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2018.02.02|最終更新日:2020.07.30|

【開催報告】黒須ゼミ 卒業研究・公開口頭発表会が行われました

 平成30年1月27日(土)、黒須ゼミ「家族と社会の比較研究」の卒業研究・公開口頭発表会(17期生・Cohort2016)が行われました。

発表会には、4年生のご家族の方々から、教職員、OB・OG、来年度ゼミに入ってくれる2年生までたくさんの方にご来場いただきました。発表会は4つの大きなセッションに分かれており、それぞれのセッションで非常に素晴らしい発表を聴くことができました。

 第1セッションでは、単身赴任や養子慣行、父親の子育てへのあり方といった、黒須ゼミらしい家族に関する発表でした。特に平野仁美さんの単身赴任の卒論発表では、単身赴任家庭で育ち、今も生活している自身の経験を元に、準欠損家庭として問題視する見方に異議を唱える形で、単身赴任での家族の絆は強くなるといった利点を主張している点がとても印象的でした。
 第2セッションは、ジェンダーとアイデンティティという現代を生きる私たちが向き合っていかなければならない、非常に社会的で重要なテーマを中心とした発表でした。なかでも、佐伯亮哉さんの発表は、アメリカにおけるトランスジェンダーという性的マイノリティーの権利の歴史をpublic bathroomという斬新な観点から英語でまとめた、非常に面白い発表でした。時には笑いも起こる、まさに佐伯さんらしいオリジナリティー溢れる発表だと思いました。
 第3セッションでは、奨学金問題や友人関係、近親者との死別に対する適応比較など、私たち若者に非常に関係が深いけれど、それでいて社会全体に非常に強い関係があるテーマの発表でした。林田修一さんの発表は、JASSOの奨学金制度の問題点を挙げながらも、批判に徹するだけでなく、あくまで中立の立場から述べた発表で、オーディエンスの多くが奨学金に対して公平で深い見解を得られたのではないでしょうか。
 第4セッションは、未来の私たちが解決していかなければならない少子高齢化における介護と、成長を続けるAIとの付き合い方に関する発表であり、外国人労働者やAIとの今後の付き合い方を考えさせられました。鈴木優樹さんの発表はAIという、わくわくする一方で脅威にもなりうるものについて、独自の見解を述べながら、わかりやすく伝えてくれた素晴らしい発表で、周りの人とも議論したくなるようなユニークな内容でした。

 各セッションの終わりや全体討論の時間では、予想以上にたくさんの方が質問やコメントをいただき、とても内容の濃い卒論発表会になりました。黒須先生からの総評で、ゼミ生全員が合格をもらうことができ、非常に嬉しそうな笑顔を浮かべていました。全体を通して、黒須ゼミらしい内容の濃い、和気あいあいとした雰囲気の素晴らしい卒論発表会になったと思います。4年生が旅立ってしまうことは非常にさみしく、感慨深いですが、4年生のこれからの活躍を祈りつつ、来年はこの素晴らしい卒論発表会をさらに素晴らしいものにして、次の世代に受け継いでいけるように、また先輩がいつでも帰ってきたいと思えるような場所にしつづけるために頑張りたいと思います。
                文責:入山 拓矢(外国語学科 日本語・国際コミュニケーション専攻3年

緊張の中4年ゼミ長の挨拶でスタート

オーディエンスも聞き入っています

4年生全員「合格!」をもらえました!

集合写真:感謝をこめて黒須ゼミポーズ!