お知らせ
【開催報告】国枝特任教授による特別講義を実施
本学卒業生である国枝慎吾特任教授による特別講義が、11月14日、21日、28日の3回にわたり、「コーチング」の授業内で井下佳織准教授のファシリテートのもと実施されました。最終回となった28日には、国枝特任教授のマネージャーを約15年間務められているインターナショナル マネージメント グループ・オーヴァーシーズLLC 東京支社(IMG Japan)副社長の北原大輔氏を特別講師としてお迎えしました。
「コーチング」履修学生との集合写真
国枝特任教授は、日本のプロ車いすテニス界を牽引し、世界ランキング1位を通算10度、グランドスラム車いす部門50勝、パラリンピック金メダル3個、男子車いすテニス史上初の生涯ゴールデンスラム達成など、世界の第一線で活躍されてきました。2023年1月に現役を引退し、同年3月には国民栄誉賞を受賞されています。
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11月14日(金)の講義では、国枝特任教授ご自身の競技人生や引退後の活動に焦点をあて、プロを目指した過程や世界ランキング1位に立ち続けた軌跡、さらに引退後にアメリカの全米テニス協会で指導者として過ごした1年間の経験をお話いただきました。講義の中心は「アファメーション」と「セルフトーク」の重要性で、国枝特任教授は、アファメーションを「自分がどうなりたいかを言葉にして明確にする自己暗示の方法」、セルフトークを「瞬間の行動や思考を整えるために自分自身にかける言葉」と説明しました。学生は井下准教授のファシリテートのもと、自分自身のアファメーションを考案し発表。「言葉にすることの大切さを知った」「1週間続けてみたい」といった感想が寄せられました。
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11月21日(金)の講義では、「主体性」と「ルーティーン」の重要性をテーマに、講義が行われました。遠征時の航空券や宿泊手配を自ら行うなど、大切なことを自分で行う姿勢を貫いてきたご経験や、所属事務所であるIMG Japanに自ら売り込みプロ転向を果たした経緯、リオパラリンピックでの怪我を契機に練習中の提案もコーチに主体的に行うようになったエピソードなどを紹介いただきました。「勝って一番喜ぶのも、負けて一番悔しがるのも自分」と語り、失敗も自分の成長につなげる考え方をお伝えいただきました。また、試合前や練習時のルーティーンを統一することで心を整え、集中力を高める方法も学びました。
最終日の11月28日(金)には、国枝特任教授のマネージャーを長年務めるIMG Japan 北原大輔副社長にもご登壇いただき、競技生活の裏側やスポーツマネジメントの現場について解説しました。この回には、「コーチング」の授業履修者だけでなく、
3回の講義を通して、学生たちはトップアスリートの自己管理やメンタルの整え方、主体性を持って決断することの重要性、スポーツを支えるマネジメントの奥深さなど、多角的な学びを得ることができました。井下准教授のファシリテートにより、参加型で学びが深まった3回の講義は、学生にとって世界で活躍した当事者の言葉に直接触れる貴重な機会となり、大きな刺激を与える時間となりました。











