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教育・研究
2017.01.28

金丸良子教授 最終講義を開催

 2017年1月23日、25年にわたり本学で教鞭を執ってこられた金丸良子教授の最終講義が開催されました。

 金丸教授は1991年に着任され、「中国民族入門」、「中国民族研究」、「中国言語文化演習」等をご担当されました。先生は、中国民族学をご専門とし、多年にわたり、ミャオ族・ヤオ族・ナシ族・イ族・チベット族などを対象に生業形態を中心としたフィールドワーク調査を実施されてきました。そして研究成果を、多くの著書や論文として世に出されただけでなく、学会や展示会等において何度も発表・講演もされてきました。

 今回の最終講義では「『多民族国家・中国』を理解するために」というテーマにて、金丸教授が直接現地を訪れ収集してきた中国各民族の様々な服飾や民具を紹介しながら、中国の「多民族国家」としての側面に着眼した議論が展開されました。

 また、大学卒業後、区役所に勤務し、中国山東師範大学文教専家として中国に渡られたという異例のご経歴や本学での25年間もふくめ、これまでの研究者人生についてもふりかえられました。

 その中で、中国にいた頃の実体験から「行ってみて、住んでみなければ中国は語れない」と、実際に現地に足を運び、自らの眼で見て感じることの大切さと、中国文化の奥深さを説かれておりました。

 金丸教授が幼少期に「あなたは頭がよいわけではない。ただものすごい好奇心を持っている」とお母様から言われたそうです。好奇心をもって、異文化の世界に飛び込み、実地・実物にこだわり研究を積み重ねてこられた金丸教授の生き方は、学生、教職員にとっても見習うべき点ばかりです。

 平日にも関わらず、多くの卒業生やゼミ生、そして教職員も駆けつけ会場は熱気に包まれておりました。講義終了後も多くの卒業生、ゼミ生らに囲まれるお姿もありました。

 

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