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教育・研究
2026.04.21

【開催報告】ジュネーブ研修で拓くキャリア ― 「グローバルキャリアセミナーA」開講

 2026年度春セメスターより、「グローバルキャリアセミナーA:『国際公務員概論』―ジュネーブ研修を通じた必要技能の理解」が開講し、4月17日(金)に第1回授業が実施されました。本授業は、本学の全学基盤教育「麗澤スタンダード」に位置づけられており、学部を問わず幅広い学生が履修可能です。

 本授業は、国連や、OECD、世界銀行などの国際機関において、約30年にわたり経済分析や国際経済の調整業務に携わってきた宇野公子客員教授が担当し、ミクロ経済学・マクロ経済学・計量経済学といった基礎的な分析手法を学び、それらを国際機関での仕事に活かす力を身につけることを目的としています。あわせて、国際機関の年次報告書などを読み解く英語力やプレゼンテーション能力の向上、実データに基づく統計分析を通じた実践的な理解も深めていきます。

 初回の授業では、これまでのキャリアを踏まえながら、国際機関で働く実態や求められる能力について、実務経験に基づいた講義が行われました。

 授業ではまず、「国際公務員概論」として、ジュネーブ研修を通じて身につけるべき技能や視点について説明がありました。続いて、国際経済の調整の仕組みを、貿易と援助の両側面から整理し、ODA(政府開発援助)やOECD、DAC(開発援助委員会)といった枠組みへの理解を深めました。

 さらに、世界貿易機関(WTO)、国連貿易開発会議(UNCTAD)、国際貿易センター(ITC)、世界銀行グループ、国連開発計画(UNDP)など、国際経済の調整に関わる主要機関についても紹介され、それぞれの役割や特徴が解説されました。現場経験に基づく具体的な知見が共有され、履修生たちは理解を深めました。

 本科目の大きな特長であるジュネーブ研修についても紹介されました。研修では、世界保健機関(WHO)や国際連合(UN)、世界経済フォーラム(WEF)などを訪問し、現地の専門家と直接対話する機会が設けられています。このスタディツアーは、日本と国際機関をつなぐ架け橋として、学生が知識に加えてモチベーションやグローバルな責任感を実践的に身につけることを目的としています。

 なお、本授業は、2026年度より始動した特別育成プログラム「グローバルキャリアサポート・プログラム」の導入科目として位置づけられています。本プログラムは、国際公務員・外交官・グローバルビジネス分野での活躍を志す学生を対象に、段階的な学びを通じて実践力を養うことを目的としています。具体的には、ステップ1として本授業において経済学・統計学の分析手法の習得と国際機関に関する事前研究を行い、ステップ2では2027年3月にスイス・ジュネーブへ渡航し、主要国際機関を訪問して現地の専門家と直接対話します。さらにステップ3として、2027年度春学期開講予定の「グローバルキャリアセミナーB」において、研修で得た知見をもとに具体的なアクションプランへと発展させていきます。

 授業の最後には、「大学で学べる環境そのものが大きなチャンスであり、その環境を最大限に生かしてほしい」と学生へのエールが送られました。

 授業終了後も多くの学生が宇野先生のもとに集まり、ジュネーブ研修やキャリアについて相談する姿が見られました。本授業をきっかけに、国際公務員やグローバルキャリアへの関心を高める学生が増えており、今後の展開が期待されます。