【開催報告】麗澤大学L・M・モンゴメリ国際会議(2019年6月22・23日開催)
2019.6.26

 麗澤大学外国語学部外国語学科英語・リベラルアーツ専攻長クリスティ・コリンズ准教授を代表とする実行委員会が主催して2019年6月22日(土)と23日(日)の両日に開催されたL・M・モンゴメリ国際会議が、成功裡に幕を閉じました。本学副学長・堀内一史教授の挨拶に始まり、同副学長・渡邊信教授の挨拶で閉幕したこの会議には、カナダの他にアメリカ合衆国、ドイツ、ノルウェー、フィンランド、そして国内の各大学から研究者が参加して、報告と質疑と懇親の機会を楽しみました(大会プログラム・サマリー集はこちら)。

 小説家L・M・モンゴメリは、カナダ東部のプリンス・エドワード島出身で、この島を舞台にした『赤毛のアン』シリーズは、カナダや日本に限らず世界中で愛読されています。とはいえ、モンゴメリだけに焦点を当てた会議は珍しく、プリンス・エドワード島では隔年開催されているものの、日本では初開催となりました。メディアなどで紹介いただいたおかげもあり、英語だけで開催した学術会議にもかかわらず一般の参加者も加わってくださいましたし、聴衆の中には本学の学生たちの姿も見られました。

 初日に参加した宮葉子氏からは、ご著書『アンが愛した聖書のことば-「赤毛のアン」を大人読み』(いのちのことば社フォレストブック)を献呈していただいた他、実行委員の1人である松本郁子氏が所属する東洋英和女学院史料室から『カナダ婦人宣教師物語』を含む多くの配布用・展示用の書籍や資料を用意いただきました。それも含め、会場の外には赤毛のアンやモンゴメリに関する充実した参考図書コーナーを設置することができました。また2日目には、アン・シリーズの訳者であり、関連書も多く刊行している松本侑子氏に集英社文庫のアン・シリーズ(『赤毛のアン』『アンの青春』『アンの愛情』)を献呈していただいた上、急遽15分の講演をいただけたのは、実行委員会及び参加者たちにとって望外の喜びでした。

 6/22(土)の「アンと現代日本文学」を扱った最初のパネルの後、本学の茶道部(表千家)のメンバーが参加者にお点前を披露してお茶を振舞いました。昼食を経て、このイベントの後援団体である日本カナダ学会の佐藤信行会長(中央大学)の挨拶と大会実行委員長コリンズ准教授の実体験を交えた基調講演(タイトル:“Growing Up With Anne: An unexpected feminist journey”)、「モンゴメリの生涯とその時代」を扱うパネル(実行委員の1人である石井英津子兼任講師〔東京女子医科大学他〕も報告〔タイトル: " The Orphans in L. M. Montgomery's Works and Influences in Japan"〕)と映画上演、そして関係者の懇親会と続きました。日曜日は、日本カナダ学会の矢頭典枝副会長(神田外語大学)が日加修好90周年の今年に両国関係を振り返る基調講演を行い、先述の松本侑子氏の講演、「モンゴメリと翻訳」を扱ったパネルが展開しました。昼休みには本学英語劇グループのOB劇団「俊寛プロジェクト」のメンバーが201年9月21日(土)に予定されている歌舞伎『俊寛』を土台とした英語劇のシーンを演じ、会議に花を添えました。そして本学の日影尚之教授(本イベントの後援団体である麗澤大学英米文化研究会会長)の報告(タイトル:“Literary Ambition, Consumer Culture, and Professional Identity in L.M. Montgomery’s Anne of the Island”)を含む「モンゴメリと大衆文化/消費文化」のパネル、そしてコリンズ実行委員長と渡邊信副学長の挨拶後、参加者は名残を惜しみつつ会場を後にしました。この種のイベントを是非また開催して欲しいという声が参加者から少なからず聞こえたことも会議の成功を物語っていると言えるでしょう。

 本学はこの島出身でカナダ文化研究を専門とするコリンズ准教授の働きかけもあって、昨年度来プリンス・エドワード島大学との提携を結び、今年度から学生を同大学に留学させ始めています。また、昨年3月には、映画『アンを探して』の上演と講演会を兼ねたイベントを開催して、幅広い『赤毛のアン』世代の参加者を得ました。そして今回の国際会議も無事に成功を収めることができました。

 遠い各国・国内各地からご参加いただいた皆様、パネルのモデレーターを務めた本学CECのン・レイ・ション講師アレサンドロ・グリマルディ講師、そして素晴らしい貢献をしてくれた学生スタッフを含め、この会議の成功に関わってくださった全員に、この場をお借りして厚く御礼を申し上げます。


麗澤大学L・M・モンゴメリ国際会議実行委員会
委員長:クリスティ・コリンズ(麗澤大学外国語学部英語リベラルアーツ専攻長・准教授)

委員:田中俊弘(麗澤大学外国語学部教授/日本カナダ学会副会長)、佐藤繭香(麗澤大学外国語学部教務副主任・准教授)、松本郁子(東洋英和女学院史料室/東京大学博士後期課程)、石井英津子(東京女子医科大学・共立女子大学・明治大学兼任講師)

コリンズ クリスティ准教授

参加者一同

堀内副学長による挨拶

渡邊副学長による挨拶

学生スタッフメンバー

英語劇グループOBによる公演

松本侑子氏を囲んで

活発な質疑応答

茶道部(表千家)による点前