経済学部では、グローカル人材育成の一環として、2026年3月15日(日)~21日(土)の1週間、台湾経済研修を実施しました。
研修に帯同した同学部教授の萩野覚教授と陳玉雄教授より、レポートが届きましたので、ご紹介いたします。
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今回の研修の目的としては、以下の3つのことを掲げました。
- 海外経済に対する関心を高め、更なる海外研修や海外留学への意欲を高めること。
- 半導体を中心としたICT産業に牽引された台湾の経済発展や社会の進歩を肌で感じ、積極的な取り組みに目覚めること。
- 日本と台湾の経済関係に関し、過去の両国間の長い歴史も含め理解させ、国際関係に対するアンテナを高くすること。
さて研修は、3月16日(月)、長年に亘り本学と提携関係にある淡江大学訪問で始まりました。同学・葉剣木国際長の経営学に関する英語講義を受けた後、「淡麗中心」で学生と交流しました。
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淡江大学・麗澤大学 両校の交流拠点として開所された「淡麗中心」
淡江大学学食の定食です。80台湾ドル=400円くらい。麗澤大学の学食と同じくらい安くて美味しいです。
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「Reitaku International House」と命名された学生寮を訪ね、淡江大学留学中の麗澤大学生を激励してきました。
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3月17日(火)には、三菱UFJ銀行台北支店を訪ね、台湾の金融経済情勢・為替制度や、半導体ビジネスについて、貴重な話を聞きました。「グローバル人材になるためには、どのような努力をすべきか」との学生の質問に対しては、「海外を訪ね歩いて日本の常識から脱却すべき」といったアドバイスを頂きました。
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午後には、財団法人張栄発基金会の鍾徳美執行長を表敬訪問した後、長栄海事博物館で船の歴史について説明を受けました。実は我々、エバー航空で入国したのですが、同社は、台湾の大手海運企業である長栄海運(エバーグリーン・マリン)が航空事業に参入する目的で、1989年に設立されたものです。創立者である張栄発氏は、麗澤大学のモラロジー研究に賛同され、麗澤大学名誉博士(経営学)を授与されています。
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3月18日(水)には、国立嘉義大学を訪問し、20世紀初の日本と台湾の関係について学習しました。林億明教授よると、台湾の社会経済システムの多くが日本に由来しています。八田與一という方、台湾で最も尊敬されている日本人と言われていますが、嘉義国立大学を通っている灌漑施設を造り、コメの生産高を4倍にしたとのことです。台湾における対日感情について、
研修後半の3月19日(木)・20日(金)は、新竹サイエンスパークで半導体の集中講義です。まず、半導体製造装置大手RORZE台湾を訪ね、半導体製造装置の製造現場を見学するとともに、佐々木董事長から、半導体のしくみや今後の進歩の方向性について、話を聞きました。佐々木董事長は、30年間台湾で生活しており、その間、台湾の経済成長を肌で感じてこられました。失われた30年近くを経験した日本と異なり、台湾では、競争や革新によるダイナミズムが産み出されてきたとのことです。
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次に、半導体製造最大手TSMCを産み出した台湾工業技術院ITRIを訪ねました。ガイドをしてくれた杜博士は、淡江大学出身ですが日本語が堪能で、難しい応用技術の最先端の話を、とても分かり易く説明してくれました。
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さらに、TSMCイノベーション博物館を訪ねました。半導体やICT技術の高度化や社会の進歩について英語で話を聞いた後、VRで未来都市を見ました。VRの内容を共有できないのは残念ですが、学生にとって(教員にとっても)、最も面白い体験だったようです。
今回研修に参加したのは、経済学部の学生10名です。
参加学生からは、「面談を重ねるにつれ、事前学修を基に、どう議論を進めたら良いかが分かってきた」、「オープンクエスチョンではなく、自分の意見にコメントをもらうような質問が有効であると気づいた」といった声のほか、「RORZE台湾董事長の経験談を聞きチャレンジすることの重要性を痛感した」、「ネガティブ思考から脱却したい」、「中学生の時の海外留学に対する思いが蘇った」、「将来は台湾に住みたい」といった声も聞かれました。
ただ、一部の学生からは、未来都市のようなICTによる社会の進歩と、夜市などでみられる素朴な生活とのギャップ、あるいは、貧富の格差について疑問が示されたことも事実です。その着目点は素晴らしく、今後の講義やゼミの中で、自分なりの解決策を考えて行ってもらいたいところです。何れにしましても、今回、このような大きな成果が得られましたので、来年度以降も台湾経済研修を実施したいと思っています。この研修は、麗澤大学フォルモサ基金の奨学金支給対象となっており、学生の自己負担を10万円未満に抑えることができました。現在および将来の麗澤大学経済・経営学部の皆さんに、是非、参加して頂きたいと思います。















