2025年12月23日(火)、「麗澤大学 SDGsフォーラム2025」学生プレゼンテーションコンテストにおいて、「ヨーロッパ横断研修」に参加した外国語学部ドイツ語・ヨーロッパ文化専攻1年次生が登壇し、「歩いて見えた憧れのヨーロッパ」と題したプレゼンテーションを行いました。発表では、現地での経験や学びの成果が共有されました。
ヨーロッパ横断研修は、ドイツ語・ヨーロッパ文化専攻の学生が1年次に取り組む必修研修で、夏季休暇中に3~4名の少人数のグループでイスタンブールからベルリンまで陸路で各地を巡り、現地の文化や歴史を学ぶ研修です。今回は、バルカンルートと旧共産圏の東欧ルートの2チームに分かれ、全20名が春学期を通して準備を重ね、9月上旬から中旬にかけて実施しました。プレゼンテーションでは、旅の過程で直面した「言葉の壁」や「想定外の出来事」、そしてヨーロッパ各地で目にした社会課題について、等身大の視点で語られました。
発表では、必ずしも英語が十分に通じるわけではない環境の中で、片言同士のやり取りを通して懸命に意思疎通を図った経験が紹介されました。相手に思いが伝わった瞬間の喜びや、互いに協力して会話を成立させようとする姿勢を通して、「語学力以上に、伝えたい思いを持つことの重要性に気づくことができた」という学びが紹介されました。
また、初めて訪れる土地で道に迷う場面も多く、途中でバスの行先を誤り、別の国へ向かってしまうという大きなアクシデントもありました。困っていた際に現地の警察官に声を掛けてもらい、国境まで送り届けてもらいながら地域の歴史や文化について教えてもらった出来事は、学生にとって印象深い出会いとなりました。この経験を通して、「最短ルートで目的地に到達することだけが正解ではなく、寄り道や遠回りの中にも大きな学びがある」という思いを深める機会となったことが紹介されました。
さらに研修中には、社会の厳しい現実とも向き合う機会がありました。日本よりもはるかに多いホームレスの存在や、募金を装った詐欺被害を経験したグループの事例が紹介され、国や地域によって異なる社会制度や支援の在り方を意識する契機となりました。また、ヴィンチャ遺跡、NATO空爆跡、アウシュビッツ強制収容所などの歴史的地点を訪問し、過去の悲劇と現代社会の問題を重ね合わせながら、「被害者にも加害者にもなり得る」という現実の複雑さについて考える機会となったことが紹介されました。
最後には、「私たちはまだ大学1年生で、ヨーロッパについて知らないことがたくさんあります。1度訪れただけで理解したつもりにならず、"グレーゾーンに留まりながら考え続けること"の大切さを、この研修を通して学びました。」という率直な思いが語られ、発表は締めくくられました。
今回のプレゼンテーションは、体験を単なる思い出として終わらせるのではなく、社会課題への関心や国際的な視点をさらに深める契機となりました。











