後に判断するのは人。AIを使う側に回ることが重要」と強調。学生からは、ロボットによる地域課題解決への挑戦や、SNS活用による地域発信の取り組みとその課題が共有されました。

教育現場からは、プロジェクト学習や体験型教育の重要性が語られ、実践を通じた学びの価値が改めて確認されました。

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講評

最後に、林泰弘氏(PwCコンサルティング合同会社 執行役員)が講評を行いました。林氏は、本シンポジウムで紹介された学生たちの取り組みに触れながら、社会課題の解決には「本気で取り組む姿勢」そのものが重要であると述べました。また、専門性を持つ人材が分野を超えて協働し、互いの知見を持ち寄ることで、より実効性の高い解決策につながると指摘。さらに、社会や地域と関わりながら実践を積み重ねていくことが、将来に向けた大きな力になると学生たちへエールを送りました。

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本シンポジウムは、テクノロジーを手段として社会課題に向き合う学生の姿勢を示すとともに、大学・産業界・地域が連携する未来志向の学びの場となりました。