お知らせ

教育・研究
イベント
2022.03.17

2021年度ReIDACの優秀発表を表彰 (大学ITソリューションセンター)

今年度、コロナ禍の影響で、発表会は対面とオンラインのハイブリッド開催となりました。遠隔で実施された昨年度の発表会と同様、発表会参加者および発表者による評価はおこなわず、大学ITソリューションセンターのスタッフが審査にあたりました。審査は論文内容・発表内容の両面から厳正に評価を行っています。
※発表会当日の様子は、こちらからご覧ください。

表彰をうけた発表は以下のとおりです。受賞者の皆さん、おめでとうございます。

最優秀賞

外国語学部 外国語学科
国際交流・国際協力専攻 4年
野口 愛梨
「PHPとMySQLを用いた時間割の作成を支援するシステムの考案」原稿

時間割作成という、学生が恒常的に抱える困難を少しでも改善する目的で、オンラインの時間割作成支援システムを開発し、そのシステムのもつ課題と方向性を考察している。教務システムと連携したより高次なシステムの開発という安易な方向性に流れることなく、適切な科目情報のデータベース化と共有の必要性を論じた視点は非常にすぐれている。3年次の発表で取り上げたPHPの学習をさらに進め、データベースとの連携を含むシステム開発プロジェクトに昇華させた点も評価される。

WEB掲載最優秀賞.jpg

優秀賞

外国語学部 外国語学科
日本語・国際コミュニケーション専攻 3年
堀口 里奈
「グラフ理論を用いたキャンパスマップからのルート抽出:ICTを活用したキャンパスマップのバリアフリー化にむけて」原稿

車椅子を使った大学キャンパスの移動の問題に着目し、実際にキャンパス内のアクセスルートの距離と時間の計測をおこない、グラフ理論を用いて最適ルートの算出を試みている。明快な問題意識のもと収集・構築したデータは利用価値が高く、先進的な分析手法を試みたこととともに評価したい。検証の結果、プログラムで算出した最短経路が車椅子ユーザーが現実に通行しているルートとは異なることについて、最終目的としている最短経路案内システムでは人の往来やエレベータの混雑状況などを反映させなければならないと結論づけている点は妥当であり、バリアフリーな最短ルート検索の提供のために考慮すべき要件として説得力をもった提案となった。

WEB掲載優秀賞堀口さん.jpg

優秀賞

外国語学部 外国語学科
英語コミュニケーション専攻 4年
福永 瑞紀
「データベースを用いた簡易教室予約システムの構築:学生が空き教室の予約と確認をすばやくおこなう仕組みの実現」原稿

現在大学で使用されている教室予約システムが学生に開放されておらず、予約に手間がかかることをふまえ、学生も使える簡易な教室予約システムのプロトタイプを開発した研究である。システムはシンプルであり、発表時点で未実装の機能もあるが、対面授業の間にオンライン授業にも出席する学生にとって有益と考えられる機能を詳細に検討してシステムに盛り込んでいる点、また教室管理システムの情報とAPI経由で連携することを提案している点が評価された。

WEB掲載優秀賞福永さん.jpg

学長賞

経済学部 経営学科
経営専攻 3年
久保 七海
「化粧品(化粧水)選択の真実:もし"ブランド"や"口コミ"がこの世になかったら」原稿

化粧品(化粧水)を購入する際多くの人"口コミ"や"ブランド"を判断材料として使われているが実際に多くの人が見ている口コミは正しいのか、また自分に合うものを選ぶときに"口コミ"や"ブランド"は、正しく判断できるのかについて明らかにする面白い研究である。
サンプル数の少なさなどの指摘もあったが、実際にブランドとパッケージを入れ替えた化粧水を5種類用意し、女子学生に対してその使用感などを調査し、その結果と口コミサイトでのレビューを比較している点は大変評価できる。

大学ITソリューションセンター長賞

外国語学部 外国語学科
英語・リベラルアーツ専攻 4年
佐久間 佑尽
「PHPを用いた簡易CMSの構築:初心者のWebサイト開発を最適化する仕組みの構築」原稿

HTMLの学習を支援するコンテンツ管理システム(CMS)の構築という興味深いシステムの構築をおこなっている。インストールが不要であり、PHPが動作していればよいこと、作成するHTMLファイルをデータベース等に保存せずファイルとして編集・保存できることなど、学習効率を下げると考えられる仕組みを排除したシステム設計と、システムWYSIWYGに近い感覚でHTMLを編集ができる高度な機能を実装している点がすぐれている。Webブラウザ上で編集された内容をJavaScriptを使ってサーバに転送・保存する仕組みは技術的にも高く評価できる。

奨励賞

経済学部 経営学科
経営専攻 3年
前田 知里
「Youtubeにおけるスマホゲームの投稿件数が株価に与える影響」原稿

YouTubeに投稿されている動画の数と株価を抽出し、両者の関係性について明らかにする研究である。株価の決定要因として、YouTubeに投稿されるゲームプレイ動画数に着目する新たな視点が評価された。

奨励賞

経済学部 経営学科
経営専攻 3年
平尾 尚己、小林 大紀
「新型コロナウィルス下におけるテレワークと組織パフォーマンスの関係」原稿

本研究は、テレワークの導入と組織パフォーマンスの関係、および、新型コロナウィルスの流行がその関係に与えた影響を、総務省選定のテレワーク先進企業および比較対象企業の2017-2020年のパネルデータを用いて検証したものである。現在進行中の社会的課題をテーマとしている点、検証の手順やモデル構築などの方法がしっかりしている点に好感が持てる。ただし、変数選択における欠落変数バイアスなどの可能性もあることから、今後の発展を期待したい。
--------

また昨年度中止となった授賞式ですが、今年度は感染リスクの軽減に努めつつ、3月14日(月)の学位授与式の後大学ITソリューションセンター長室にて行いました。

WEB掲載総評千葉先生.jpg

主催した大学ITソリューションセンターのスタッフ一同、皆さんの今後のご活躍を心からお祈りしています。卒業する皆さんは、またぜひ先輩としてReIDACにご参加いただき、元気な姿を見せていただきたく思っています。また、3年生の皆さんには、卒業研究にむけ、さらにレベルの高い研究を目指して一層の研鑽を期待します。

WEB掲載集合写真Aマスク.jpg

2021年度ReIDAC プログラムと発表論文リンク   

過去の発表会の記録はこちらからご覧いただけます。