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教育・研究
2026.10.15

【実施報告】潮来高等学校と高大連携ワークショップを開催

2026年9月9日(水)から11日(金)までの3日間、茨城県立潮来高等学校において、高大連携ワークショップを開催しました。潮来市が主導する本事業は、本年度で7年目となります。本学からは、工学部の大澤義明教授と、ティーチングアシスタント(TA)を務める学生14名(国際学部1名、外国語学部1名、経済学部4名、経営学部2名、工学部6名)が参加しました。

今年度は、「『いたこ推し』が考えるまちづくり」を全体テーマに、「多様性あふれるコミュニティの形成」を副題として掲げ、潮来高校地域ビジネス科の生徒たちが地域の課題解決につながるアイデアを考えました。

1日目:地域の課題を発見し、アイデアを考える

初日の開会にあたり、潮来高校の高野光章校長から、本取り組みが潮来市との連携を主軸としており、昨年度、高校生が提案した「ハマグリご飯」が実際に形になったことに触れつつ、本事業への期待が述べられました。

その後、潮来高校地域ビジネス科の1年生31名と2年生39名の計70名が各グループに分かれ、アイスブレイクとしてパスタタワーづくりに挑戦し、グループごとの一体感を高めました。

事前学習では、本学学生の主導のもと、RESAS(地域経済分析システム)を活用したデータ分析演習や、KJ法によるアイデア創出を体験しました。初日午後の活動は、その成果を踏まえて行われました。

午後からは、2年生39名が8班に分かれてワークショップに参加しました。本学学生が各班のファシリテーターを務め、課題分析・提案づくり・プレゼン資料の作成を支援するとともに、潮来市の担当者へのヒアリングを実施しました。高校生たちは、観光振興、コミュニティ形成、地域公共交通、水辺の景観、地域DXなど、班ごとに設定されたテーマに挑戦しました。

高野光章校長による挨拶

2日目:多様な視点から潮来市を見つめる

2日目の午前には、筑波大学の梅本通孝准教授による講義が行われました。

梅本准教授は、急な坂道という地域の弱みを「世界一急な坂道」として発信し、観光やイベントに活用している海外の事例を紹介。「ピンチもチャンスも見方次第」と述べ、高校生自身だけでなく、高齢者や子育て世代、子ども、地域外から訪れる人など、さまざまな立場から潮来市を捉えることの大切さを伝えました。また、SWOT分析を用いて地域の強みや弱みを整理する方法や、行政、地域住民、企業などを巻き込みながらアイデアを実現していく考え方についても説明しました。

午後にはキャリアトークを実施し、本学工学部2年の郭旭さんと、大学入試・広報課の職員が、自身の進路選択やこれまでの経験について話しました。

  •             筑波大学 梅本通孝准教授

  •              ワークショップの様子

  •              ワークショップの様子

  •                工学部 郭旭さん

最終日:地域の未来に向けたアイデアを発表

最終日の午後には、8班による成果発表会が開催されました。本学学生が司会を務め、潮来市の原浩道市長、庄司敦子副市長、塙誠一教育長をはじめ、関彰商事、常陽銀行、セイミヤ、タイヨー、株式会社いたこ、千代田グラビヤ、アールエム東セロなど、地元企業の皆さまにもご参加いただきました。産官学が一堂に会し、高校生の提案を共有する発表の場となりました。

冒頭の挨拶では、原市長から、7年目を迎えた高大連携活動が年々進化していることや、昨年度は「ハマグリご飯」の商品開発が実現するなど、活動の成果が潮来市の政策にも反映されてきたとの紹介があり、今後も継続していきたいとのお言葉をいただきました。

発表会では、くじ引きで決めた順番に沿って、各班が地域の課題を踏まえた提案を発表しました。質疑応答では、他のグループの高校生と地元企業の方からそれぞれ質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。

なお、発表内容は潮来市のホームページで公開されています。視聴者投票による市民審査の結果をもとに、10月31日に麗陵祭で開催される麗澤大学地域連携シンポジウム、および11月1日に筑波大学の学園祭で開催される筑波大学高大連携シンポジウムに参加するグループが選出されます。

講評では、庄司副市長が各班の発表に対して丁寧にコメントし、本プロジェクトについて「高校生という原石を磨く場になった」と評価しました。

また、本学客員教授の岡田忠夫先生(三菱地所)からは、高校生たちが向き合った潮来市の課題は、実は日本全体が抱えている課題でもあり、潮来市の未来を考えることが全国の地域課題の解決を考えることにもつながっているとの講評がありました。

最後に、大澤教授が参加者への感謝を述べるとともに、今回の取り組みは「まちづくりの場」であると同時に、「人づくりの場」にもなったと3日間を総括しました。

本ワークショップは、潮来市地域おこし協力隊と本学学生が企画・運営に携わり、行政や地域企業の皆さまの協力を得ながら実施されました。

最終日の会場には、市民、地元企業、市役所、高校など、潮来を大切に思う人々が集まり、世代や立場を越えた温かなコミュニティが生まれました。多様な視点から意見を交わし、これからの潮来市のまちづくりをともに考える、実りある3日間となりました。

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