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2023.11.24｜最終更新日：2023.11.28｜

【開催報告】スポーツビジネス専攻にて国枝慎吾特任教授による特別授業を実施

　10月6日、27日、11月10日に経済学部スポーツビジネス専攻豊嶋建広客員教授、井下佳織准教授が担当する「コーチング2」の授業において、本学卒業生で元世界一位のプロ車いすテニスプレーヤー国枝慎吾特任教授による特別授業が実施されました。　

　1日目のテーマは「アファメーション」「セルフトーク」、2日目のテーマは「ルーティン」「主体性」「メンタルトレーニング」でした。

　最初に国枝特任教授と豊嶋客員教授による対談を通じて、「俺は最強だ」というアファメーションと共にいくつもの壁を乗り越えられてきたこと、試合中はルーティンを繰り返すことで平常心を保っていること、「後悔しないこと」を1番の軸として主体的に考え変化を恐れずに挑まれてきたことなどを聞き、学生たちはテーマを深く理解していきました。

　対談後は、各テーマを自分のものとして活用する為に、グループディスカッションで学びを深めました。1日目の終わりには、国枝特任教授の提案で学生1人ひとりがアファメーションを作成し、クラスで共有する機会も設けられました。

　最終日は、国枝特任教授のマネージャーを約13年間務められているインターナショナルマネージメントグループ・オーヴァーシーズLLC 東京支社（以下：IMG Japan）の北原大輔副社長を特別講師としてお招きしました。

　初めに、「北原特別講師からみた国枝特任教授」をテーマに、豊嶋客員教授がお二人にインタビュー。国枝特任教授がIMG Japanに自らプレゼンテーションを行い所属が決まった経緯から、現役時代および引退までのお二人の関係を振り返りました。

　次に、国枝特任教授が「IMG Japanでの北原特別講師のお仕事内容」をテーマに北原特別講師へインタビュー。IMG Japanの会社概要やビジネスモデル、そしてマネージャーのお仕事や、必須スキルなどについて伺いました。

　「心・技・体の面から選手が強くなるサポートをすることが、マネージャーの仕事の柱です」、「選手としてのパフォーマンスを落とす仕事だけは取ってきません。選手を勝たせることが仕事」というマネージャーとしてのスタンスをお伝えいただきました。

　常に選手第1でサポートされてきた北原特別講師の熱い志が伝わるお話に、学生はしっかりと耳を傾けていました。

　対談を通じて、選手とマネージャーとしてのお二人の深い信頼関係を物語る数々のエピソードを知った学生から「これまで言い合いになったことはありますか？」という質問が出ると、「リオパラリンピック前に怪我をした際、出場の是非で意見が分かれたことがありました。その時、北原マネージャーから勝敗よりも、出場することでプロとして車いすテニスを単なるパラスポーツではなく"スポーツ"として広める為のストーリーを作り上げるべきだとアドバイスがあり、その結果、出場を決めました」と秘話を語っていただきました。

　3日間の授業を通じて、世界の頂点を極めた国枝特任教授とコートの外から世界王者を支えてきた北原特別講師からスポーツビジネスの生の声を聞くことで、学生の視野と知見が広がり、人材育成に必要な人間力を鍛える貴重な機会となりました。