お知らせ
【開催報告】麗澤大学地域連携シンポジウム2025
2025年11月2日(日)、麗澤大学地域連携センター(センター長:大澤義明教授)による「廣池学園創立90周年 麗澤大学地域連携シンポジウム2025」が、廣池千九郎記念講堂で開催されました。当日は、北海道から長崎まで全国6つの市町から市長・町長をはじめ、高校生、関係者、一般参加者など100名を超える方が来場し、地域の未来を見据えた熱い議論が繰り広げられました。
地域連携センター長 大澤義明教授
冒頭には、国際学部2年次生 内田実花さんによる
来賓紹介・趣旨説明が行われました
今年の夏には、新潟県妙高市、茨城県石岡市・潮来市、北海道天塩町において、学生たちが地域の方々や高校生と協働し、高大連携プロジェクトを実施しました。また、長崎県平戸市と滋賀県高島市では、地域の方々にご協力いただき、地域連携プロジェクトを実施するなど、全国各地で地域共創の取り組みを展開しています。
シンポジウム前半では、本学大学生による地域連携プロジェクトの成果発表が行われ、外国語学部4年次生 石田来美さんによる長崎県平戸市での住民協働まちづくりプロジェクト、国際学部2年次生 池上朱音さんによる滋賀県高島市での旧広瀬小学校活用プロジェクトの報告がありました。いずれのチームも、地域の方々との対話を重ねながら、自らの視点で課題を発見し、実践的な解決策を提案しました。
長崎県平戸市「住民協働まちづくりプロジェクト」
(外国語学部4年次生 石田来美さん)
滋賀県高島市「旧広瀬小学校活用プロジェクト」
(国際学部2年次生 池上朱音さん)
続いて行われた高校生による発表では、茨城県立石岡第一高等学校・石岡第二高等学校・石岡商業高等学校・潮来高等学校、新潟県立新井高等学校、北海道立天塩高等学校の6校が登壇しました。地域の特性を生かした人力車ボランティア、地域運動会、駅スペースの活用、新たな特産品の提案など、若者ならではの柔軟な発想で地域を元気にするアイデアが次々と発表されました。高校生たちは大学生とワークショップを行い、課題解決への意欲と創造力を発揮し、発表後には本学卒業生である長崎県平戸市 黒田成彦市長から熱のこもった講評が送られました。
講評では、「若い世代が大人と一緒に地域づくりに取り組もうとする姿勢が素晴らしい」「地域の特性を前向きに捉え、そこから新たな価値を見いだす視点が貴重」といった意見が寄せられました。また、「この経験を次の世代に繋いでいくことが大切。市町村が若い人たちの意見を温かく受け入れ、継続して支えていってほしい」との期待の声も上がりました。
茨城県立石岡第一高等学校
茨城県立石岡第二高等学校
茨城県立石岡商業高等学校
茨城県立潮来高等学校
北海道天塩高等学校
長崎県平戸市 黒田成彦市長による講評
会場の雰囲気を一層盛り上げたのが、「3Reクイズ大会:サッカーの学園」です。柏レイソルの協力のもと、工学部2年次生の阿部 至恩さん、大塲 史温さんがAIを活用したクイズ大会を企画・運営し、高校生・大学生・市長・関係者がランダムにチームを組んで挑戦しました。優勝チームには柏レイソルと潮来市から賞品が贈られ、その他のチームにも各自治体から特産品などの参加賞が授与され、世代や地域を超えた交流の場となりました。最後に、株式会社日立柏レイソル 山崎和伸 代表取締役より、「柏の皆さまには1986年の活動開始当初から応援をいただいている。地域の課題解決の一助になれるよう、これからも地域とともに歩んでいきたい」と講評をいただき、会場から大きな拍手が送られました。
オリジナルムービーやAIを使ったクイズで盛り上げてくれました
(工学部2年次生 阿部 至恩さん・大塲 史温さん)株式会社柏レイソル 山崎和伸代表取締役
後半のクロストークでは、高島市の今城克啓市長、妙高市の城戸陽二市長、天塩町の吉田忠町長、石岡市の谷島洋司市長、平戸市の黒田成彦市長、経済学部3年次生 内澤理予さん、そして潮来高校の生徒代表が登壇。経済学部の欧陽君顔助教の進行で、「地域連携の感想」や「大学への期待」をテーマに意見を交わしました。高校生からは「提案づくりの過程でChatGPTを活用し、デジタル技術を取り入れたプレゼンづくりが楽しかった」という声があり、経済学部内澤理予さんからも「地域の方が温かく迎えてくださり、感謝の気持ちでいっぱいだった」との発言がありました。各市長からは、「若者が現場に参加し、地域の課題を自分ごととして考えることが非常に意義深い」「大学との連携に大いに期待している」といったコメントが寄せられました。
クロストーク後には、関彰商事株式会社 岡本俊一 専務取締役より講評をいただき、「北海道から九州まで、これほど多くの地域の高校生や市長が一堂に会する機会は貴重。若い世代が未来を見据え、楽しみながら考える姿に希望を感じた」との言葉が述べられました。さらに、「高校生と大学生が混ざり合い、地元の視点とよそ者の視点が融合したユニークな提案が多く見られた。少しずつでも実現に向けて動いてほしい」とのエールが送られました。
北海道天塩町 吉田忠町長
新潟県妙高市 城戸陽二市長
茨城県石岡市 谷島洋司市長
滋賀県高島市 今城克啓市長
関彰商事株式会社 岡本俊一専務取締役
最後に、黒須里美副学長が御礼と統括の言葉を述べて閉会しました。「本日の素晴らしい発表にたどり着くまでに、多くの準備と支えがあったと思います。このドラマを支えてくださった自治体や先生方に深く感謝します。この機会を第一ステップとして、これからも麗澤大学と各自治体、そして高校生の皆さんと共に日本を明るくしていきましょう」と力強く締めくくられました。サプライズとして、4期16年にわたり市政を担い、今期で退任される黒田市長に花束が贈られ、参加者全員から温かい拍手が送られました。
シンポジウムを通して、高校生や大学生は自らの活動を振り返るとともに、他地域の取り組みから新たな学びを得ることができました。麗澤大学は今後も、学生が地域とともに成長し、社会に貢献できる人材を育成するための実践的な学びを推進してまいります。
関連リンク:
・【実施報告】麗澤大学と新潟県妙高市 包括連携に関する協定を締結(2025.10.31)
・【実施報告】高校生と大学生が地域の未来を描く-「高大連携2025@天塩」(2025.10.23)
・高校・大学・行政・企業が連携し、地域課題に挑む探求型学習を実施-潮来市×潮来高等学校×筑波大学×麗澤大学(2025.10.21)
・麗澤大学と滋賀県高島市 包括連携に関する協定を締結(20025.08.21)
・【活動報告】学生が石岡市長へまちづくりプレゼンテーションを実施(2025.4.3)
・【ニュースリリース】麗澤大学と長崎県平戸市 包括連携に関する協定を締結(2024.05.22)
シンポジウム当日は、大学祭「麗陵祭」も開催されており、滋賀県高島市での地域連携活動「カラフル!パワフル!ひろせフル!」に参加した学生たち、担当教員の黒須副学長が、今城市長をご案内しました。黒須ゼミの展示会場では、高島市でのインタビュー映像や活動記録を熱心にご覧いただき、学生や卒業生との交流も行われました。
高島市とは、2022年から開催している、廃校となった滋賀県高島市の旧広瀬小学校を活用した地域再生イベントをきっかけに交流が始まりました。5年間にわたる取り組みが実を結び、今年ついに高島市との正式に包括連携協定を締結しました。今城市長をお迎えしてこの節目の年に交流を深めることができたことは、学生・教職員にとっても大きな喜びとなりました。
滋賀県高島市 今城克啓市長、長崎県平戸市 黒田成彦市長、
麗澤大学 徳永学長を囲みひろせフル学生と卒業生と黒須ゼミ学生
黒須ゼミ討論会では高島市での調査成果も議論されました
高島市でのインタビューの展示をご覧いただきました
ひろせフル初代学生(卒業生)も駆けつけました











