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【実施報告】生成AIで学校はどう変わる? PwCコンサルティングの講師を迎え、工学部でエドテックの特別講義を実施
2026年10月20日(火)、本学工学部の授業「麗澤流エンジニアB」(担当:大澤義明教授・須永大介准教授)において、PwCコンサルティング合同会社 公共事業部 デジタルガバメント統括パートナー執行役員の林泰弘氏と、シニアアソシエイトの諌山義典氏をお招きし、特別講義を実施しました。
今回は、教育(Education)と先端技術(Tech)を掛け合わせた「エドテック」を取り上げ、「ビジネス的な視点からとらえるー生成AIによって変容する学校の姿」をテーマに、テクノロジーがもたらす学びの変化や、システム思考など物事を多角的に捉える考え方についてお話しいただきました。
生成AIを学びにつなげるために
前半は諌山氏より、学校現場におけるICT活用の変遷と、生成AIを活用した教育の可能性や課題についてご説明いただきました。
一人一台の端末や通信環境の整備を進める「GIGAスクール構想」を例に、テクノロジーの導入を通じて、一人ひとりの理解度や興味・関心に応じた学びや、互いの考えを共有する協働的な学びが広がっていることを紹介。一方で、端末を整備するだけでは十分ではなく、授業の進め方や教員の活用方法も含めて、学びのあり方を考える必要があることが示されました。
生成AIについては、答えを直接提示せずに生徒の思考を促す学習支援や、教員による授業案・小テストの作成支援などの事例を紹介。その一方で、AIを使って課題の答えを得られても、本人の理解や学習の定着につながるとは限らないことや、学習成果の評価方法を見直す必要性についてもお話しいただきました。
講義中には、学生がスマートフォンを使い、学校での生成AI活用について意見を寄せる場面もありました。学生からは、基礎知識を身につける段階での利用に慎重な意見が出る一方、自分の考えを改善するための補助として使うことや、AIのリスクも併せて学ぶことを提案する声も上がりました。
こうしたやり取りを通じ、AIへの指示や出力内容の妥当性の判断には、人間自身の知識や思考力が欠かせないことを確認しました。
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学校教育とテクノロジーの関わりについて説明する諌山氏
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生成AIの活用について、講師の問いに答える学生
「システム思考」で教育の全体像を捉える
後半は林氏より、物事を複数の構成要素と、それらが互いに影響し合う関係から捉える「システム思考」についてご講義いただきました。教育へのテクノロジー導入についても、機器を整備するだけでなく、使い方や教材、教え方、学び方などソフト環境を整えることの必要性を示されました。
授業を一つのシステムとして見ると、児童・生徒や教員、教材、授業方法、学校設備に加え、保護者や学習指導要領など、さまざまな要素が関わっています。講義では、それぞれが互いに与える影響を矢印で表す「因果ループ図」を用い、目の前の出来事だけでなく、その背景にある構造に目を向ける方法が紹介されました。
また、自分の知識や経験、専門性に基づく思い込みによって、見落としが生まれることにも言及。異なる知識や視点を持つ人々が意見を持ち寄る「認知的多様性」の重要性をお話しいただきました。複数人で議論する際にも、特定の人の意見だけで結論を出すのではなく、互いの意見を引き出し、一人では気づけない視点を得ることが大切だと説明されました。
さらに、全体を俯瞰する「鳥の目」、細部を観察する「虫の目」、時間の流れを捉える「魚の目」という三つの視点も紹介され、学生たちは物事を多角的に捉えるための考え方を学びました。
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システム思考を解説する林氏
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学生に語りかけながら講義を進める林氏
教育の未来をめぐる質疑応答
質疑応答では、地域間の教育格差へのテクノロジーの活用や、教育の公平性、AIによる仕事の変化など、幅広い質問が寄せられました。
諌山氏からは、遠隔授業によって地域を越えて学習機会を共有できることや、テクノロジーを使って一人ひとりの状況に応じた学習を支援する可能性について説明がありました。
また、大学生のうちに身につけておきたいことについて、林氏は、仲間とのつながりを大切にし、他者の意見を受け止める姿勢の重要性を強調しました。生成AIの話から将来のキャリアまで話題が広がり、学生たちが自身の学びや将来について考える機会となりました。
今回の講義を通じて、学生たちは身近な「学び」を題材に、技術の可能性と課題の両面について理解を深めました。さらに、技術を社会で役立てるためには、関係する人々や社会の仕組みを広く捉える視点 が重要であることを学びました。
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回答フォームに寄せられた質問に答える諌山氏
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学生からの質問に答える林氏











