施設紹介1.Global Dormitoryとは?

より進化した学生寮を求めて

本学では、他者の役⽴つことをなすことによって人間は成⻑すると考えております。ユニット・リーダーやフロア・リーダー(フロア長)は上級生の役割ですが、その役割を通して下級生の世話をする立場にあるということが上級生の⼈間力を伸ばすシステムとして機能するわけです。したがって本学では、同学年だけによる寮体制を採用しておりません。

日本人学生と外国人留学生がともに暮らし、互いに異なる環境や文化を認め合いながら様々な学生が親交を深め合います。Global Dormitoryは国際的な学びの場であり、一人ひとりが人間性を高める場となります。

管理体制としては、学生証による入館認証、防犯カメラ等のセキュリティシステムの充実に加え、寮の玄関には寮事務室を設置し、寮生の安全を確保しています。

Global Dormitoryの運営体制

学生による自治を徹底。責任感と、後輩への思いやりが大きく育ちます。

学⽣たちがルールを決めて運営する、全国でも希少な学生寮のシステムを導⼊しています。6人分の個室と共有リビングがある部屋を「ユニット」という単位で分け、ユニットリーダー、フロアリーダー、係担当といった様々な役割を学生たちが担当。それぞれの仕事をこなすことで、大きな成長に結びつきます。

学生寮における「ユニット」の仕組

ユニットに所属する寮生は、同学年のみでの構成にはしません。

経験豊富な上級生がユニットリーダーやフロアリーダーの役割を担い、下級⽣の相談を受けたりサポートしたりすることによって、人間的に成⻑するとともに社会人としての基礎能力を身につけます。

学⽣たちによる組織的な寮の運営体制

8名で構成するユニットリーダー会議で寮生の意見を集約し、寮運営上の課題解決を図っています。会議は月2回開催され、各種情報の共有と寮生活上の諸問題を議論しています。

国際的な「学び」の寮

ユニット内の構成を日本人と外国人留学生の半々とすることによって、いろいろな海外の留学生と交流することができます。日常的な寮生活をとおして異文化と接し、国際的な感覚を自然と⾝につけていくことができるのも、Global Dormitoryの特色です。

学生寮の歴史

麗澤大学は、本学の前身の道徳科学専攻塾が創立された昭和10[1935]年以来、男女共学と全寮制度を教育の特色の⼀つとしてきました。寮の玄関には「自我没却神意実現の自治制」という掲板が掲げられ、創立以来、寮生の生活信条となっています。寮生活とは共同生活を通じて自己の品性を向上させる場であり、他からの規則や命令によって律せられたり、自己中心の考えによって生活するのではなく、他人を思いやる温かい心を中心とした高いモラルの意識によって自己を律してゆく自治制が根本であるというものです。

昭和34年に4年制⼤学として開学したときにも、初代学⻑の廣池千英はこの伝統を受け継ぎ「本当の意味での⺠主主義を体得するためには、自由と自治との訓練を十分に深めなければなりません。諸君は、将来社会に⽴ちまして、立派な社会人として自由と自治とを十分に発揮する活動ができるための訓練を受けなければならないのであります。麗澤大学は、この自由と自治とを訓練するための場なのであります」と寮生活の意義を語っています。麗澤⼤学ではこのような理念のもとで全寮制の学生寮が運営されてきました。

その後、時代の変化と規模の拡⼤に伴い、全寮制度から希望入寮制度に移⾏しました。けれども、全寮制度時代からの伝統と「学び」の精神は連綿と受け継がれています。学生寮には、地方出身の学生や外国人留学生の経済的な支援という側面もありますが、それ以上に⼈間形成の場として、また国際的な交流の場として、その学習効果が期待される場でもあります。